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第126話 古代文明都市 真相

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『…ッドさん…フレッドさん…アルフレッドさん!!』



「ん…?脳内に声が…」



『やっと目を覚ましましたね!!』



「神様…お久しぶりです。」



『あ、はい!!お久しぶりです!!』



決闘都市コルセアで礼拝をしたとき以来だろうか?



「ところで…俺はどうしてここに?」



『伝えたいことがあって呼び寄せました!!』



「何でしょうか?」



『今アルフレッドさんがいる古代文明都市のことなんですが…』



「神様が過去に送った転生者が作ったとかですか?」



『えっ!?そ、その通りなんです…知ってたんですか!?』



俺は過去に超科学技術が発展したと予想しており、冗談で言ったつもりだったんだが…

どうやら当たってしまったようだ。



『当てずっぽうだったんですね…』



「あ、はい。」



そういえば心を読まれるんだった。

久しぶりすぎて、すっかり忘れていた。



『これはアルフレッドさんの“アイテムボックス“から取り出した開発者の日記です。“言語理解“を解除して読んでみてください。』



「…っ!!徐々にこの世界の言語に変わりつつありますが…最初の方は英語ですね。」



『その通りです!!』



全然気付かなかった。

古代文明都市の入り口で犬型機械生命体と出会ったが、この世界に犬は存在しない…

あの時点で気付けていたはずだったのだ。



『アルフレッドさんを転生させたときのことを覚えてますか?』



「えっと…ゲームのβテスターみたいだなってことくらいしか覚えてません。」



『そう、まさにそれです!!』



「…?」



『古代文明都市を築いたフランクリンさんがこの世界のαテスターだったんです!!』



「…っ!!そういうことでしたか!!」



大雑把に説明すると、αテストは“概要は出来たけど完成にはまだ程遠い“状態で行う。

それに対し、βテストは“大体出来たけどまだ完璧ではない“状態で行うものだ。



『フランクリンさんは生前、優秀な技術者だったんです!!その知識と想像したものを何でも作れるチート能力が合わさって…』



「世界観がズレたんですね…」



αテストは不確定要素が多く、少しの事象で世界が崩壊してしまう。

フランクリンさんがその不確定要素になってしまったのだろう。



「…質問いいですか?」



『はい!!』



「αテスト時の世界観はどんな感じだったんですか?」



『そうですね…実はその頃、魔物はいませんでした!!』



「…えっ!?」



『元々人種族だけの世界で、国家間で長きにわたって戦争が続いていたんです。』



昔は現在はファンタジーものとは大きく異なり、中世の戦争ものだったとは…

思いもよらなかった。



「…それと魔物の創造とに何か関係があるんですか?」



『フランクリンさんが寿命を全うしたあと、人種族共通の敵を創ったら人種族同士は仲良くなるんじゃないかって考えたんです!!』



「確かに今は人種族同士の戦争は無くなりましたね。」



『はい!!上手くいきました!!』



「ところで、魔物のアイデアはどこから持ってきたんですか?」



『フランクリンさんが作っていた機械と先輩の女神様の知恵です!!』



「なるほど…」



道理で前世のファンタジー系ゲームに出てくるような魔物ばかりだったのか。


「…ん?じゃあどうして保管庫に魔物の素材があったんですか?」



『私が魔物を創った後、魔物や魔物装備をする人種族たちがこの施設に住もうとしたんです。でも機械生命体に倒されて、回収されたからです。』



「なるほど…」



『あっ、そろそろ時間が…』



「伝えたいことはこれで終わりですか?」



『い、いえ!!最後に重要なことを!!』



「何でしょう?」



『フランクリンさんの技術はこの世界に悪影響を及ぼす可能性があるので、絶対に流出させないでください!!壊してくれるとなお嬉しいです!!』



「壊すのは厳しいですが…分かりました。回収した機械は“アイテムボックス“で永遠に眠らせておきます。」



『ありがとうございます!!これからの人生に幸あらんことを…』



「ありがとうございます。」



そういうと、再び意識を失った。



「…よ…よ…弟子よ!」



「ん…師範…おはようございます。」



「うむ!!おはようなのじゃ。」



目を覚ますと、後頭部に柔らかい感触を感じた。

目を開けると、すぐ目の前に師範の顔があった。



「…膝枕!?す、すみません!!今退きま…」



「そのままでいいのじゃよ。」



起きようとしたところで、柔らかな太ももに頭を押さえつけられた。

師範は身体が小さく体温が低いため、フィット感があり冷たくて心地よい膝枕だった。



『クレアのとは違う…って、俺は膝枕ソムリエか!!』



「ところで…どれくらい寝てましたか?」



「ほんの数分じゃよ。」



「そうでしたか…」



念のため“機械探知“や“魔物探知“を行使したが、反応がなかったので胸を撫で下ろした。



「さて…お主も起きたことじゃし、探索をするのじゃ!!」



「はい…!!」



ドラゴン型を“アイテムボックス“に収納し、探索したがアイテムは見つからなかった。

だが、“構造探知“で部屋の最奥に小さな空間があるのを見つけた。



「…壁を壊しますよ?」



「うむ。」



軽く殴ってみると、まるで積み木を倒すように簡単に空間への入り口が崩れた。

すると、目の前に椅子に座った白骨死体が現れた。



「ぬっ、スケルトンじゃ!!」



「待ってください!!魔物化してませんよ。」



「ふむ…この施設の者なのじゃ?」



「そうみたいです。」



おそらくフランクリンさんの死体だろう。

明日の周りには大量に紙が散らばっていた。



「これは…」
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