ファントムガール ~白銀の守護女神~

草宗

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「第十二話 東京黙示録 ~疵面の凶獣~」

1章

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 朝を迎えても、天は光を取り戻しはしなかった。
 九月の秋雨前線がこの国全体を厚い暗雲で覆い包む。灰色の空に遮られた夜明けの陽光は、ただ鈍い影を大地に落とすのみであった。じっとりと湿った空気が薄暗い早朝をさらに澱みへと沈め、世界は色を失ったようにモノトーンの景色に没している。
 ポツン、ポツン。
 耐え切れぬように泣き出した空が、大粒の水滴をアスファルトの地面に落とす。
 日本全国、今日はどの地方においても雨の一日となりそうであった。
 
「どこ行くつもりだ?」

 その都市最大の総合病院から飛び出した細身の少女に、抑揚のない男の声は掛けられた。
 白のプリーツスカートから伸びた長い脚が止まる。
 声の主を振り向いたセーラー服の少女は、漆黒の丸い瞳が愛くるしいまでの美少女であった。
 
「・・・工藤・・・さん・・・」

 白鳳女子高校1年生・西条ユリにその名を呼ばれた男は、ズイと一歩を踏み出し肉厚の巨体をさらけ出した。
 デニムのジーンズにTシャツという、ラフな格好。
 旧知の仲であるユリに普段見せる人懐っこい微笑は、暗鬱な世界にあわせたように消え失せていた。
 
「昨夜からニュースを見続けてるヤツも、朝起きてから現実を知ったヤツも、どいつもこいつも何も手につかずあたふたするばかりだ。学校は休み。会社もどこも休業。ついにこの日を迎えちまった無力なオレたちにできることは、ただ祈ることしかない」

 淡々と話す工藤吼介の声は、敢えていうなら諭すと表現するのに近かった。
 今日。正確に言えば、昨日の夜から今朝未明にかけて。
 人類、特に日本の領土に住む人々に、破滅の瞬間は急速に形を伴って押し寄せた。もし神が人類に対して審判を下すという日があるのならば、恐らくそれは今日のことを言うのだろう。生か死か。自分たちがどう努力しようと変えることのできない運命が、遅くとも数日のうちに決定する。大洪水を前に祈るしかない人類にとって、ノアの方舟の代わりに託すのは、巨大な少女の姿をした銀の女神しかなかった。
 
 ついに、と言うべきか。首都東京が、巨大生物に襲撃された。悪魔の中枢、魔人メフェレスを筆頭に。戦略立てられたが如く大挙して。
 破壊と逃走する住民によって、1000万人を越える大都市は混乱に陥った。時間が経つにつれ増え続けていく犠牲者の発表数は、状況がまるで把握されていない実態を仄めかす。もはや報道機関自体が、国営放送を除き全て撤退してしまっていた。地方の人々が他に頼る情報源は、臨時で開業されたラジオ放送とネットにしかない有様であった。
 数ヶ月前、初めて確固たる意志を表明した青銅の悪魔メフェレスは人類に降服を迫った。突如出現し始めた巨大な生物たちが、人類の敵であることを明確に示した瞬間であった。あの時から人類は、侵略の恐怖と常に背中合わせの毎日を強いられてきたと言えよう。以来、科学兵器の通用しない怪物どもを、人々の盾となって倒し続けてきたのはファントムガールと呼ばれる守護天使たちだった。
 ファントムガールの敗北は即ち、人類の敗北を意味する。
 そして昨夜、首都の地において、聖なる守護少女たちは敗北した。
 
「・・・私は・・・祈ってるだけには・・・・・・いかないんです・・・」

 気恥ずかしそうな声の調子とは裏腹に、人形のような少女の童顔には強い決意が浮かんでいる。
 
「工藤さんも・・・知ってるはずです。私の・・・・・・正体を・・・」

「エリがああなった以上、お前は本気がだせない。いいのか? オレの勘じゃ、エリをまるで相手にしなかったヤクザ、あいつが今度の敵だ」

「だからこそ、お姉ちゃんの仇を・・・・・・でも、それ以上に・・・・・・」

 グッと薄い唇を噛み締めたユリの瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちる。
 小刻みに肩を震わせた華奢な少女が言葉を発する前に、そっと近付いた筋肉獣がふたつに束ねたおさげ髪をポンと撫でた。
 
「わかってる。オレも・・・あのファントムガールが誰なのかってことはな」

 銀色の女神や巨大生物に関する情報は規制が掛かるのが常であったが、未曾有の混乱と深刻な危機とが、情報管制の綻びを生んだのは皮肉であった。
 次々とテレビ画面に映し出される崩壊の傷跡、遠巻きに撮影された激戦の様子、女神と邪神の朧気な姿。
 そのなかのひとつ、はっきりと映り込んでしまった、衝撃の映像。
 処刑台に見立てた渋谷109に、絶命したファントムガールの亡骸が、鮮血に濡れたまま磔にされて晒されていた。
 胸の水晶体に生命を表す光は皆無であった。四肢を折られ、あらゆる箇所に杭にでも抉られたような傷跡を残す遺体。血と泥と汚濁液で黒ずんだ桃色の少女戦士は、死してなお可憐さをその現代的美貌に留めていた。
 守護天使のひとりファントムガール・サクラは、邪悪に処刑された無惨な姿を、渋谷の地にて満天下の人々の眼に晒しているのであった。
 正義が悪に敗れた雄弁な象徴。
 わずかな間とはいえ、悪夢の光景が全国に放映された衝撃は、人々の心に絶望の翳を挿すのに十分であった。
 
「あいつには笑顔しか似合わない、ってのにな」

 地元の繁華街・谷宿の街角で初めて出会ったとき、少女は久慈仁紀の彼女だと教えられた。
 気がつけば五十嵐里美の家に居候するようになったミス藤村女学園の美少女は、名前の通り花のようなあたたかさを常に振り撒いていた。七菜江ともすぐに親友になった少女。小柄で頼りなげな彼女に、恋の相談をいつもしているのは七菜江の方であった。
 桃子。死ぬのなら、オレの方が先だと思ってたぜ。
 香るような微笑が似合う美少女は、桜のように舞い散った。苦悶と無念の表情を刻んだまま。
 誰よりも優しき少女は、誰よりも残酷な死を迎えて雨の渋谷に野晒しにされているのであった。
 
「今の私は・・・足手まといになるだけかも・・・しれません。・・・でも・・・・・・」

「行かざるを得ない。だろうな」

 筋肉の鎧を着込んだ男が停めてあった白のカローラに歩み寄る。
 キーレスエントリーのスイッチをいれるや、工藤吼介は助手席のドアを戸惑いなく開けた。
 
「倒すべきヤツがいる。守るべきひとがいる。闘うのにこれ以上の理由があるかってんだよ。なあ?」

「工藤さん・・・」

「乗れよ。東京行きの電車は全部ストップ。里美ん家からちょっと拝借してきてやった。この前霧澤夕子が運転するのを見てたからな。免許なくても大体わかるぜ」

「私は・・・彼らミュータントたちと・・・闘う義務があります。・・・・・・でも、一般人の工藤さんには・・・」

「義務とか、寂しいこというなよ。ユリ」

 そぼ降る秋雨の向こうで、最強を冠する格闘獣の姿はやけに小さくユリには見えた。
 なんという、澄んだ瞳の色。
 そしてそこに灯る、純粋すぎる怒りと哀しみ。
 
「・・・・・・ごめんなさい、工藤さん・・・・・・」

 恐らく、ユリと吼介が参上するのを、里美は極度に嫌がるであろう。
 足手まといの戦士と、もっとも戦闘から遠ざけたい男。
 里美の優しさがふたりを闘いに巻き込みたくないと願うなら、我儘を貫いてでも、その優しき里美を守りたい――
 
「立場は違っても・・・・・・私たちは・・・・・・同志・・・です・・・・・・」

「行くぞ。東京、へ」

 力を封じられたままの武道少女と危険と背中合わせの最強の高校生。
 ふたりを乗せたセダンカーは早朝の国道を、未だ薄暗い東に向かって走り出した。
 


 蕭々と降る雨の音色が五十嵐里美の耳朶を叩く。
 東の窓から流れ込む光は淡く、緩く、大地が本当に朝を迎えたのか訝しがらせる。暗い、夜明け。だが紛れもなく時は新たな一日を刻み始めている。いかなる暗鬱が胸に積み重なろうとも、冷淡なる時の支配者はあらゆる出来事を過去の“事実”と認定するのを、決して止めはしない。
 
 気高き切れ長の瞳は、血の色に染まっていた。
 
 傍目にはどこにでもある集合住宅の一軒家。東京都にいくつか分布する五十嵐家の別宅のひとつで、里美は悪夢のような夜を明かしていた。平凡すぎる二階建ての洋風家屋は、風景に溶け込むという点で忍びの隠れ家としての条件を満たしている。一般住人の避難が進むなか、周囲四方にもはやほとんど人影はない。襲撃を受けた首都に未だ残るのは、逃げる手段のない者か空き巣を狙う不届き者、その他には闘いを決意した者たちぐらいであった。
 
「一睡もしていないようね」

 膝を抱えて座る令嬢の背中に、冷ややかな女の声が浴びせられる。
 寝起きのシャワーで濡れた長髪をコットン生地のタオルで拭きながら、片倉響子はバスローブ一枚の妖艶な姿を現した。立ち昇る湯気とせっけんの香り。上気した肌が桃色に染まっている。同姓から見ても扇情的な天才生物学者を、制服の美少女は視線のみで振り返った。
 
「体力を温存すべき、と提案したのは誰だったかしら? 彼らが姿を消した以上、闇雲に動き回るのは得策ではない。情報の収集こそベストな選択、だったはずだけど」

 呆れたような口調に仄かに含まれた毒を聞き取りつつ、里美は旧敵である女教師に無言を貫いていた。ただ唇の内側をぐっと血が滲むほどに噛み締める。
 
「ま、あんなことが起こった直後では、寝られるわけもないか。お友達が惨殺されたあとじゃあ、ね」

「黙れ」

 時すら澱んでいたような静寂の空間に、突如疾風が流れ込む。
 一瞬前まで膝を抱えて座り込んでいた少女は、肩をいからせ正対して立ち上がっていた。
 風呂上りの肌がピリピリと震える。漆黒の瞳が放つ刺すような光は、日頃の慈愛の欠片も感じさせない。
 
「あら? 気に障ったのかしら?」

「言ったはずだわ。仲間を冒涜するならば、容赦はしないと」

「フフ、さっきまでしょぼくれてた人が随分と勇ましいこと」

「あなたはただの実験材料としか見ていないでしょうね。けれど桃子は・・・あのコは私のッ」

「失望させるわッッ!! 五十嵐里美ィィッッ!!」

 稲妻のごとき女教師の一喝に、内圧を高めていた青セーラーの肢体がビクリと硬直する。
 
「この程度の挑発に動揺するとはね。現実をよく見詰めなさい。ファントムガール・サクラは・・・桜宮桃子はよく闘ったわ。予想以上に奮闘した、といっていいでしょう。それでも結果はあの通りよ。全力でぶつかっても手も足も出ない、それが奴らゲドゥーとギャンジョー。出来得る限りの全てを尽くさねば、とても太刀打ちできる相手ではない」

 数時間前、執事安藤の操る車に再び同乗したふたりは、夜も深い更にこの別宅に転がり込んだ。
 明治神宮に向ったふたりとすれ違うように起こった、原宿での死闘。混乱する情報。徒歩での移動。短期決戦となった超能力天使の処刑ショー・・・掛け違えた歯車のように、後手に回った里美らの行動は最後までズレ続けた。ファントムガールのリーダーに全ては終わったことが伝えられたのは、原宿に向かい疾駆する途上であった。
 なにげない二階建て家屋の地下に広がる、情報センター。平凡な外観を裏切る最新鋭のネットワークシステムとコンピューター群が、12畳の空間に所狭しと並んでいる。御庭番の血を引く4名のオペレーターが懸命に集めた資料を、里美はこの秘密基地に到着するなり眼を通した。
 隠し撮りされた動画映像が映し出したのは、疵面獣の猛攻に血祭りにあげられるツインテールの鎧戦士と、シブヤ109に磔にされるまでの桃色天使の克明な死の記録であった。
 
「哀しんでる暇も、八つ当たりしてる余裕もあなたにはないのよ。ファントムガール・サトミ」

「・・・わかっているわ・・・そんなことは・・・」

 制服の青いカラーがゆっくりと降りていく。
 秀麗な柳眉に苦悩と悲痛がよぎったのは、『エデン』と融合した響子ですら見逃しそうなほどの刹那であった。
 
「敢えて憎まれ口を叩くあなたが、私に奮起を促すためだということも。・・・御礼は言わないわよ」

「結構。今あなたに腑抜けになられたら、手を組んだ私が困るのよね。あくまで自分のため。勘違いしないことね」

 冷淡を通り越し、突き放すような響子の物言いが守護少女には逆に有難かった。
 そう、片倉響子の言う通り。現実を見れば、里美に立ち止まっている余裕はなかった。目的のためには妥協を許さぬ女教師の合理主義は、有無を言わさず現実を突きつけてくる。
 もし立ち止まってしまえば、桃子を失った哀しみで里美は二度と立ち上がれなかったことだろう。
 振り返ってはならない。今は。この絶望の窮地から、光を取り戻せるのはファントムガール・サトミしか・・・己ただひとりしかいないのだ。
 
「通信手段を奪われそれぞれ分断された私たちは、圧倒的不利な状況にあるわ。単純な戦力での比較に留まらず」

 深紅のスーツに着替え始める長髪の美女に投げかけられる少女の声は、表面上平静を戻しているように聞こえた。
 
「トランスフォーム解除後の強制休養を考えれば、戦闘後の身体を保護するサポート隊がいかに重要かがわかる。孤立すればこの点でまず大きな危険となるわ。まして今回は不意を突かれたことで、ナナちゃんも夕子も現状把握すらできないまま戦闘に巻き込まれてしまった」

「あの状況では変身解除した藤木七菜江はメフェレスらの手に確実に堕ちているでしょうね。囚われたか、最悪始末されたことも覚悟しておきなさい。アリスにしても生き延びたところで瀕死の状態のはず。恐らくもう闘うことはできないでしょう」

 着替えながら天才女学者は、確率的に高いと思われるシチュエーションを優先して話し続ける。
 
「つまりファントムガールは最悪3名の死亡あるいは2名の死亡と1人の捕虜。希望を含めて推測しても3名が戦闘不能状態にあることは避けられない。さらにファントムガール・ユリアも戦力になれず。結局満足に闘えるのはサトミあなたひとりだけということになる」

「ナナちゃんは生きてるわ。夕子も・・・必ず」

「壊滅、ね」

 彫りの深い二重の瞳が、真っ直ぐに令嬢戦士を見詰める。憂いを秘めた切れ長の瞳は、美妖女の視線を正面から受け止めた。
 
「あれだけしぶとかったあなたたちも、終わる時は呆気ないものね。敵の質と量を見れば、残念だけど勝負はすでに決まったようなものよ。事実上、ファントムガールは終わったのよ」

「まず夕子の居場所を探し出し保護する。体勢を整えてからナナちゃんを救出するわ。あなたを加えればこれでこちらも4人が揃う。決して闘えないことはないわ」

「強がりはやめなさい、五十嵐里美。あなたにもわかってるはずよ。もうあなたたちの力ではこの苦境を脱することはできないと。最後の希望を・・・“あの男”に賭けてみるしかないと」

 美少女の桜色の唇が、不意にピタリと閉じられた。
 
「あなたが持つ最後の『エデン』・・・通称『第六エデン』。使うべきときは、今この時のはずよ」

「・・・あなたが共闘を持ちかけたときから、気付いてはいたわ」

 美麗なる令嬢の漆黒の瞳から、凛とした気配が立ち昇っていく。
 先程見せた闘気とはやや趣の異なる類のもの。敢えて言えばそれは、真剣に触れるかのごとき緊迫感であった。
 
「どうしても、吼介に『エデン』を寄生させたいようね」

「それがベストの選択でしょ? 冷静に考えれば答えはそこしかないはずだわ。この国を悪魔どもから守りたいならね」

「どうやら、あなたの本当の目的はそこらしいわね」

 真紅のルージュがニンマリと吊り上がる。
 恐ろしいまでに妖艶な微笑を片倉響子は創り上げた。
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