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第27話 ダンジョン

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翌朝、朝食を終えた後俺は部屋で考え事をしていた。

ダンジョン探索に向けて新たにスキルを習得するか否かだ。



『Lvが187まで上がったことでSPが89650もあるし使うか。ってかSP多すぎじゃね!?』



詳しく見てみると、SP消費でしか習得できないスキルは一つ習得する度に消費SPが2倍になるようだ。

確かに以前”MP回復速度上昇で500、”無詠唱”を1000SPを消費したが” 無詠唱” はもともと500で習得できたらしい。



『抜け道ないかなぁ…?』



そう思い探したが、さすがに見つからなかった。

諦めてダンジョン探索に便利そうなスキルを探しまくった。



結果として俺は”盗賊S”、”結界魔法S”、”疲労軽減S”、”マッピング”、”ドロップ率上昇”、”幸運”を習得した。(SP-16970)



盗賊Sは罠探知、罠解除、宝探しスキルを得るために、

結界魔法Sはメリルが使った魔道具のような安全地帯をダンジョン内で作るために、

マッピングは迷子にならないように、

ドロップ率上昇は素材をより多く得るために、

疲労軽減はダンジョンに潜り続けられるように、

幸運はレアドロップなどいいことがあるように習得した。



『習得しすぎたか…?まあいいか。』



気が付けばもう昼食の時間になっていた。

昼食を終え、事前準備も整ったのでダンジョンに向かうことにした。



ダンジョンの近くに着くと、人込みで溢れてた。



人込みに酔いつつもなんとかダンジョンの入り口にたどり着いた。



「ギルドカードを見せてくれ。」



「は、はい。」



「よし、いいぞ!気を付けるんだぞ?」



「ありがとうございます!」



入り口の憲兵さんは見た目が怖かったが優しい人だった。



ダンジョンの中は見た目は石の壁や床だが、破壊不能らしい。

試しに全てのバフをかけて殴ってみたが、びくともしなかった。



早速”マッピング”を使ってみると、自分が通ったところを中心に半径5mくらいで地図になっていった。



『なるほど…こういう感じか。じゃあとりあえず1層全体を回って地図を完成させるか。』



1層で出るスライムに用はないので”魔力感知”で人のいない方を見つけ、盗賊Sー宝探し(半径20mで宝の位置を探す)を使いながら全速力で移動した。



するとすぐに「ピピッ!」という音がした。

”宝探し”に反応があったのだ。



慎重に宝箱にかかった罠を”罠解除”スキルで取り除いた。

俺は初めての宝箱にドキドキしていた。

恐る恐る開けてみると、中身はぼろぼろの短剣だった。



『…まあ低層だしそんなもんだよな。』



その後も地図を埋めているときに3個見つけたが、どれもぼろぼろの短剣だった。

”リペア”で普通の短剣に修理してアイテムボックスにしまった。



この魔法は治す程度によって消費MPが異なる。

今のぼろぼろの短剣1本はMP150消費した。

俺はMP量に自信があるのでどんどん使える。



『”リペア”のおかげで投てき用短剣のストックが増えた…!短剣は遠くに投げて無くすことがあるから助かる…』



気が付けば1層の地図は埋まっていた。



『特に未踏破区域とかはないか…よし、じゃあ2層に行くか。』



背後にスライムがたくさんいたが、無視して2層へ続く階段に降りると、スライムはついてこなかった。



『やはり魔物は階層移動できないのか。』



聞いた情報によると、スタンピードの時以外変異体や守護者と呼ばれる魔物だけしか階層移動ができないらしい。

特に守護者は遭遇=死を意味するといわれている。



2層のゴブリンにも用がないので、全速力で地図を埋めていると、途中でまた宝箱を見つけた。

罠を解除して開けてみると、またぼろぼろの短剣だった。



『他に何かないのかよ…でも短剣は助かる。』



そんなこんなで2層も地図が埋まった。

結局この層ではぼろぼろの短剣×3を手に入れた。



『そういえば1層も2層のノーマルの魔物しかいなかったが、進化後の魔物はもっと上の層にいるのか?

…まあ行ってみれば分かるか。』



3層に行くと、コボルドがいた。



ヴァーリ領付近ではコボルドを見つけなかったため、初戦闘である。

”投てき”で倒して”鑑定&略奪”すると、得られるスキルは”器用”だった。



『ゴブリンと同じじゃないか…確かにコボルドはゴブリンの獣版のようなものだしな。

でも”略奪”ができないわけではないから一応奪っておくか。』



正直コボルトの上位種と戦う時のために”コボルドの天敵”の称号が欲しい。

なので、俺は地図を埋めながら見つけたコボルトはすべて倒し”略奪”した。



地図を埋め終わったが、この層の宝箱もぼろぼろシリーズだった。



『一応全武器使えるし武器持ってないから助かるけど…なんか冒険心をくすぐられないなぁ…

ってそうか!だからこんなに人いないのか!』



まあ少し考えれば分かることなのだが。



『ってか”幸運”スキルはどうなってんだよ!?

あ、でも自分が欲しいと思ったものしか得てない…これがその効果の一片か…?』



詳しくは神のみぞ知るといった感じだ。



日が出ていないのでわからないが、結構時間が経った気がするので今日は3層で終わりにして冒険者ギルドに向かった。



「お願いします。」



「はーい。ってコボルト40体も倒したんですか…?なんともまぁ不人気な層で活動してますね…

あ、なるほど。ダグラスさんはEランクだったんですね。」



「はい。」



「ところで、Dランクの昇格試験を受けられますが受けますか?」



「お願いします。」



「分かりました。日時の指定はありますか?」



「特にないです。」



「分かりました。では、明日の正午から始めますのでそのころにはギルドに来てください。」



「はい。」



報酬銀貨2枚を受け取って熊の子亭に帰り、夕食と水浴びを終え俺は寝た。
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