異世界転生録if~死と隣り合わせのこの世界で死なないため、力を付けます!!~

島津穂高

文字の大きさ
133 / 186

第133話 素材

しおりを挟む
死魔法の実験を始めてから五日ほどが経った。

今では様々な属性魔法との複合を成功し、その死魔法のバリエーションは50を優に超えた。



『…そろそろ配下たちの防具やら武器やらも作らないとな。』



”アイテムボックス”の中に有り余っている海龍の鱗で製作してもいいのだが、お揃いは少し気が引ける。

また、海龍の鱗では鎧と武器しか作れないため、スケルトンウィザードやアサシンなどは職業上別の素材を用意する必要がある。



「…皆に聞いてみるか。グレイ!」



「はっ!ここに。」



「戦闘に携わる配下の皆に装備を作ろうと思うんだが、俺と同じ素材でもいいと思うか?」



「いけません!!ダグラス様が配下と同じものを装備していたらその多大なる威光を示せなくなります…!!」



「なるほどな…」



確かに配下と同じものを装備していたら、誰が王なのかわからない。

戦力のことばかり考えていたので盲点だった。



「ちなみにおすすめの素材はあるか?」



「そうですね…ヒヒイロカネやオリハルコンなどでしょうか?




さらっと高級素材を言ってきた。

そうなった場合商会に購入しに行く必要があるが、数は足りるだろうか。



「結構仕入れるのが難しいと思うが…どうやって仕入れるつもりだ?」



「…?魔族の国ではありふれた素材ですが…」



「えっ!?そうなのか!?」



「はい。これらの素材は魔素の濃いところで産出しますので、魔族の土地ではそこら中にあります。」



「まじか…」



魔族と一緒に生活を始め、食事の必要がないことを知った以来の驚きだ。

こういった文化の違いを味わえるのはなかなか面白い。



「魔族の国で仕入れることになった場合、十分な数を買うだけの金を持ってるか?」



「はい。もし物価が高騰していて足りなかったとしても、魔力で支払えばいいかと。」



「…ん?魔力で支払うのか!?」



「はい。魔力の使い道はたくさんありますので。」



「なるほど…ありがとう。参考になった。」



「お役に立てて何よりです。」



一度魔族の国に行ってみたいと思っていたし、ちょうどいい機会かもしれない。

しかし、完全にグレイのヒモになってしまうことに気が引けるので一旦保留にしておこう。



「グリム。」



「どうしたんじゃダグラス殿?」



「この前のグリム進言を受けて配下の装備を作ろうと思うんだが、俺の装備と同じ素材でいいと思うか?」



「うむ…儂は反対じゃ。ダグラス殿の威光が薄まってしまうからのぅ…」



「グレイと同じ答えだな…」



「グレイだけじゃなく配下全員が同じ返答をすると思うぞい。」



「そうか…」



それだけ配下に信仰されていると思うと、嬉しい限りだ。



「じゃあおすすめの素材はあるか?」



「そうじゃのう…ダグラス殿より少しランクが低い素材がいいかの。」



「例えば?」



「む…ならドラゴンはどうじゃ?ナイトやアーチャーには鱗の鎧を、ウィザードやアサシンには皮のローブを作れるからの!一体倒すだけで仕入れられる計算じゃ!!」



「それはありだな。」



ドラゴンは知性の有無で脅威度が異なり、冒険者ギルドの脅威度ランクを参照すると知性有りはSS、無しはSランクである。

俺ならば倒すのは用意だろうし、その巨体から一体倒せばいいので効率的だ。

倒すとしたら知性無しか害悪な知性有りだけにするつもりだ。



「だが、ドラゴンの生息地は知っているのか?」



「うむ!以前巨人魔王候補者と会談しておったのは火山の麓じゃったな?」



「ああ。」



「その火山の火口はレッドドラゴンの生息地なんじゃよ。」



「おぉ…!!」



あの会談はただムカついただけだと思ったが、意外にも役立った。

…少し癪だが。



それはそうと、ドラゴンの肉は超超高級食材なので一度食べてみたい。

海龍は会話をした相手なので、肉はなかなか食べる気になれず”アイテムボックス”に眠っている。



「ありがとう。参考になったよ!」



「うむ!」



それからリリスとルカに聞いたが、二人はグレイの意見だった。

多数決で決めたらヒヒイロカネとかオリハルコンだが、未だ悩んでいる。



「グレイ!」



「はっ!ここに。」



「グリムの意見は聞いているか?」



「はい。私めも無償で素材を得られるのならそちらの方がよろしいかと。」



「そうか。じゃあ明日レッドドラゴンの生息地に向かう。付いてきてくれるな?」



「もちろんでございます。」



「一応明日に備えて休め。」



「はっ!」



レッドドラゴンの強さはわからないが、俺も対策しておいた方がいいだろう。

明日が楽しみだ。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

インターネットで異世界無双!?

kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。  その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。  これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。

魔法物語 - 倒したモンスターの魔法を習得する加護がチートすぎる件について -

花京院 光
ファンタジー
全ての生命が生まれながらにして持つ魔力。 魔力によって作られる魔法は、日常生活を潤し、モンスターの魔の手から地域を守る。 十五歳の誕生日を迎え、魔術師になる夢を叶えるために、俺は魔法都市を目指して旅に出た。 俺は旅の途中で、「討伐したモンスターの魔法を習得する」という反則的な加護を手に入れた……。 モンスターが巣食う剣と魔法の世界で、チート級の能力に慢心しない主人公が、努力を重ねて魔術師を目指す物語です。

異世界転生はどん底人生の始まり~一時停止とステータス強奪で快適な人生を掴み取る!

夢・風魔
ファンタジー
若くして死んだ男は、異世界に転生した。恵まれた環境とは程遠い、ダンジョンの上層部に作られた居住区画で孤児として暮らしていた。 ある日、ダンジョンモンスターが暴走するスタンピードが発生し、彼──リヴァは死の縁に立たされていた。 そこで前世の記憶を思い出し、同時に転生特典のスキルに目覚める。 視界に映る者全ての動きを停止させる『一時停止』。任意のステータスを一日に1だけ奪い取れる『ステータス強奪』。 二つのスキルを駆使し、リヴァは地上での暮らしを夢見て今日もダンジョンへと潜る。 *カクヨムでも先行更新しております。

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。

久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。 事故は、予想外に起こる。 そして、異世界転移? 転生も。 気がつけば、見たことのない森。 「おーい」 と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。 その時どう行動するのか。 また、その先は……。 初期は、サバイバル。 その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。 有名になって、王都へ。 日本人の常識で突き進む。 そんな感じで、進みます。 ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。 異世界側では、少し非常識かもしれない。 面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。

無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~

甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって? そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。

ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話

ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。 異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。 「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」 異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…

ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!

さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。 冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。 底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。 そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。  部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。 ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。 『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!

最強無敗の少年は影を従え全てを制す

ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。 産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。 カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。 しかし彼の力は生まれながらにして最強。 そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。

処理中です...