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まさかのWデート
ストーリー36
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「……ちゃん、明日香ちゃん。そろそろ起きるよー」
気持ちよく寝ていたが誰かの声に起こされ、私は目を覚ました。
「ん……ここは……」
目をこすりながらキョロキョロとする。そして目が覚めるにつれ、寝る前の記憶が戻ってきた。
「あれ? 私何でベッドの上で寝てるの?」
そして高瀬さんが視界に入る。?マークが飛び交っている私を見ながらクスクス笑っていた。
「明日香ちゃん、話の途中で寝ちゃったんだよ。そのまま襲っても良かったんだけど、疲れてるみたいだったからベッドまで運んだんだ。俺って紳士でしょ?」
「す、すみません」
「七時からディナーだって。着替えて最上階のレストランに行こう」
私は自分の部屋に戻って着替えた。
「お待たせ」
「おっ、雰囲気変えてきたね」
着替え終わった私は、美玲さんに対抗したわけじゃないけど、清楚系のスカートをはき、髪型も髪を下ろしコテで巻いてみた。
「な、何となく」
「可愛いよ。じゃあ行こうか」
最上階のレストランへ着いた。しかしまだ進藤さん達は居なかった。
私達が美玲さんの連れだと分かると、窓側奥の一番良い席に案内された。窓からはライトアップされた夜景が綺麗に見える。
「何か緊張するね。高級感漂ってるし」
「そうだね」
高級感溢れる静かな空間にクラシック音楽が流れている。こんな雰囲気の中、何を話したらいいか考えていると高瀬さんが話を切り出してきた。
「そういや、ケイスケは何でお嬢様と婚約してると思う?」
「何でって……うーん、何で?」
「答えは簡単。ケイスケがお嬢様に気に入られたからだよ。そして有栖川財閥がバックについた進藤コーポレーションの業績は右肩上がり……正式に婚約成立。会社的には有難いけど、拒否権のないケイスケは可哀想だよな」
「それじゃあ……進藤さんの意思は? 美玲さんの事が好きで婚約したわけじゃないの?」
「ケイスケの本音は分からないけど、アイツは真面目な奴だからさ、自分の本音は二の次で、今背負っている進藤コーポレーションの発展と働く社員達を第一に考えているはずさ。だから絶対お嬢様との婚約を解消することはない。万一、婚約解消にでもなったら会社も社員も露頭に迷うことになるからね」
だから進藤さんを好きになっても報われない恋で終わるって事か。でもそれって……何だか進藤さんが可哀想。
「この話はここまでにしよう」
高瀬さんは入り口付近に視線を移す。そこには進藤さんと美玲さんがいた。やっぱりあの二人は遠くからみても華があり人目をひく存在だ。
「お待たせ致しました。遅くなってごめんなさいね」
二人は私達の待つ席へ来ると、進藤さんが美玲さんの椅子を引きエスコートする。
「あら、明日香さん。髪を巻かれたのですね。素敵ですわ。ねぇ、進藤さん?」
さっきまでと違う私の髪型に気づいた美玲さんが、微笑みながら進藤さんに話を振る。
「えぇ、似合ってますね。女性は髪型で雰囲気が変わるから羨ましいです。なぁ、高瀬」
仕事モードの進藤さんは、ちらっと私の方を見るだけですぐに高瀬さんの方を向いた。
「そうですね。でも男でもワックス使って髪型でイメチェンできますよ。社長もやってみますか? イメチェン」
「あら、進藤さんは今のままでもとっても素敵ですわ」
こうして高瀬さんを中心に話は盛り上がり、ディナーの時間は終わった。
それから私達四人は、それぞれ自由に時間を過ごす。とはいえ、後はお風呂に入って寝るだけだ。私は部屋に戻り、手に巻いてる包帯を外しシャワーを浴びた。
ーー コンコン
シャワーを終えて髪を乾かしていると、部屋のドアをノックする音が聞こえた。
「はい」
少しだけドアを開けると高瀬さんが立っていた。
「あ、ごめん。風呂上がり? 髪が濡れてるね」
「今、髪の毛乾かしてたところだった。どうしたの?」
「明日の時間を伝えにきたんだけど……あれ、包帯取ったの?」
「だって、シャワーを浴びる時に濡れちゃうから外しちゃった」
「まだ包帯してた方がいいよ。また救急箱借りてくるから部屋で待ってて」
高瀬さんは救急箱を借りにフロントへ行った。部屋からフロントへ連絡して部屋まで持ってきてもらえばいいのにとも思ったが、働き者の高瀬さんは無意識に自分がやらなきゃって体が動くのかな。
部屋の中に戻り、また髪を乾かそうと洗面台へ向かった時、私のスマートフォンから音がした。
ピロリン♪
メッセージ通知の音。携帯を確認すると、メッセージを送ってきたのは進藤さんだった。
気持ちよく寝ていたが誰かの声に起こされ、私は目を覚ました。
「ん……ここは……」
目をこすりながらキョロキョロとする。そして目が覚めるにつれ、寝る前の記憶が戻ってきた。
「あれ? 私何でベッドの上で寝てるの?」
そして高瀬さんが視界に入る。?マークが飛び交っている私を見ながらクスクス笑っていた。
「明日香ちゃん、話の途中で寝ちゃったんだよ。そのまま襲っても良かったんだけど、疲れてるみたいだったからベッドまで運んだんだ。俺って紳士でしょ?」
「す、すみません」
「七時からディナーだって。着替えて最上階のレストランに行こう」
私は自分の部屋に戻って着替えた。
「お待たせ」
「おっ、雰囲気変えてきたね」
着替え終わった私は、美玲さんに対抗したわけじゃないけど、清楚系のスカートをはき、髪型も髪を下ろしコテで巻いてみた。
「な、何となく」
「可愛いよ。じゃあ行こうか」
最上階のレストランへ着いた。しかしまだ進藤さん達は居なかった。
私達が美玲さんの連れだと分かると、窓側奥の一番良い席に案内された。窓からはライトアップされた夜景が綺麗に見える。
「何か緊張するね。高級感漂ってるし」
「そうだね」
高級感溢れる静かな空間にクラシック音楽が流れている。こんな雰囲気の中、何を話したらいいか考えていると高瀬さんが話を切り出してきた。
「そういや、ケイスケは何でお嬢様と婚約してると思う?」
「何でって……うーん、何で?」
「答えは簡単。ケイスケがお嬢様に気に入られたからだよ。そして有栖川財閥がバックについた進藤コーポレーションの業績は右肩上がり……正式に婚約成立。会社的には有難いけど、拒否権のないケイスケは可哀想だよな」
「それじゃあ……進藤さんの意思は? 美玲さんの事が好きで婚約したわけじゃないの?」
「ケイスケの本音は分からないけど、アイツは真面目な奴だからさ、自分の本音は二の次で、今背負っている進藤コーポレーションの発展と働く社員達を第一に考えているはずさ。だから絶対お嬢様との婚約を解消することはない。万一、婚約解消にでもなったら会社も社員も露頭に迷うことになるからね」
だから進藤さんを好きになっても報われない恋で終わるって事か。でもそれって……何だか進藤さんが可哀想。
「この話はここまでにしよう」
高瀬さんは入り口付近に視線を移す。そこには進藤さんと美玲さんがいた。やっぱりあの二人は遠くからみても華があり人目をひく存在だ。
「お待たせ致しました。遅くなってごめんなさいね」
二人は私達の待つ席へ来ると、進藤さんが美玲さんの椅子を引きエスコートする。
「あら、明日香さん。髪を巻かれたのですね。素敵ですわ。ねぇ、進藤さん?」
さっきまでと違う私の髪型に気づいた美玲さんが、微笑みながら進藤さんに話を振る。
「えぇ、似合ってますね。女性は髪型で雰囲気が変わるから羨ましいです。なぁ、高瀬」
仕事モードの進藤さんは、ちらっと私の方を見るだけですぐに高瀬さんの方を向いた。
「そうですね。でも男でもワックス使って髪型でイメチェンできますよ。社長もやってみますか? イメチェン」
「あら、進藤さんは今のままでもとっても素敵ですわ」
こうして高瀬さんを中心に話は盛り上がり、ディナーの時間は終わった。
それから私達四人は、それぞれ自由に時間を過ごす。とはいえ、後はお風呂に入って寝るだけだ。私は部屋に戻り、手に巻いてる包帯を外しシャワーを浴びた。
ーー コンコン
シャワーを終えて髪を乾かしていると、部屋のドアをノックする音が聞こえた。
「はい」
少しだけドアを開けると高瀬さんが立っていた。
「あ、ごめん。風呂上がり? 髪が濡れてるね」
「今、髪の毛乾かしてたところだった。どうしたの?」
「明日の時間を伝えにきたんだけど……あれ、包帯取ったの?」
「だって、シャワーを浴びる時に濡れちゃうから外しちゃった」
「まだ包帯してた方がいいよ。また救急箱借りてくるから部屋で待ってて」
高瀬さんは救急箱を借りにフロントへ行った。部屋からフロントへ連絡して部屋まで持ってきてもらえばいいのにとも思ったが、働き者の高瀬さんは無意識に自分がやらなきゃって体が動くのかな。
部屋の中に戻り、また髪を乾かそうと洗面台へ向かった時、私のスマートフォンから音がした。
ピロリン♪
メッセージ通知の音。携帯を確認すると、メッセージを送ってきたのは進藤さんだった。
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