犬好きおっさんが異世界で犬になったらしい?しかも犬なのにテイマーだと!

裏おきな

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第4話

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俺達は熊の親子が根城にしてる。洞窟に戻って来ていた。そこで母熊がアイテムバックから大きな肉の塊を取り出した。

『かぁちゃん。その肉はなんだ!すげーうまそう!』

『うまそう!』

『……ムフ♪』

『確かにうまそうだな?それは一体何の肉なんだ?』

『この肉はオークの肉だよ。いつもなら数多く群れてるから相手にしないんだけど、斧のおかげで楽に狩れるから、狩ってみたんだよ』

オークって確かブタのような奴だよな?あれが群れてるのか……なんか気持ち悪いな。

『そいつはすげーな。それで何匹位居たんだ?』

『そうだね確か20匹位いたかね?』

オイオイそれを1人で倒したのかよ……凄まじいなこの母熊

『かーちゃんは最強だな』

『さいきょう』

『♪♪♪』

『そんな事よりお食べ沢山あるからさ』

母熊の言葉で思い出し食べる事を忘れていた、小熊3匹は。無我夢中で我先にとオークの肉を食べ始めた。

しかし今日この母熊と訓練するのやめようかな……下手したらこれ俺死ぬぞ……そうだやめよう

『あの……』

『さああんたも。遠慮しないで早くたべな!そしてそのあと私と戦おうな!いや~たのしみだよう』

あ……駄目だこりゃ……逃げれなくなった。仕方ない覚悟を決めるか!要は死なない戦いをすれば良いだろう。


俺は覚悟を決め肉を食べながら作戦を考えていた。


『ぷ~お腹いっぱい』

『いっぱい』

『♪♪♪』

3匹の小熊達はお腹いっぱいになり。仰向けに寝そべっていた。その姿を見た俺はたまらずモフモフを堪能して今日はそのまま寝る事にした。



翌朝朝食を終え。小熊達で癒されていると、悪魔囁きが聞こえた。

『さあもうそろそろ始めようかね?私ワクワクしてきたよ』

母熊はニコニコしながら、両腕をワキワキさせていた。

『ああ……』

俺は覚悟を決めた。



俺と母熊は洞窟の外に出て、向き合っていた。母熊は右手に斧を持ち、俺は武器は持たずにいた。

『あんたは武器は要らないのかい?』

『ああ、俺はとりあえずこのままでやるよ』

『そうかじゃあ始めようかい!』

母熊は言い終わると同時に、間合いをつめてきた。俺と母熊の距離は10m位離れていたけど、一瞬で縮まり母熊の攻撃範囲になった。だけど俺はまだ動かず、振り下ろされる斧をギリギリまで見極めて。横に回避をした。

『やるねぇあんた!』

『そうかい?』

俺は余裕な感じで答えては居るけど、本当は心臓が爆発するかのようにドキドキしていた。


あぶねぇ死ぬかと思った……ホント紙一重だったよ……あの母熊本気で殺しに来てないか?訓練って行ってあるんだけどな?


『今のが避けれるなら?もっと速くしても大丈夫だね!』

オイオイ今ので本気じゃ無いのか……


それから暫く母熊の攻撃を避け続けていた。それはもう必死で!これが死に物狂いかと言うほどに。でもそのお陰でなんとかコツを覚えて回避を上達出来た。


『ハァハァ……フ~……凄いよあんた!私がここまで攻撃が当たらないなんて初めてだよ。それじゃあこれが最後の一振りだよ!』

そう言うと母熊は、これまでよりも、速く斧を振り落としてきた。それを俺はギリギリまで見極めていた。そして母熊の振り落としてきた斧が俺を真っ二つにした!


『あんちゃん!が斬られた!』

『あんちゃん』

『……あーうわぁぁぁん!!』

『あんた!何故避けなか!……』

小熊達3匹が驚いて、母熊も動揺していた時。突然母熊が地面にうつ伏せに倒れ込んだ。

『あれ?かーちゃん?どーした……』

『かーちゃん?』

『あっ!あんりゃん!』

『え?あんりゃん?何をいって……あんちゃん!』

倒れた母熊の後ろから俺が現れて、驚く小熊達。それは驚くだろうな。目の前で死んだように見えたんだからな。そう死んだように見えたのに何故俺は生きてるのかというと。答は簡単、俺は今まで必死に回避をしていたら、あることに気付いた俺が回避を続けていたら。残像のような物を残せるようになっていた。それに気がつき俺はそれをマスターしたのである。そしてあの時斬られそうギリギリで、残像を残し母熊の後ろに回避をして、【隠密】と【疾風】を使い。母熊の後頭部に飛び蹴りを喰らわしたのだ。

『あんりゃん!』

俺に向かって一番下の小熊が飛び付いてきた。

『うわぁ!こらこらびっくりしただろ。落ち着け』

『あんりゃん!あんりゃん!』

『よしよし』

俺は飛び付いてきた小熊の頭を撫でながら、落ち着かせて居ると。他の二匹は母熊の下に駆け寄っていた。

『かーちゃん!起きて!かーちゃん!』

『かーちゃん』

『あんちゃん!かーちゃん死んだのか?』

一番上の小熊が俺に泣き顔のまま。問いかけてきた。

『ああ、大丈夫だ。ただ気を失ってるだけだよ……と、確か……』

俺はアイテムバックに入っている回復薬を取り出し、それを母熊に掛けてやると。母熊は目を覚ました。

『あれ?私はいったい……あれあんた生きてる?確か私が切り裂いた筈?』

『かーちゃん!』

『かーちゃん!』

二匹の小熊達は母熊に飛び付いていた。そして未だ混乱している母熊に、今までの事を種明かしをしていた。そしてその時突然頭の中に聞こえてきた

『只今の戦闘でアクティブスキル【陰分身】を覚えました』

陰分身?なんだ?こう言う時はヘルプさん!お願い!


【陰分身】は自分と同じ姿の分身を造りだす事が出来る。そして出現した分身は自分の意識と連結しており、自由に動かし攻撃をする事が出来る。但し一度でも攻撃を受けると姿を維持出来なくなり、霧のように消えてしまう。

これは凄いな!まさに忍者じゃないか!

『あんりゃん?』

俺がスキルについて考えていたら。一番下の小熊が不思議そうに顔を覗き込んできた。

く~可愛いな!このぉ~モフモフしちゃうぞ~

俺が我慢出来なくモフモフしてると、小熊はキャッキャと嬉しそうにはしゃいでいた。その時突然母熊が立ち上がり森の方を睨み付けて警戒をした。






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