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第十三章 主席
06 そして三度目のお手紙
しおりを挟む泣き濡れていつの間にか寝たのでしょう。
私は裸のままでベッドに寝ています、気がつけば皆が一緒に寝ています。
大きなベッドを四つほど並べて、皆が私に抱きつくようにして寝ています、私をここまで運んでくれたのですね。
私はそっと起きました、そして皆がいることに、なぜかほっとしました。
ビクトリアさんが泣きはらしたような顔で寝ています。
私は皆の顔にキスをしました。
そして小さい声で言いました、必ず誓いは守りますと。
サリーさんが、
「お嬢様、皆起きていますよ。」
「恥ずかしい……」
サリーさんが、
「私たちはあれから、お嬢様をここまでお連れして話し合いました。」
「私たちの過去と巫女様への想いを、洗いざらいさらけだしました。」
「私たちはすべて、お嬢様の女であり従う者である、そしてお嬢様は私たちの主で、だれにも手出しさせない。」
「私たちを愛してください、捨てないでください、共にあってください!」
皆さんの視線が私に向かっています。
私は、「こちらこそ、よろしくお願いします」と言いました。
それから私たちは、一緒にお食事をして、一緒にお風呂に入りました。
そのあと、私たちはこれからのことを話し合いました。
とりあえずは、主席のいっていたことを検証しました。
ダフネさんが、
「衣服の元の持ち主との出会いの話しですが、どうゆう意味でしょう?」
と聞くので、「多分、姉のことでしょう」と返事をしました。
「では、姉上様と巫女様は、会えるということですか?」
「主席の言葉通りなら、そうなります。」
「それを待って見るつもりです。」
その時のための段取りを、打ち合わせしました。
次の日、小雪さんが三度目のお手紙を持って来ました、こんどもエラムの言語で書かれています。
お知らせ
黒の巫女様におかれましては、ジャバ王国女王に即位され、ここにお祝いを申し上げます。
このことは、我々の願いをお聞き下されるお考えではと、期待しておりますが、黒の巫女様には、公平にこの世界の見聞をお願いします。
またパスポートキー登録者が、五名に増えたのは意外ではありました。
ところで、黒の巫女様の転移の時、エネルギーを全て使い切り、お姉さまとの盟約が実行できなく、申し訳なく思っていましたが、このたび一部の予備動力に、ささやかですがエネルギーがチャージできました。
これにより映像ではございますが、二日後に短時間、通信できるようになりました。
このことを謹んでお知らせいたします。
あなた様のしもべの代理より
短い手紙ですね、とくに主席については、完全に黙殺していますね。
でも、少し文面の雰囲気が変わっていませんか?
意外という言葉は、なにか人間的ですよ。
二日たってその時が来ました。
突然、私の目の前が輝きだして、唐突に画像が浮かび始めました。
姉さん……
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