明日は明日の恋をする

春野いろ

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まさかのWデート

ストーリー26

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 朝、リビングでコーヒーの準備をしていると進藤さんが起きてきた。

「おはようございます」

 私は昨日の嫌がらせに対抗して少し膨れっ面で挨拶する。すると、進藤さんは意味深に笑みを浮かべながら私をじぃっと見てくる。

「綺麗についたな」

 そう言うとコーヒーを飲み始めた。

 また謎のセリフ……。

 そして仕事の支度を終えた進藤さんはまたリビングに顔を出す。

「いってらっしゃい」

 私が挨拶すると、進藤さんはまたもや私を見て笑みを浮かべ、人差し指で自分の首をトントンっとしながら仕事に出掛けて行った。

 首?

 えっ、まさか……。

 私は慌てて洗面台の前に行く。鏡に映る自分を見て思わず『あぁ』っと叫んでしまった。

「進藤さんめ~」

 私の首筋にはくっきりとキスマークがついていた。昨日の首筋へのキスはキスマークをつけてたのか。なんて事を。

 それにしてもこのキスマーク、どうやって隠そう。夏の薄着では到底隠せないし…やっぱりアレを使うか。

 私は救急箱の中から絆創膏を取り出し、キスマークの上に貼った。見た目は悪いがしょうがない。取り敢えず絆創膏で誤魔化そう。

 それにしても…進藤さんは何で私にキスマークなんてつけたのだろう。もう意味分かんない。

その日の夜 ーー

 リビングのソファーに座ってファッション雑誌を読みながら進藤さんの帰りを待っていると、玄関の方から物音がした。多分進藤さんが帰って来た。

……と思ったら話し声がする。誰かと一緒?

「お邪魔します。明日香ちゃん」

 進藤さんと高瀬さんがリビングへ来た。私は読んでいた雑誌をソファー前のテーブルに置いて食事の準備をする。

「高瀬さんも食べて行きますか?」

「いや、今日は突然来ちゃったから遠慮しとくよ」

「たくさんあるから大丈夫ですよ。今日のメニューはビーフシチューです」

「道理でいい匂いがすると思った。じゃあ食べて帰ろうかな」

 私は3人分の食事をテーブルに準備する。そして席に着き食べ始めた。

「実はさ、今日は明日香ちゃんに話があってここに寄ったんだ」

「話…ですか?」

 高瀬さんは珍しく微妙な表情をして、話をするのを躊躇ためらっている。一体どんな話をされるのか……。

「あのさ、全然断ってくれていいんだけど、来週の土曜……海に行かない? 俺と明日香ちゃんと、ケイスケと……美玲さんの四人で。」

 何だか私にはこの話を断ってくれ、と言われている気がする。それにしても何でこの四人で海へ? そこが気になった。

「明日香ちゃん、多分今『何でこの四人で?』って思ってるでしょ」

「えっと、はい」

 「今日、会社に美玲さんが来たんだ。そこで……」

高瀬さんは今日会社での出来事を話し始めた。

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