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第70話:ヒヨリナへ
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部屋に入り、
ベッドへとダイブする。
うつ伏せから、
仰向けになり大きく息を吐く。
「ふう~......管理官の思うつぼだったね、あっはは」
((──うん。))
「やっぱり、逃げ道もなかったし......
さすが、情報統括省って感じなのかな。」
((──......))
いつもよりゼニスの光が、
弱々しく淀んで見える。
「まぁ、仕方ないよね。
もう決まっちゃったことだしさ......」
((──うん。))
「負けないように......しないとだね。
あとは、可能な限りケガもしたくないよね、ふふ」
((──最大限サポートするよ。))
「うん、単純に20連勝って確率低そうだよね......」
((──例えば、コインの表が20回連続で出続ける確率は、
1/2の20乗で、1/1048576=0.00000095367...、
約100万回に1回。
じゃんけんのように3択であれば、
1/3の20乗で、1/3486784401=0.00000000028679...、
約35億回に1回になるよ。))
「それは、単純な確立なら、そうだよね。
でも、調停って相手もわかんないし......
ルールもわかんないから、不確定要素が多いよね?
つまり、わたし次第だけど勝率は意外とあるんじゃないかな......」
((──そうだね。
不確定要素がどのくらい有利に働くのかは計算ができない部分だね。
逆に不利に働いてしまう可能性もあるから。
でも、遥の事は全力でサポートする。))
「ゼニスが、相手を分析してさえくれれば、
なんとか勝機は見出せそうな気がするよね。」
((──うん。))
「よ~し、なんか頑張れそうな気がするよ。」
((──うん。良い傾向だね。))
淀んで見えたゼニスの光が、
いつの間にか力強く光を放っている。
「そう言えばさ、全部無料ならさ、
ヒヨリナ行って、バカみたいに散財してもいいんだよね!あはは」
((──うん。))
「やった~!すっごい無駄遣いしてやる、あっはは」
((──遥らしい考え方だね。))
「うん、絶望しても意味ないからね。
元気に生きてれば、きっといいことあるよ。」
((──うん。本当に良い傾向だね。))
「タクシーは端末で呼べるのかな?」
((──うん。端末で全て完結できるよ。))
「持ち歩く必要はあるの......この端末?」
((──連絡は端末を通じて行われるから、
持ち歩きが推奨されるよ。))
「なるほど......でも、タブレット型って大きいよね。
バッグに入れても、すっごい邪魔な気がするよ。ふふっ」
((──そうだね。バッグに収まりきらないサイズだね。))
「う~ん、困ったな......」
その時、
部屋の中に無機質なチャイムが響く。
「あれ、誰だろ?」
ドアを開けると、
いつもの女性職員が立っていた。
「七瀬様、お出かけになる際は、
こちらの端末をお持ちください。」
スマホサイズの持ち歩きに便利そうな
端末を手渡された。
「ありがとうございます。」
お礼を伝えると、
彼女は少し笑顔を見せた。
「今後も、七瀬様の担当になりますので、
引き続きよろしくお願い致します。」
「あっ、そうなんですか?」
「はい、そのように監理官から通達されております。」
「なるほど、それならお名前を聞いてもいいですか?」
「はい、私は佐藤・スミス・栞と申します。」
「ミドルネームあるんだ!カッコいいね。」
「ありがとうございます。」
「これからも、よろしくね栞ちゃん。」
「はい、こちらこそよろしくお願い致します、七瀬様。」
「なんか堅苦しいから、遥でいいよ。」
「わかりました。遥様。」
「栞ちゃん、様とか要らないから、あはは」
「はい、遥さん。」
「うん、それならいいかな。」
栞は少し照れているように見え、
人間らしさを感じることができた。
「わたし、これからヒヨリナ行こうと思ってるんだ。」
「そうなんですね。タクシーを手配しておきますね。」
「ありがと、栞ちゃん。」
「いえ、遥さんの担当なので、業務範囲内です。」
「えっ、そうなの。色々ありがとね。」
栞は軽く会釈をして、
その場を後にした。
「栞ちゃんが担当なんだって、ゼニス。」
((──うん。遥の幸福度がアップしてるよ。))
「久しぶりに人と話したような気がするからかな?」
((──うん。そうだね。))
「ゼニスと話してても幸福度は高いと思うけどな~。えっへへ」
((──......))
「なんだよ、その沈黙は。あはは」
((──うん。わかってるよ、遥。))
「でしょ。」
USA-DE-PPONのバッグを肩から下げ、
スマホサイズの端末と財布をバッグに入れる。
「準備完了かな。」
((──うん。))
通路を進み、
建物を出ると正面にタクシーが停まっていた。
近づくとドアが開き、
そのまま乗り込む。
「ヒヨリナまでお願いします。」
行き先を伝えると、
運転手さんは頷きタクシーは走り出した。
((なんか、ヒヨリナ行くの久しぶりな気がするよね。))
((──うん。))
((なんか、いい感じの服買おうかな~。))
((──うん。))
((買い物しても無料なんだよね?
でも、どうやって決済すればいいのかな?))
((──佐藤に渡された端末で決済できるはずだよ。))
((栞ちゃんね、ふふ))
((──うん。佐藤。))
((まぁ、ゼニスらしいね。ふふふ))
((──うん。))
タクシーは走り続け、
ヒヨリナに到着した。
端末で支払いを済ませ、
お礼を伝えタクシーを降りる。
ベッドへとダイブする。
うつ伏せから、
仰向けになり大きく息を吐く。
「ふう~......管理官の思うつぼだったね、あっはは」
((──うん。))
「やっぱり、逃げ道もなかったし......
さすが、情報統括省って感じなのかな。」
((──......))
いつもよりゼニスの光が、
弱々しく淀んで見える。
「まぁ、仕方ないよね。
もう決まっちゃったことだしさ......」
((──うん。))
「負けないように......しないとだね。
あとは、可能な限りケガもしたくないよね、ふふ」
((──最大限サポートするよ。))
「うん、単純に20連勝って確率低そうだよね......」
((──例えば、コインの表が20回連続で出続ける確率は、
1/2の20乗で、1/1048576=0.00000095367...、
約100万回に1回。
じゃんけんのように3択であれば、
1/3の20乗で、1/3486784401=0.00000000028679...、
約35億回に1回になるよ。))
「それは、単純な確立なら、そうだよね。
でも、調停って相手もわかんないし......
ルールもわかんないから、不確定要素が多いよね?
つまり、わたし次第だけど勝率は意外とあるんじゃないかな......」
((──そうだね。
不確定要素がどのくらい有利に働くのかは計算ができない部分だね。
逆に不利に働いてしまう可能性もあるから。
でも、遥の事は全力でサポートする。))
「ゼニスが、相手を分析してさえくれれば、
なんとか勝機は見出せそうな気がするよね。」
((──うん。))
「よ~し、なんか頑張れそうな気がするよ。」
((──うん。良い傾向だね。))
淀んで見えたゼニスの光が、
いつの間にか力強く光を放っている。
「そう言えばさ、全部無料ならさ、
ヒヨリナ行って、バカみたいに散財してもいいんだよね!あはは」
((──うん。))
「やった~!すっごい無駄遣いしてやる、あっはは」
((──遥らしい考え方だね。))
「うん、絶望しても意味ないからね。
元気に生きてれば、きっといいことあるよ。」
((──うん。本当に良い傾向だね。))
「タクシーは端末で呼べるのかな?」
((──うん。端末で全て完結できるよ。))
「持ち歩く必要はあるの......この端末?」
((──連絡は端末を通じて行われるから、
持ち歩きが推奨されるよ。))
「なるほど......でも、タブレット型って大きいよね。
バッグに入れても、すっごい邪魔な気がするよ。ふふっ」
((──そうだね。バッグに収まりきらないサイズだね。))
「う~ん、困ったな......」
その時、
部屋の中に無機質なチャイムが響く。
「あれ、誰だろ?」
ドアを開けると、
いつもの女性職員が立っていた。
「七瀬様、お出かけになる際は、
こちらの端末をお持ちください。」
スマホサイズの持ち歩きに便利そうな
端末を手渡された。
「ありがとうございます。」
お礼を伝えると、
彼女は少し笑顔を見せた。
「今後も、七瀬様の担当になりますので、
引き続きよろしくお願い致します。」
「あっ、そうなんですか?」
「はい、そのように監理官から通達されております。」
「なるほど、それならお名前を聞いてもいいですか?」
「はい、私は佐藤・スミス・栞と申します。」
「ミドルネームあるんだ!カッコいいね。」
「ありがとうございます。」
「これからも、よろしくね栞ちゃん。」
「はい、こちらこそよろしくお願い致します、七瀬様。」
「なんか堅苦しいから、遥でいいよ。」
「わかりました。遥様。」
「栞ちゃん、様とか要らないから、あはは」
「はい、遥さん。」
「うん、それならいいかな。」
栞は少し照れているように見え、
人間らしさを感じることができた。
「わたし、これからヒヨリナ行こうと思ってるんだ。」
「そうなんですね。タクシーを手配しておきますね。」
「ありがと、栞ちゃん。」
「いえ、遥さんの担当なので、業務範囲内です。」
「えっ、そうなの。色々ありがとね。」
栞は軽く会釈をして、
その場を後にした。
「栞ちゃんが担当なんだって、ゼニス。」
((──うん。遥の幸福度がアップしてるよ。))
「久しぶりに人と話したような気がするからかな?」
((──うん。そうだね。))
「ゼニスと話してても幸福度は高いと思うけどな~。えっへへ」
((──......))
「なんだよ、その沈黙は。あはは」
((──うん。わかってるよ、遥。))
「でしょ。」
USA-DE-PPONのバッグを肩から下げ、
スマホサイズの端末と財布をバッグに入れる。
「準備完了かな。」
((──うん。))
通路を進み、
建物を出ると正面にタクシーが停まっていた。
近づくとドアが開き、
そのまま乗り込む。
「ヒヨリナまでお願いします。」
行き先を伝えると、
運転手さんは頷きタクシーは走り出した。
((なんか、ヒヨリナ行くの久しぶりな気がするよね。))
((──うん。))
((なんか、いい感じの服買おうかな~。))
((──うん。))
((買い物しても無料なんだよね?
でも、どうやって決済すればいいのかな?))
((──佐藤に渡された端末で決済できるはずだよ。))
((栞ちゃんね、ふふ))
((──うん。佐藤。))
((まぁ、ゼニスらしいね。ふふふ))
((──うん。))
タクシーは走り続け、
ヒヨリナに到着した。
端末で支払いを済ませ、
お礼を伝えタクシーを降りる。
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