異世界転生録if~死と隣り合わせのこの世界で死なないため、力を付けます!!~

島津穂高

文字の大きさ
60 / 186

第60話 決着

しおりを挟む
俺は海龍の背後に”転移”して攻撃しては上空に”転移”して攻撃を防御してを繰り返した。



『ブレスの方が防御が容易いからな…物理攻撃に注意していれば何とかいける…!』



防御で砕けた分の結界をすぐに展開することで俺は何とか無傷で戦い続けられている。

しかし、今のままでは海龍に対する決定打がない。

未だにHPは本来の10%ほどしか削れていないのだ。



『何か…何か強力な1撃はないのか…?』



そうはいっても戦闘中に新しくスキルを習得する隙など無いので、手持ちのスキルでどうにかするしかない。

何かないだろうか。



『…そうだ!体表が硬いなら”体術”スキルで内部を破壊すればいいじゃないか!!』



体術スキルを行使するには素手にならなければいけない。

そのため、今よりもっと防御が薄くなる。



『…腹をくくるか。』



俺はできるだけ被弾を減らすために”気配遮断”と”暗殺者”を行使して気配を消して近づいた。



「貴様…何処へ行ったぁ!!!!」



俺の気配を感じなくなったせいか、海龍は周囲に全体攻撃をして暴れだした。



『くっ…!!さっきより近づきにくくなってしまったな…』



しかし、全体攻撃にも死角がある。

俺はそこをついて海龍に近づき、体術D”内破掌打”を行使した。



「ぐあぁぁぁ!!」



これは効果抜群のようで、1撃でHPが結構減少した。



『よしっ!!これならいける!!』



次に俺は体術S”粉砕破掌打”を行使した。



「ぐぁぁぁぁ!!!!貴様ぁぁ!!!!!」



すると、”内破掌打”よりも効果があった。



『”外破掌打”の方は結界で防がれないのか…?』



よく見てみると、海龍の結界は鱗との間にわずかながら隙間があった。

そして”粉砕破掌打”の外部攻撃はその隙間から直撃していたのだ。



『あとはもう攻撃を避けて”粉砕破掌打”を行使し続ければ…勝てる!!』



俺は勝利を確信した。

しかし、そんなに現実は甘くなかった。



海龍が光属性魔法”パーフェクトヒール”で全回復したのだ。



「フハハハ…貴様の攻撃などいくらでも回復できるわ!!!!」



「…そうか。ならMP切れで回復できなくなるまで攻撃してやる!!」



古代魔法は威力が強力な分消費MPが多く、海龍のMPはもう200000を下回っていた。

一方俺のMPやTPはまだ300000以上残っており、まだまだ余裕がある。



『海龍のブレス1回で大体MPを10000消費しているからあと20回くらい凌げば俺の勝ちだ…!!』



それから俺はできるだけ攻撃を回避して”粉砕破掌打”を行使しまくった。

それを続けて気が付けば夜になっていた。



「貴様…なかなかやるな…」



「お前こそ…でもそろそろMPが尽きるんじゃないか?」



「ほざけ…貴様の方こそそろそろ限界であろう…?」



「俺はこの通りまだまだ戦える。」



「そうか…なら奥の手を見せてやろう!!!」



そういった瞬間”危険察知”の警鐘が今までにないほど激しく鳴った。



「なっ!?なんだ…!?」



「我は海の王ぞ?配下などいくらでもいるわ!!!!」



”気配察知”スキルに反応が止まらない。

1000、いや10000体を超える魔物がこっちに向かってきている。



「っ…!!…1対1じゃ勝てないと思ったのか??」



「ほざけ!!!お前など我だけで十分だ!!!」



海龍が単純で本当に良かった。

向かってきていた初見のSランク魔物なども住処へと戻っていき、再び1対1の状況になった。



「塵になれ!!!」



海龍は残っていたMPをすべて消費して今までで最も強力なブレスを放って来た。

”転移”をすれば避けるのは簡単だ。

しかし、俺は真っ向から受けて立った。



海龍を屈服させるには相手の渾身の一撃を余裕で耐えるのがいいと思ったのだ。



「おおぉぉぉぉ!!!!!!」



俺は目の前に結界を100枚、1000枚、2000枚とどんどん展開していった。

結界がブレスで砕ける速度と新たに展開する速度は互角のようだ。



「思ったよりMP消費が激しい…!!」



俺はこの攻撃を防ぎ切らずカウンターを食らわせる方法を考えた。



『…あるじゃないか!!!それもとっておきのやつが!!』



そう、それは昨日習得した黒魔法”浸食”だ。

この魔法は攻撃を侵食し、それだけではなく相手までもを蝕む。



俺は黒魔法”浸食”を行使した。

黒魔法は古代魔法と同じように強力な分MP消費が激しかった。



「足りてくれ…!!おおぉぉぉぉ!!!」



「貴様…この魔法は…」



”浸食”が海龍のブレスを蝕み、ついに海龍の体をも蝕んだ。

そしてそのまま海龍が倒れ、決着が着いた。



「我は…負けたのか…?」



「ああ。俺の…勝ちだ…!!」



「そうか…それはそうと先程の魔法、黒魔法”浸食”だな?」



「…知ってるのか?」



「我は今までに2度負けたことがある。海獣リヴァイアサンとタロウだ。

そしてその魔法は我がタロウに敗れたときに使っていたものだ。」



「そうだったのか。…タロウとはどういう奴だったんだ?」



「…あいつは仲間思いだった。困っている人は全員助け、悪人は全員殺すまさに勇者だったよ。

…まあ職業としては魔王だったがな!!」



「ん!?タロウさんは魔王だったのか!?」



「何を言う。黒魔法を使えるということは貴様も魔王なのだろう?」



「いや、俺は魔王ではない。ただタロウさんと同じ世界の住人だった。」



「そうか…その波動は異世界人のものだったか。」



「それで、俺はお前より強いと証明できたわけだが…一緒に来るか?」



「…いや、殺してくれ。貴様程の強者に殺されるなら満足だ。」



「そうか…分かった。」



海龍の周りにあった結界がすべて消滅していたので、俺は魔剣レーヴァテインで首を落とした。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

インターネットで異世界無双!?

kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。  その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。  これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。

魔法物語 - 倒したモンスターの魔法を習得する加護がチートすぎる件について -

花京院 光
ファンタジー
全ての生命が生まれながらにして持つ魔力。 魔力によって作られる魔法は、日常生活を潤し、モンスターの魔の手から地域を守る。 十五歳の誕生日を迎え、魔術師になる夢を叶えるために、俺は魔法都市を目指して旅に出た。 俺は旅の途中で、「討伐したモンスターの魔法を習得する」という反則的な加護を手に入れた……。 モンスターが巣食う剣と魔法の世界で、チート級の能力に慢心しない主人公が、努力を重ねて魔術師を目指す物語です。

異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!

夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。 ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。 そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。 視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。 二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。 *カクヨムでも先行更新しております。

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~

甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって? そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。

ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話

ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。 異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。 「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」 異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…

ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。 冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。 底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。 そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。  部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。 ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。 『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

処理中です...