14 / 103
第八話 ギルマス VS サブマス その2
しおりを挟む「……私の推測は間違っているかしら」
ジェシカが睨むようにマッスルを見つめるのに、反発するかのようにマッスルは言う。
「まあ確かに、ジーンはなんとかしてくれって来たけど、ジーンだって悪いんだぞ」
「へえ、初耳ね。何が悪かったのかしら」
心底驚いたようにジェシカは聞き返し、心を落ち着けようと部屋の隅にあるサイドボードにあったティーセットに手を伸ばしお茶を入れだした。
「あいつ、けっこう評判悪いんだ。まず持ってくる素材の質が悪い」
「質が悪い? ハイドはそんな事言ってなかったけど」
「持ってくる素材を、魔物を殺して解体したらそのまんま持ってくるんだ。洗ったり綺麗にするって事は一切しないらしい」
「えっと……」
ジェシカはコメカミを押さえて言う。「持ってきた素材は【マッドキャタピラ】だったはずよね。だったら問題ないんじゃない。むしろそうじゃなきゃダメじゃない」
「え、そうだっけ? 」
「……ッツ(怒)」
ギルドマスターという職にありながらもあまりの無知に、ジェシカの心に殺意が湧く。
思えばこの男は現役の冒険者だった頃から、この手の魔物に対する知識が著しく欠けている。全て力任せで魔物を倒し、せっかくの高額素材をボロボロにした事も数知れずだ。素材の回収や換金、金勘定などは全て人任せだったな、とジェシカは改めて思い出す。
ジェシカは自分の分だけお茶を入れ、心を落ち着かせるように一口飲む。そして何も考えていない無知なギルマスに、懇切丁寧に説明する。
【マッドキャタピラ】などのキャタピラ系は皮は、軽鎧の素材として高値で売れる。
なぜならその皮が固いのにもかかわらず、しなやかに曲がったり切ったり出来るので、加工しやすいからだ。だから奴らも器用に動き回れる。
だがそれは皮が体液などで湿っている間だけだ。
皮の内外に体液が分泌され、体液に浸っている間は固くても曲がる。そういう特性がある。
しかし解体した後、その体液を洗い流して乾燥させたりすると、ただ固いだけの、例えば陶器のようになってしまい曲げたり撓んだりしなくなる。無理やり曲げようとすれば折れる、というか割れる。鋏やナイフで切ることも出来ない、つまり後々自由に加工する事ができなくなるのだ。
だから鎧に加工する直前までは、体液を洗い流してはいけないし、鎧にはその体液を使ったオイルを塗付しないといけない。体液付きの皮でないと価値は暴落するのだ。
「ギルドの職員なら知らないはずは無いのに。評判が悪いってどういう事? 」
「そうだよなぁ」
あくまでも他人事のようにマッスルは答える。そしてまたジェシカのコメカミに青筋が増える。
「え~っと、あ、あと持ってくる素材が臭いらしい」
「ギルド辞めれば(怒)」
魔物の素材が臭いのは当たり前だ。
「そうだね……。あ、それと冒険者仲間でも評判が悪いらしい。なんか協調性が無いって言われているらしい」
「へえ。彼が協調性が無いって初めて聞くけど、具体的にどんなところ? 」
ジェシカはティーカップを握り締め、身を乗り出す。
「なんか、ダンジョンの素材を独り占めしてるとか何とか」
「んん? 彼パーティ組んでいた? 」
「いやソロだな」
「……? 」
「いやダンジョンの中でも、特異な魔物沸きスポットってあるだろ。それを独占してたんだってさ」
「何? 他の冒険者の邪魔でもして、それで自分だけ利益上げてたってこと? 」
それなら、ジーンが悪い。
「いや、その場所を教えなかったんだ、他の奴らには」
「……やっぱり、それも当たり前なんじゃ? 」
「だけど、他の冒険者が『教えろ』って言っても、アイツは教えなかったらしいんだ」
「子供かッ(怒)! 」
ジェシカはティーカップをソーサーに叩きつける。
ジェシカもジーンやマッスルらとパーティを組んでいる時は、自分達で探したいわゆる“おいしい場所”は他のパーティには教えなかった。
先輩も教えてくれなかったし、自分で探すのが当たり前だった。儲けるも命を落とすも、ダンジョンの中は全て自己責任だ。
魔物沸きスポットは特にそうだ。冒険者のレベルに合った魔物なら儲けに繋がるが、レベル以上の相手なら即座に命の危機だ。他人に教えて命を落とされたら寝覚めが悪いし、その仲間や親族の反感を買ったらかなり面倒になる。訴えられるならまだしも、ダンジョン内で襲われる事だって十分ありえる。
「私が現役を退いてからルールが変わったのかしら」
「さあねえ」
マッスルは気の無い返事をして、さらにジェシカに睨まれた。
「……あっそうそう、なんでもアイツは受付嬢に嫌がらせをするんだ」
「ホント? だったら聞き捨てなら無いわね」
だからといってダンジョン出禁はどうか、と思いながらジェシカは耳を傾ける。
「なんでも、アイツの持ってくる素材は、【マッドキャタピラ】以外は、安いくせにやたらと量があって困るんだそうだ」
「……え~っと、何がいけないのかしら? 貴方の筋肉が納得するだけではなく、ワ・タ・シの脳みそが納得できるように教えてもらえるかしら」
「や、その、だから~、安いくせにやたらと量があって時間がかかるから困るんだそうだ」
「安くたって、必要だから買い取ってるのよ。必要ない物を持ち込んでるわけじゃないんでしょ、何が問題なの」
「えっと、その受付嬢の帰る時間が遅くなる、と」
「……」
「つまり、彼女の帰る時間が遅くなるとデートの時間がなくなるという訳なんだ」
その瞬間、バキッと陶器の割れる音がしてマッスルが音のする方向を見てみると、ジェシカの手に粉々になったティーカップの欠片が握られていて、そこから鮮やかな鮮血が滴り落ちていた。
「ま・さ・か、まさかそのデートの相手って言うのは貴方の事? だからジーンを出禁にしたと? 」
「いや、まさかそんな事はな――ッ!?」
「だから、さっきも私の顔を見て毛虫でも見たような嫌そうな顔をして、……もう私達おしまいね」
「Oh! マイハニー誤解だよ。きみに比べたらニーナなんてションベン臭いただのガキだよ、ははは」
そこまで言うとジェシカは「そう……」といって手のティカップの破片をテーブルに落とすと、「ハイパーヒール」と最強の回復呪文を唱えた。
「マブシッ! 」
ギルマスの部屋が閃光に包まれ、手の怪我は一瞬でかき消された。
「アイテハにーなナノネ」
「――ッ!? 」
マッスルは言い過ぎたと思ったがもう遅すぎた。ジェシカの怒りが頂点に達したらしく言葉がカタコトだ。
「ワタシハにーなッテションベンクサイくそがきニ、オットヲNTRサレタワケネ。ソシテアナタハ、ソノメギツネニソソノカサレテじーんヲオイダシタ」
ジェシカの目が座っている。
「……」
ジェシカの圧力に負けて、マッスルは否定も肯定も出来ないまま無言で固まっている。
「アナタニイロメヲツカッタオンナハ、ニドトでーとモデキナイカラダニシテヤロウカシラ」
ジェシカはそういって立ち上がると、マジックバックから鞭を取り出して、振る手も見せずに床を鳴らした。
目の前の長椅子とテーブルが真っ二つに折れて、床の大理石に長さ三マイトルの亀裂が走った。
「そ、そうかい。……て、手伝おうか? 」
「ジーンに濡れ衣を着せた張本人が、ずいぶんと他人事のように言うのね」
思い切りビビリながら、なんとか機嫌をとろうとお追従するがやぶ蛇だった。美貌のジェシカから、殺気のこもった視線が向けられる。
「張本人……、えっ、オレ? オレ騙されただけだけど」
「貴方のサインの入った出入り禁止の通知文があるじゃないのよ。持って帰ってきた素材も一級品、数も多い、何よりもギルド最強の冒険者よ。それを何の理由も無く追放した、その片棒を担いだのよ。『ニーナが嘘ついただけで知りませんでした』じゃすまないのよ。どう責任取るのよ」
「あいつ、ギルド最強なのか? 」
「今さら!? 貴方は自分が大怪我して引退した時の事忘れたの? 」
「お、覚えてます……?」
もちろん忘れている。
「忘れてるならシワの無い脳みそ取り出して、ナイフでその時の話を刻み込んであげようかしら、物理的に」
そう言ってジェシカはマッスルの顔面を掴んでアイアンクローをかまし、マジックバックからアダマンタイト製の金銅色に輝くナイフを取り出す。
「イダダッダダダダダ、痛いですジェシカさん、魔法の身体強化かかってます。あとオレに痛覚十倍の魔法もかかってるから」
「当たり前よ、痛くしてるんだから。あの時貴方はダンジョンで魔物が作った落とし穴の罠を踏み抜いて、ジーンを巻き込んで地下十八階から二十四階の深層まで落っこちたのよ。下層どころか深層よ! その後穴が崩れて残された私達四人には何もできなかった。そこでジーンはたった一人で、大怪我をした貴方を担いで深層から帰ってきたのよ。深層でソロなんて自殺モノよ。それを筋肉の塊のような貴方を担いで、生きて帰ってきたのよ。貴方にそれが出来る? 」
「デ、デキマゼン……」
ジェシカが手をはなすと、マッスルは力なくぱたりと床に倒れた。
「それからの彼の二つ名はなんと呼ばれてるか分かる? 」
「……ナ、ナント? 」
「“最強のエレメンタラー”よ。精霊使いだった彼は、深層に落ちた際に新たに幾つもの精霊を使役してその力で貴方を助けたのよ」
「そんな事が……」
自分が助けられた経緯を始めて聞かされ、マッスルは素直に感心する。
普通、自分が助けられた経緯などというものは忘れないだろう。
また、気絶して覚えていなかったら、すぐに本人に会って経緯を聞いたりして、その相手に対して謝罪するなり感謝するなど誠意を見せるのが人としての道理だろう。
だが、筋肉が脳みそのマッスルにはそんな常識は無く、どうやら当時の話を今初めて知ったようだ。
「彼にとってはホンンンンッッッット災難よね。他人の踏んだ罠に巻き込まれたあげく深層まで落っこちて、命からがらそいつを助けたのに、恩返しどころか裏切られて、ギルドを追放されるなんて」
「……ギルド追放じゃなくってダンジョン出禁――ッ!?」
「同じッ(怒)!! 貴方と女狐が出て行ったらよかったのに」
「……それは言いすぎなんじゃ――ヒッ!? スミマセンッ」
マッスルの反論は、ジェシカの一睨みで霧散する。
「そんなギルド最強の男を、大恩ある彼を、貴方は追放したのよ、どこの馬の骨とも分からないドロボウ猫のションベン臭い女狐のメス豚受付嬢の口車にのって」
ジェシカはテーブルに置かれていたダンジョン出禁の通知文を、再度筋肉ギルマスに見えるように突きつける。
「たった今出禁を解いて、ジーンを迎えに行かないと」
「いやあ、オレにはそんな権限は無いというか」
「ギルマスに無かったら誰にあるのよ」
というジェシカの質問は、ある意味コレまでの会話で明白だった。
「全ての権限は、オレよりもジェシカにある? かな~と……」
思ったまま、感じたままを言うマッスル。ある意味脊椎反射、というか筋肉反射。そう言われ、ふむと納得するジェシカ。
だったらそれはそれで利用するしかないと思い至る。
「だったら命令するわ。たった今すぐ出禁を解いて、ジーンを迎えに行きなさいッ! 」
言ってることはさっきと殆ど変わっていないが、最初に命令とつけているだけでマッスルの行動は変わった。
「わ、わかった」
「ダッシュでソッコーで、土下座、土下寝して、地面に頭をめり込ませてでもお願いするのよ」
「わ、わかった」
マッスルがすっくと立ち上がる。しかし、これまでずっと床に正座していたので足がしびれたようだ。「っ痛」と言って大いにコケてジェシカに抱きついた。
「このバカっエッチッ、こんな時に、どこ触ってるのよ! 」
「イダダダ、誤解ッ!、夫婦だから良いじゃ――」
「ザケンナッ! 誰が夫婦だ、仮面夫婦だろッ! 」
「ウガッ、あ、バカそこ触るな、クーッ!? ギャーッ!! 鞭はダメッ」
ジェシカに殴られ蹴られ、ようやく廊下に出たマッスルは悲痛なうめき声を残してジーンのもとへ向かう。
それを聞いてジェシカは頭を抱え込んだ。
「やっぱり私が行った方が早いかしら。ああ、ジーン変な気起こしてなきゃいいけど」
105
あなたにおすすめの小説
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
S級パーティを追放された無能扱いの魔法戦士は気ままにギルド職員としてスローライフを送る
神谷ミコト
ファンタジー
【祝!4/6HOTランキング2位獲得】
元貴族の魔法剣士カイン=ポーンは、「誰よりも強くなる。」その決意から最上階と言われる100Fを目指していた。
ついにパーティ「イグニスの槍」は全人未達の90階に迫ろうとしていたが、
理不尽なパーティ追放を機に、思いがけずギルドの職員としての生活を送ることに。
今までのS級パーティとして牽引していた経験を活かし、ギルド業務。ダンジョン攻略。新人育成。そして、学園の臨時講師までそつなくこなす。
様々な経験を糧にカインはどう成長するのか。彼にとっての最強とはなんなのか。
カインが無自覚にモテながら冒険者ギルド職員としてスローライフを送るである。
ハーレム要素多め。
※隔日更新予定です。10話前後での完結予定で構成していましたが、多くの方に見られているため10話以降も製作中です。
よければ、良いね。評価、コメントお願いします。励みになりますorz
他メディアでも掲載中。他サイトにて開始一週間でジャンル別ランキング15位。HOTランキング4位達成。応援ありがとうございます。
たくさんの誤字脱字報告ありがとうございます。すべて適応させていただきます。
物語を楽しむ邪魔をしてしまい申し訳ないですorz
今後とも応援よろしくお願い致します。
竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。
「役立たず」と追放されたが、俺のスキルは【経験値委託】だ。解除した瞬間、勇者パーティーはレベル1に戻り、俺だけレベル9999になった
たまごころ
ファンタジー
「悪いがクビだ、アレン。お前のような戦闘スキルのない寄生虫は、魔王討伐の旅には連れていけない」
幼馴染の勇者と、恋人だった聖女からそう告げられ、俺は極寒の雪山に捨てられた。
だが、彼らは勘違いしている。
俺のスキルは、単なる【魔力譲渡】じゃない。
パーティメンバーが得た経験値を管理・分配し、底上げする【経験値委託(キックバック)】という神スキルだったのだ。
俺をパーティから外すということは、契約解除を意味する。
つまり――今まで彼らが俺のおかげで得ていた「かさ増しステータス」が消え、俺が預けていた膨大な「累積経験値」が全て俺に返還されるということだ。
「スキル解除。……さて、長年の利子も含めて、たっぷり返してもらおうか」
その瞬間、俺のレベルは15から9999へ。
一方、勇者たちはレベル70から初期レベルの1へと転落した。
これは、最強の力を取り戻した俺が、雪山の守り神である銀狼(美少女)や、封印されし魔神(美少女)を従えて無双し、新たな国を作る物語。
そして、レベル1に戻ってゴブリンにも勝てなくなった元勇者たちが、絶望のどん底へ落ちていく「ざまぁ」の記録である。
治療院の聖者様 ~パーティーを追放されたけど、俺は治療院の仕事で忙しいので今さら戻ってこいと言われてももう遅いです~
大山 たろう
ファンタジー
「ロード、君はこのパーティーに相応しくない」
唐突に主人公:ロードはパーティーを追放された。
そして生計を立てるために、ロードは治療院で働くことになった。
「なんで無詠唱でそれだけの回復ができるの!」
「これぐらいできないと怒鳴られましたから......」
一方、ロードが追放されたパーティーは、だんだんと崩壊していくのだった。
これは、一人の少年が幸せを送り、幸せを探す話である。
※小説家になろう様でも連載しております。
2021/02/12日、完結しました。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流@3/19書籍発売!
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる