10 / 26
2章
第9話
しおりを挟むユーゴの設定を賢者から大賢者に変更しました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『聞こえておるか?人間の子よ?』
「ああ!聞こえてるよ!」
『そうか久しぶりに人間と話すから緊張するのぅ…それでのう突然だがお主等に頼みがある』
目の前に居るキングホワイトウルフが、突然人間の僕達にお願いがあると言って来た。なんだ魔物からお願い?何か嫌な予感がするから此処は断ろう!
「いいわ!何が望みなのかしら?」
え~~~シズカ受けちゃったよ何で!
「あの~シズカさん?何故受けてしまったのですか?」
「ええそれはねこの人からは嫌な匂いがしないし!いい匂いがするからよ!いい匂いの人に悪い奴は居ない!これ常識よ♪」
え?何その当たり前の様な常識は?僕そんなの知らないですよ?
『なんと!人間の女よお主も匂いで人を判断するのか!儂もそうなのだお主等からはいい匂いがするからのう、特にそこの人間の小僧からまた凄くいい匂いがするのだ!それで頼む事にしたのだ!』
貴方もですか?もう何でも良いですよ……
「へ~キングあなた魔物のくせに良く分かってるじゃないのよ!流石はキングってところかしら?でもあげないわよ?シノブは私の物なんだからね!」
シズカはキングホワイトウルフと匂い談義をしてたかと思ったら、突然僕の右腕を取り腕を組んできた。
『フォッフォッフォッ♪安心せい!取りはせぬよ!ただ少しだけ嗅がせてもらえれば良いだけじゃ』
「仕方ないわね!でも少しだけだからね?…シノブ嗅がせてあげて」
「え?」
「ほらキングもさっさと!」
『そうか!でわ!すぅ~~~♪』
するとキングホワイトウルフが顔を近づけてきて鼻で息を吸い込むと、その吸引力で体が吸い込まれるかと思った!
「うわっ!」
『おっとすまんのぅちょっと強く吸い込みすぎたわ、フォッフォッフォッ♪』
いや!笑い事じゃないから!
「それであなたのお願いは終わりなのかしら?」
『そうであった!つい良い匂いなので忘れておったわ!それがのぅ儂の娘と眷族達を助けてほしいのじゃ!』
「え?娘と眷族達?いったい何があったんだ?」
『それはのう実は………』
「成る程ね!キングの娘と護衛の眷族達が人間の何者かに密猟されたって事ね?それにあなた達ホワイトウルフはこの森の守護者の一族で人間の事と森を守って来たと言うわけね?」
『そうなのだ!だから儂達を人間が殺す事は出来ないし、儂達も人間達を殺す事は出来ない契約になっておる』
「私がキングに攻撃を与えても傷つかないのかしら?」
『ああ!そうだ!娘さん試しに儂に攻撃をしてみるといい!』
「じゃあ遠慮無くいくわよ!セイ!」
シズカは弓を構えてから攻撃してみた。するとキングホワイトウルフに当たる瞬間眩い光が出て飛んで行った矢が弾き返された。
「え?何今のは、私の矢が弾かれたわね!」
『どうだ?分かったであろう?』
本当に攻撃が当たらない!そんな事があるんだな……
「でも何故その人間達はあなたの娘さんを連れて行ったのかな?殺せないなら素材も取れないのにな?」
「そうだのう?それが儂にも分からぬ!」
成る程ね、となると考えられるのは?貴族がペットとして飼う?闇市場なりで売り払う?辺りがテンプレだよな?
「分かった。引き受けてもいいがその代わり報酬を何かくれ!お金以外が良いな!……そうだな!あなたの大事なお宝が良いなそれに役に立つ様な物なら尚更良い!どうだ?」
「……良かろう!儂の大事な宝をお主に授けよう!だから娘の事を頼む!儂はこの森から出れぬのでな困っておったのだ!」
よし♪お宝ゲット~♪何貰えるんだろ?楽しみだな……じゃあ街に戻ろうか!
「兎に角街で情報集めだな?それと何か手掛かりとか無いのか?」
「そうだのう娘達の匂いが消えた場所に、嫌な匂いが残っていたと言うだけだのぅ……」
匂いね……それだけじゃあな……じゃあ仕方ない地道に街で探すか?まぁ大体の検討はついてるしな?何とかなるだろう……
「成る程ね…じゃあキング!私をその娘さんの匂いが消えた場所に案内しなさい!私が匂いを確認するわ!」
え?まさかシズカ警察犬のような事を?
「まさかシズカ?匂いで犯人を探そうと?」
「そうよ!私の匂いフェチを甘くみないでほしいわ!」
僕達はキングに森の奥に案内されて来たら、そこには馬車の車輪の跡がありそして人間と獣の足跡もあった。
「成る程ここで間違い無いわね!確かに嫌な匂いがするわね……」
「そう?確かに少し獣臭いかなと思うけどそんなに臭くないと思うけど?」
「普通はそうかも知れないけど、私には匂うわ!この匂いはあの王様と大臣に近い匂いだわ!」
「となると犯人は王族関係者?もしくは貴族かな?」
「う~ん?そうとは限らないわよ、人間の中の匂いを感じてるから悪い事を考えてる人が、嫌な匂いを出してるのかな?その証拠に嫌な匂いがここには充満してるわね!こっちの世界に来てから特にその辺が敏感になってるきがするわ?」
『ほほう!お主等は異世界から来たのか?なるほどのぅ…だから懐かしい匂いなのか……』
「え?懐かしい匂い?…もしかして以前にも異世界人に会った事があるのか?」
まさか僕達以外の異世界人が来ていたとは……もしかしたら帰る術があるかも知れないな。
『そう!儂は異世界人と会っておるその者はユーゴと言う名前で大賢者と呼ばれておったよ!』
ユーゴ?ゆうご?間違いない日本人の可能性が高いな!
「それでそのユーゴと言う大賢者は今何処に?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お読み下さりありがとうございます。
誤字脱字、感想など宜しくお願いします。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~
於田縫紀
ファンタジー
図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。
その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる