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第七十章 巡礼の道
聖なる都キシュキンダー
しおりを挟む「今日はテントに働いてもらいましょう」
「ライラさん、キシュキンダーには、どう行けばいいのですか?」
「この先の街道は、キシュキンダーへ続いています、途中、二つほど町があります」
「テントヘルプ起動」
「テントヘルプです」
「この先にある街道に沿って、半自動防御と光学迷彩を起動、回避行動優先、昼夜兼行で進みなさい」
「途中の町は迂回、三つ目の町が見えれば、停止、知らせなさい」
「了解しました、速度はいかほどにされますか?」
「乗り心地を重視しなさい」
メイド専用軍事トーチカポップアップテント改二は、ゆっくりと街道に沿って走り始めました。
三日かかりましたが、その間、時々停止し、のんびりと外の空気などを吸っていました。
そして夜がもうすぐというとき、テントヘルプが、
「三つ目の町が見えてきました、距離約五キロです」
かすかに町が見えています。
「ライラさん、あれがキシュキンダーなの?」
「多分そうだと思います、尖塔が見えますから」
「もうすぐ夜ですから、キシュキンダーに行くのは明日ね」
「今夜は久しぶりに、のびのびとしましょう、テントヘルプ、ビッグモードに移行」
久しぶりに広いテントに変貌です。
「入浴の準備を始めなさい、用水確保にどれくらいかかるの?」
「二時間ほどかかります、準備を始めます」
「さて、その間に夕食の準備でもしますか」
「ティアマト様……私は……」
「ライラ、私たちはティアマト様の『夜の奴隷』、あるじ様がされることに、口を出さぬもの、覚悟は固めておくものだ」
「…………」
「さあさあ、辛気臭い話はやめましょう、これでも食べましょうよ」
ぐつぐつ温かそうな、チキンバターカレーのお鍋です。
ミートソースの缶詰に、カレー粉と牛乳、粉チーズとバターを入れて、お鍋で煮たものです。
三人は明るく食べました。
そして夜を楽しくエッチに過ごし、三人抱き合って寝たのです。
翌朝、三名は聖なる都キシュキンダーの門の前に立ち、門番に告げています。
「私たちは巡礼の者です、今回はアヨーディヤーで巡礼証を頂いております」
「コータヴィー様の、ご尊顔を拝したく思っております」
「これは信仰深き方々、ご苦労様です」
「神殿内部に入れるのは代表者お一人ですが、よろしいでしょうか?」
「私たちの主、ティアマト様に、コータヴィー様の神意があらんことを」
「では残りのお二人は、神殿外の広場でお待ちください」
「神殿の扉は本日の昼に開きます、神殿はわかりますね」
誰が見てもわかります。
三人は神殿の外で、扉が開くのを待っています。
「二人とも、何かあっても素知らぬ顔をしていてね」
「それからこれを持っていなさい」
美子さん、金貨を二十枚差し出しました。
「なにかあったら、これを山分けしてね、それからペルペトゥアさんは、ライラさんを守ってあげてね」
「ティアマト様……」
「じゃあね、扉が開くわ」
「ティアマト様……」
美子さん、開いた扉をくぐりました。
神殿の中は薄暗く、誰もいません。
「アスラのダイティヤ一族のコータヴィーよ」
「薄々は感じていたのであろう、私もヴァルナの娘、貴女と話に来た」
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