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第67話 企画作成
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翌朝、海上都市で朝食をとった後すぐに王都へ”転移”した。
そして空間魔法”空間作成”で姿と匂い、音を遮断する結界を自分の周りに展開した。
『これで準備は万端か…?』
念には念を入れて”気配遮断”のスキルも行使した。
『じゃあ早速抜き打ちテストに行きますか!!』
屋敷に着くと、そこは結界で囲われていた。
どうやら防犯対策としてメリルの魔道具を使っているようだ。
この魔道具は情報を登録した人しか入れない仕組みになっているが、俺はおそらく登録されているだろう。
試しに結界に触れてみたが、何も起こらなかった。
『少し不安だったが…良かった。』
屋敷に入ってみると、一方では演習場で訓練をしているパーティーが、他方では朝からクエストを受注しに行くパーティーもいた。
『ん…?なんだ?』
誰かが1人でギルドに向かっている。
気になったので近づいてみると、それはマークだった。
『1人で何しに行くんだ…?』
マークはギルドに入り、そのまま奥の演習場へ行った。
すると、そこにはおそらく新人冒険者であろう人々がいた。
「おはようございますマーク教官!!」
「おはよう!!早速講座を始めるぞ!!」
どうやらマークは新人冒険者対象の講座をやっているようだ。
『初心者向け講座は確かCランク以上の冒険者が対象だったよな?』
マークのパーティーランクはBだったが個人ランクは持っていなかったはずだ。
『この1ヶ月でCまで昇格したのか…?すごいな。』
次に、屋敷内の様子を見ることにした。
メイドたちは怠惰になることなく、まじめに働いていた。
経営担当もしっかり話し合い、安定的に経営を続けられているようだ。
利益もそれなりに出ていた。
『順調だな。』
大体の様子が分かったので、そろそろ姿を見せようと思う。
『急に背後に現れるのは心臓に悪いからドアから入るか。』
俺は廊下に出て結界を解除し、ドアをノックした。
「どうぞ。」
「ただいま。久しぶりだな。」
「っ!?ダグラス様!!お久しぶりです。」
「久しぶりにゃ!!」
「セバス達も無事に経営できているようでよかった。」
「もちろんです。ダグラス様から仰せつかった仕事ですから。」
「何か経営をしていて疑問点や改善点はあるか?」
「そうですね…」
それから今後の経営について話し合った。
まとめると、
1.1人1部屋にしてほしい
2.遠征や護衛任務の際はどうすればいいのか
3.メイドの数を少し増やしてほしい
といった感じだった。
1は新たに屋敷を購入することで決定、2は会計担当に申請して費用をもらうことで解決、3は新たに屋敷を購入してそこに人が流れるので解決した。
「セバス、もう1つ話があるんだがいいか?」
「もちろんです。」
「王都の他に海上都市、鉱山都市、山岳都市にも同じように拠点を作ったんだ。
それで、経営者同士で協力して相互間で遠征をするのはどうだ?」
「確かに色々な環境に身を置くのはいい経験になるのでいいと思います。
ですが、経営者間の連絡はどうやって取るつもりで?」
「そこが問題なんだ…何かいいアイデアはないか?」
「そうですね…鳥を使うのはどうでしょうか?」
「なるほど…」
この世界にも伝書鳩に使える鳥がいるようだ。
「それでいこう!どこで手に入るか知ってるか?」
「商会に行けば見つかるかと。」
「ありがとう!」
まだ他の支部の経営者にこの企画のことを話していないので、商会で購入できるかどうかを確認に行った。
案外すぐに見つかり、誰にでも簡単に使える鳥だった。
俺はついでに王都2つ目の屋敷を探した。
1都市に1拠点を考えていたが、王都はフィールドが広くダンジョンもあるので2つ拠点があってもいいだろう。
収容人数が40人で、立地も良かったので即決した。
その後屋敷に戻って皆と話したり稽古をし、人員移動について説明した。
「何か質問や意見がある人はいるか?」
「はい!はい!はい!」
「どうしたマーク?そんなに変な顔して。」
「闘技場の決闘みたいな感じで他の支部の冒険者たちと決闘したい!!」
「なるほど…考えておくよ。みんなも何か思いついたら言ってくれ。」
マークの意見は面白そうだ。
今はまだ王都を2支部とすると5つしかないが、これから支部数が増えたら面白そうだ。
その晩の夕食は俺が土産に持って来た海鮮だった。
王都は陸地で生魚を食べる機会がないため皆怪訝そうにしていたが、マークが豪快に1口頬張り
「なんだこれ!!!めちゃくちゃうめぇー!!!」
と感動しているのを見ると皆食べ始めた。
結果は非常に好評だった。
あっという間に出された分を食べつくし、おかわりを求めてきたので”アイテムボックス”に入っていた切り身の半分を屋敷に保管した。
そのお礼ということでオーク肉を大量にもらった。
確かに海上都市周辺はオークではなくトロールが生息しているため、この高級オーク肉は久しぶりだ。
その後皆と交流し、そのまま眠りについた。
翌日、奴隷商館に行って新しい屋敷の経営関係者3人とメイド7人を購入し、配置した。
新しい屋敷にはソフィアたちをリーダーとして合計6パーティーが移動した。
「じゃあ俺はそろそろ旅に戻る!元気でな!!」
「ありがとうございます。ダグラス様もお元気で。」
皆元気にしていたので良かった。
そして空間魔法”空間作成”で姿と匂い、音を遮断する結界を自分の周りに展開した。
『これで準備は万端か…?』
念には念を入れて”気配遮断”のスキルも行使した。
『じゃあ早速抜き打ちテストに行きますか!!』
屋敷に着くと、そこは結界で囲われていた。
どうやら防犯対策としてメリルの魔道具を使っているようだ。
この魔道具は情報を登録した人しか入れない仕組みになっているが、俺はおそらく登録されているだろう。
試しに結界に触れてみたが、何も起こらなかった。
『少し不安だったが…良かった。』
屋敷に入ってみると、一方では演習場で訓練をしているパーティーが、他方では朝からクエストを受注しに行くパーティーもいた。
『ん…?なんだ?』
誰かが1人でギルドに向かっている。
気になったので近づいてみると、それはマークだった。
『1人で何しに行くんだ…?』
マークはギルドに入り、そのまま奥の演習場へ行った。
すると、そこにはおそらく新人冒険者であろう人々がいた。
「おはようございますマーク教官!!」
「おはよう!!早速講座を始めるぞ!!」
どうやらマークは新人冒険者対象の講座をやっているようだ。
『初心者向け講座は確かCランク以上の冒険者が対象だったよな?』
マークのパーティーランクはBだったが個人ランクは持っていなかったはずだ。
『この1ヶ月でCまで昇格したのか…?すごいな。』
次に、屋敷内の様子を見ることにした。
メイドたちは怠惰になることなく、まじめに働いていた。
経営担当もしっかり話し合い、安定的に経営を続けられているようだ。
利益もそれなりに出ていた。
『順調だな。』
大体の様子が分かったので、そろそろ姿を見せようと思う。
『急に背後に現れるのは心臓に悪いからドアから入るか。』
俺は廊下に出て結界を解除し、ドアをノックした。
「どうぞ。」
「ただいま。久しぶりだな。」
「っ!?ダグラス様!!お久しぶりです。」
「久しぶりにゃ!!」
「セバス達も無事に経営できているようでよかった。」
「もちろんです。ダグラス様から仰せつかった仕事ですから。」
「何か経営をしていて疑問点や改善点はあるか?」
「そうですね…」
それから今後の経営について話し合った。
まとめると、
1.1人1部屋にしてほしい
2.遠征や護衛任務の際はどうすればいいのか
3.メイドの数を少し増やしてほしい
といった感じだった。
1は新たに屋敷を購入することで決定、2は会計担当に申請して費用をもらうことで解決、3は新たに屋敷を購入してそこに人が流れるので解決した。
「セバス、もう1つ話があるんだがいいか?」
「もちろんです。」
「王都の他に海上都市、鉱山都市、山岳都市にも同じように拠点を作ったんだ。
それで、経営者同士で協力して相互間で遠征をするのはどうだ?」
「確かに色々な環境に身を置くのはいい経験になるのでいいと思います。
ですが、経営者間の連絡はどうやって取るつもりで?」
「そこが問題なんだ…何かいいアイデアはないか?」
「そうですね…鳥を使うのはどうでしょうか?」
「なるほど…」
この世界にも伝書鳩に使える鳥がいるようだ。
「それでいこう!どこで手に入るか知ってるか?」
「商会に行けば見つかるかと。」
「ありがとう!」
まだ他の支部の経営者にこの企画のことを話していないので、商会で購入できるかどうかを確認に行った。
案外すぐに見つかり、誰にでも簡単に使える鳥だった。
俺はついでに王都2つ目の屋敷を探した。
1都市に1拠点を考えていたが、王都はフィールドが広くダンジョンもあるので2つ拠点があってもいいだろう。
収容人数が40人で、立地も良かったので即決した。
その後屋敷に戻って皆と話したり稽古をし、人員移動について説明した。
「何か質問や意見がある人はいるか?」
「はい!はい!はい!」
「どうしたマーク?そんなに変な顔して。」
「闘技場の決闘みたいな感じで他の支部の冒険者たちと決闘したい!!」
「なるほど…考えておくよ。みんなも何か思いついたら言ってくれ。」
マークの意見は面白そうだ。
今はまだ王都を2支部とすると5つしかないが、これから支部数が増えたら面白そうだ。
その晩の夕食は俺が土産に持って来た海鮮だった。
王都は陸地で生魚を食べる機会がないため皆怪訝そうにしていたが、マークが豪快に1口頬張り
「なんだこれ!!!めちゃくちゃうめぇー!!!」
と感動しているのを見ると皆食べ始めた。
結果は非常に好評だった。
あっという間に出された分を食べつくし、おかわりを求めてきたので”アイテムボックス”に入っていた切り身の半分を屋敷に保管した。
そのお礼ということでオーク肉を大量にもらった。
確かに海上都市周辺はオークではなくトロールが生息しているため、この高級オーク肉は久しぶりだ。
その後皆と交流し、そのまま眠りについた。
翌日、奴隷商館に行って新しい屋敷の経営関係者3人とメイド7人を購入し、配置した。
新しい屋敷にはソフィアたちをリーダーとして合計6パーティーが移動した。
「じゃあ俺はそろそろ旅に戻る!元気でな!!」
「ありがとうございます。ダグラス様もお元気で。」
皆元気にしていたので良かった。
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