GAME

ぴぽ子

文字の大きさ
3 / 3

Cさん

しおりを挟む




 私が目を覚めると、見覚えのない部屋にいた。目の前には、手紙と銃が置いてある。手紙の内容は以下の通りだ。


 〝あの扉を開けると、透明な部屋に続きます。その部屋の隣にはBさんが貴方と同様閉じ込められています。そして、部屋の外にはボタンの側にAさんがいます。
 Aさんのボタンは部屋の扉を開けることができますが、どちらかの部屋1つしか開けることはできません。
 Aさんが貴方を選べば、そのままAさんと脱出することができます。残されたBさんは後ほど処分されます。しかし、Aさんは恋人のBさんを選ぶでしょう。なので、貴方には脱出できるチャンスを与えます。
 貴方には銃をあげましょう。Bさんが選ばれた後、貴方の扉のロックが解除され、扉を開けることができます。そして、扉を開け、どちらか2人を撃ちなさい。2人はナイフを隠し持っています。それを口実に「貴方はナイフで殺されるところだった」と言いなさい。そうすれば、きっと相手も助けられたのだと思うでしょう。
 ただ、どちらも撃たずに見送ることもできます。その場合、貴方は後ほど処分されます。
 さあ、貴方はどうしますか。〟


 私は、AさんとBさんがいることを知って、このゲームの面白さに気づいた。Aさんは私と別れた後、すぐにBさんと付き合った。私と交際していた頃からBさんとは親密で、私は2人に不快な気持ちを持っていた。
 Aさんは私と付き合っていた頃からBさんに想いを寄せていたのではないだろうか、なんて奴。Bさんは失恋したからといって、仲の良かったAさんを私からとったのではないだろうか、なんて奴。
 とられたなら、とり返す。私を傷つけたのだ。今に見ていなさい。

 扉を開け進むと、手紙に書いてあった通り、隣にBさん、前からAさんがやって来たのだ。
 Bさんが騒ぐ。Aさんと目が合ったが、やはり選ばれたのはBさんだった。そして、私は扉を開けた。
 さあ、行くわよ。

 AさんとBさんが抱き合いそうになる瞬間、Bさんの心臓めがけて銃をぶっ放した。ストライク。Bさんはその場で崩れ落ち、Aさんは放心状態の様になっている。
 「Bさんは貴方を刺し殺そうとしていた。私は貴方を助けたかったの。」
 Bさんを撃ったのは私。そして、信用を得るため、Bさんが隠し持っていたナイフをAさんに見せる。ほらね、私が言った通りでしょ。
 震えているAさんを抱きしめる。「ごめんなさい。でも、こうするしかなかったの。私達だけでも、ここから逃げましょう。」Aさんの耳元で言う。
 Aさんが私を見た。あの時と同じ目で私を見ている。私のことを好きだと言っていたあの時と同じ目で。おかえり、Aさん。

 また、一からやり直そうね。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】

絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。 下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。 ※全話オリジナル作品です。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

【1分読書】意味が分かると怖いおとぎばなし

響ぴあの
ホラー
【1分読書】 意味が分かるとこわいおとぎ話。 意外な事実や知らなかった裏話。 浦島太郎は神になった。桃太郎の闇。本当に怖いかちかち山。かぐや姫は宇宙人。白雪姫の王子の誤算。舌切りすずめは三角関係の話。早く人間になりたい人魚姫。本当は怖い眠り姫、シンデレラ、さるかに合戦、はなさかじいさん、犬の呪いなどなど面白い雑学と創作短編をお楽しみください。 どこから読んでも大丈夫です。1話完結ショートショート。

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

意味が分かると怖い話【短編集】

本田 壱好
ホラー
意味が分かると怖い話。 つまり、意味がわからなければ怖くない。 解釈は読者に委ねられる。 あなたはこの短編集をどのように読みますか?

処理中です...