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第七十二章 ニライカナイ創世

『天女ニンフ』の扱い

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 ステーションDのナーキッドの会議室、閉鎖空間をその中に展開して、会議を始めました。
 統治する六つの宇宙の担当、ヴィーナスネットワークの管理などは、私の案がそのまま承認されました。

 ただプレネオ三姉妹衛星については、ヨミがオトリュス宇宙を担当する以上、いかがなものかとの意見がありましたが、統治も順調にいっているし、軍政なので民政移管まではこのままとなりました。

 キュベレーの捕虜について、女たちの惑星を何処にするかで悩みました、適当な惑星がなかなかないのです。
 マレーネさんが、惑星を作ろうと云ってくれましたが、私が却下しました。
 しばらくはマレーネさんには休憩が必要なのです。

 高等知性体がいなく、温暖な惑星ってね……で以外に近くにありました……
 ステーションCより、惑星中原と反対方向に、約五万光年ほど行ったところです、惑星エラムに似ています。

 私はこの惑星をレームノスと名づけました。
 ギリシャ神話のアルゴー船の冒険物語のなかに出てくる、女だけの島の名前です。
 中原宇宙はシウテクトリさんの管轄ということで、執政官はオルメカから出してもらうことになるでしょう。

 さて、『天女ニンフ』の扱いです。
 私の案では、この一団は天照大神(あまてらす)に管理させるつもりです。

 膨大な惑星世界統治のための、事務担当者たちとして、その為に、イザナミさんのヨミ号程度を作ろうかと考えています。

 この案もほとんど了承はされたのですが、天照大神(あまてらす)で、おお揉めしています。
 シウテクトリさんには、根回しは終わっていますので無言でしたが、ゼノビアさんが強行に反対します。

「マスター!天照大神(あまてらす)の力は絶大でした!そのような者を、身近に置かれるのには反対です!」
 ゼノビアさんはさらに、
「そもそも三貴子に、性別はなかったと聞き及んでいます」

「女でもないものを、マスターのハレムにいれるのは間違いでしょう!」
「まして破壊されているものを、わざわざ復活させるのですか!そこまでして何の意味があるのです!」

イザナミさんは辛そうに聞いています。
 少し前には、ヨミは天照大神(あまてらす)の立場だったのですから。

「ゼノビアさん、戦いは終わったのです、そしてその記憶も過去の物です」
「三貴子たちは戦うために生まれ、すぐに私に破壊された……なにも知らず、戦うだけに特化したアンドロイド、戦闘のための完全なマシンというべき者たち」

「貴女たちアンドロイドには、心があるでしょう?それはイレギュラーではなく、貴女たちを作った者たちの心が、何処かに反映されて、マシンといえど心を持ったのです

「アスラのアンドロイドは、そのような特色が見受けられます、イレギュラーはそれ故に発生するのでしょう」
「しかし三貴子の内の、素戔嗚尊(すさなる)と月読命(つくよみ)は、その様なアスラの心が皆無だったのです」
「唯一、倒れし者を悼む心を持っていたのが、天照大神(あまてらす)でした」
「おもうに、キュベレーの捨てた人格、女の心の部分が反映したのでしょう」
「そのような心を持っていた天照大神(あまてらす)なら、明日を共に迎えられると思ったのです」

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