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020:帰郷
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帰ってきた蛇の女とリセット達は今回の反省に言及した。
「アトラ・オルキスを倒せなかった・・・」
「そうよ、貴方がもうちょっと先に倒していればあのガキを始末出来たのよ
その責任、どうしてくれるつもり?」
「それは・・・」
「まあいいわ、今回の事は私の責任で大目に見るわ
けど、次回からちゃんと始末してよね」
「はい・・・分かりました・・・」
蛇の女はその場から立ち去ると虎の男がリセットに言った。
「アトラの奴、なんでこんなに強いんだ?
俺がコテンパンにぶちのめしたいくらいやりたいけどなぁ・・・」
「じゃあアンタ、アイツの行動を見計らってアイツを倒して行きなさいよ」
「そういうお前はアトラ・オルキスを自力で倒す気でいるのか?」
「さあねぇ~♪
いつかはアイツを倒す気でいるわ」
──────“やる気があるのかどうなのか分からない魔法使いだな・・・
魔獣の方がもっとアイツを潰せるような力を持った集団なのによ
今のリセットはまるで魔獣を道具のように扱う非権利者だ”──────
そう感じながら虎の男はそんな彼女の思考に否定的であった。
祖父が病院から帰って来た今日、昨日の魔獣の出現から1日経った今は何も無かったかのようにいつもの日常を送る事ができた。
そして別れの日、猫おじさんとアトラは帰る事になった。
「アトラ、もう行ってしまうのか?」
「うん、現実世界でアイツらが待っているし」
──────“アイツがいつ帰って来るのか分からないが、笑顔でもう1度会える日が来るといいな・・・
それまでは儂が元気にいなくてはな!”──────
「おじいちゃん」
「ん?」
「健康だけは気をつけて無理しちゃ駄目だよ?」
「分かっとる!」
「マルドーさん、お世話になりました」
「いいやこちらこそ、 孫をよろしく頼むぞ」
「はい・・・」
箒に乗り、アトラは後ろを見ながら祖父に言った。
「じゃあおじいちゃん!また会う時は裁判で会おうな!」
「おう!」
現実へと繋ぐ世界ゲートが開き、アトラたち2人は帰って行った。
最後の元気な顔を伺う事ができた祖父はゲートが消えた後にゆっくり体をやすもうと自宅の中へと帰った。
アトラ達が乗せた箒は空間の中で話し合った。
「猫おじさんは俺たちが休んでいる間何をしてたんだよ?」
「ちょっとな」
「ちょっとって・・・子供に言えない事か?」
「子供のお前の頭じゃパンクしちゃうくらい分かりずらい話」
「パンクって・・・やっぱり内容を明かさないつもりだな?」
「それよりアトラ、お前を送り届けたら俺はまた魔法界へ行く事になる」
「どうして?」
「奴等がどうして魔法界に来ているのかをね」
ようやく探偵らしい仕事になって来たが、猫おじさんにとっては被害者の少年を救う大事なもの。
明らかになるのは当分先だが、それでも早く少年を解放し、自由にさせたいのが猫おじさんの願いだ。
2人を乗せた箒は更に早く向かった。
ミューラ達は空を見上げながらアトラの帰りを待っていた。
「アトラ達、帰ってくるかな?」
「大丈夫よ、アトラ達今頃現実世界に向けて飛んでいる最中かもしれないわね~」
母が早めの夕食作りをしながら呑気に言っていると
空から小さな光がこちらを指しているように大きくなっている
日差しが強くなったのかそれともアトラ達が帰って来たのか?
ミューラは目を凝らしながら見つめると2人の人間らしきものが見えた。
「アトラ達・・・なのか?」
「そんなまさか・・・」
「ミューラ、お兄ちゃんの望遠鏡で見ろ」
ラウル言われながら見てみるとアトラらしき少年が手を大きく振っている事が分かった。
「アトラ・・・アトラが帰って来たんだわ!!
お母さん、今日はパーティーよ!
料理は豪勢にして、お父さんにはケーキを買って来るように伝えて!」
「分かったわ!お母さん、頑張って多めに料理を作るわよ~」
「お願いね!」
母は気合いをいれながら両方の袖を巻きながらあげて作り始めた。
2人は急いで1階のフロアを急いでかけ降りて向かい、アパートの外に出ると、猫達が猫おじさんの帰りを待っている。
大事なご主人様である猫おじさんをずっと待っていた猫達にとっては久しぶりの再会だった。
「凄いな、街がこんなに猫達で埋め尽くすなんて・・・
猫おじさんが帰って来るから俺たちと一緒でみんな心配してたんだろうな」
「観光客の人も通るの大変だろうな~」
2人の前に街のお巡りさんがやって来て注意してきた。
「君たち、ここは車道が通る道なんだぞ?
猫達をここに呼びつけちゃあ駄目じゃないか! 」
「いいえ、僕たちが呼びつけたんじゃ無いんです!」
「じゃあ何なんだ、この物凄い猫達の量は!
お前等が餌付けさせているのでは?」
「違います、僕たちは!」
アトラ達が争っている3人の目の前に箒を着陸させると猫おじさんが言った。
「あ、それ僕の猫達なんです~」
「貴方ですか、猫をこっちに引き寄せたのは・・・」
「すみません、猫に近寄りやすい性質なものですからつい沢山集まってしまうのですよ・・・」
「全く・・・気を付けて下さいよ!」
お巡りさんはその場から立ち去った後、チャチャが猫おじさんに飛びついた。
「やあチャチャ、ずっと待ってくれてたのかい?」
「ミャア」
「ごめんね~」
ミューラはアトラを見つけ、今まで信じていなかった事を悔やんで涙を潤まして呼んだ。
「アトラ!」
「ミューラ?」
走り出し、アトラに抱きついて思いの丈を全部吐き出した。
「ごめんね!」
「え?」
「アトラが忘れてしまうんじゃないかって勝手に思ってたの、信じていなかったのは私の方だって今頃言ったって許せないよね・・・そんな事」
ミューラがどうして抱きついたのか分からないアトラ、ラウルが解説した。
「ミューラはお前が行った後に1週間話し合ったんだ
俺は『アトラは人を忘れるような人間じゃない』って 言ったけど、兄妹の亀裂が起きたりしてな
それでようやくアイツからやって来て謝りながらお前に伝えて来たんだ」
「だからそれで・・・」
「アトラ、どうなんだお前は?」
抱きつく理由が分かったアトラは自分の思いが変わる事なくいつも通りに返事を返した。
「そっか・・・お前も相当俺の事で気にしてくれていたんだな
でも俺は忘れたりしねぇよ、ミューラやラウル達家族の事を」
「そうだね、きっと戻って来れるよね」
「ああ!」
アトラとミューラはようやく気持ちが通じ合い、絆となった。
────続
「アトラ・オルキスを倒せなかった・・・」
「そうよ、貴方がもうちょっと先に倒していればあのガキを始末出来たのよ
その責任、どうしてくれるつもり?」
「それは・・・」
「まあいいわ、今回の事は私の責任で大目に見るわ
けど、次回からちゃんと始末してよね」
「はい・・・分かりました・・・」
蛇の女はその場から立ち去ると虎の男がリセットに言った。
「アトラの奴、なんでこんなに強いんだ?
俺がコテンパンにぶちのめしたいくらいやりたいけどなぁ・・・」
「じゃあアンタ、アイツの行動を見計らってアイツを倒して行きなさいよ」
「そういうお前はアトラ・オルキスを自力で倒す気でいるのか?」
「さあねぇ~♪
いつかはアイツを倒す気でいるわ」
──────“やる気があるのかどうなのか分からない魔法使いだな・・・
魔獣の方がもっとアイツを潰せるような力を持った集団なのによ
今のリセットはまるで魔獣を道具のように扱う非権利者だ”──────
そう感じながら虎の男はそんな彼女の思考に否定的であった。
祖父が病院から帰って来た今日、昨日の魔獣の出現から1日経った今は何も無かったかのようにいつもの日常を送る事ができた。
そして別れの日、猫おじさんとアトラは帰る事になった。
「アトラ、もう行ってしまうのか?」
「うん、現実世界でアイツらが待っているし」
──────“アイツがいつ帰って来るのか分からないが、笑顔でもう1度会える日が来るといいな・・・
それまでは儂が元気にいなくてはな!”──────
「おじいちゃん」
「ん?」
「健康だけは気をつけて無理しちゃ駄目だよ?」
「分かっとる!」
「マルドーさん、お世話になりました」
「いいやこちらこそ、 孫をよろしく頼むぞ」
「はい・・・」
箒に乗り、アトラは後ろを見ながら祖父に言った。
「じゃあおじいちゃん!また会う時は裁判で会おうな!」
「おう!」
現実へと繋ぐ世界ゲートが開き、アトラたち2人は帰って行った。
最後の元気な顔を伺う事ができた祖父はゲートが消えた後にゆっくり体をやすもうと自宅の中へと帰った。
アトラ達が乗せた箒は空間の中で話し合った。
「猫おじさんは俺たちが休んでいる間何をしてたんだよ?」
「ちょっとな」
「ちょっとって・・・子供に言えない事か?」
「子供のお前の頭じゃパンクしちゃうくらい分かりずらい話」
「パンクって・・・やっぱり内容を明かさないつもりだな?」
「それよりアトラ、お前を送り届けたら俺はまた魔法界へ行く事になる」
「どうして?」
「奴等がどうして魔法界に来ているのかをね」
ようやく探偵らしい仕事になって来たが、猫おじさんにとっては被害者の少年を救う大事なもの。
明らかになるのは当分先だが、それでも早く少年を解放し、自由にさせたいのが猫おじさんの願いだ。
2人を乗せた箒は更に早く向かった。
ミューラ達は空を見上げながらアトラの帰りを待っていた。
「アトラ達、帰ってくるかな?」
「大丈夫よ、アトラ達今頃現実世界に向けて飛んでいる最中かもしれないわね~」
母が早めの夕食作りをしながら呑気に言っていると
空から小さな光がこちらを指しているように大きくなっている
日差しが強くなったのかそれともアトラ達が帰って来たのか?
ミューラは目を凝らしながら見つめると2人の人間らしきものが見えた。
「アトラ達・・・なのか?」
「そんなまさか・・・」
「ミューラ、お兄ちゃんの望遠鏡で見ろ」
ラウル言われながら見てみるとアトラらしき少年が手を大きく振っている事が分かった。
「アトラ・・・アトラが帰って来たんだわ!!
お母さん、今日はパーティーよ!
料理は豪勢にして、お父さんにはケーキを買って来るように伝えて!」
「分かったわ!お母さん、頑張って多めに料理を作るわよ~」
「お願いね!」
母は気合いをいれながら両方の袖を巻きながらあげて作り始めた。
2人は急いで1階のフロアを急いでかけ降りて向かい、アパートの外に出ると、猫達が猫おじさんの帰りを待っている。
大事なご主人様である猫おじさんをずっと待っていた猫達にとっては久しぶりの再会だった。
「凄いな、街がこんなに猫達で埋め尽くすなんて・・・
猫おじさんが帰って来るから俺たちと一緒でみんな心配してたんだろうな」
「観光客の人も通るの大変だろうな~」
2人の前に街のお巡りさんがやって来て注意してきた。
「君たち、ここは車道が通る道なんだぞ?
猫達をここに呼びつけちゃあ駄目じゃないか! 」
「いいえ、僕たちが呼びつけたんじゃ無いんです!」
「じゃあ何なんだ、この物凄い猫達の量は!
お前等が餌付けさせているのでは?」
「違います、僕たちは!」
アトラ達が争っている3人の目の前に箒を着陸させると猫おじさんが言った。
「あ、それ僕の猫達なんです~」
「貴方ですか、猫をこっちに引き寄せたのは・・・」
「すみません、猫に近寄りやすい性質なものですからつい沢山集まってしまうのですよ・・・」
「全く・・・気を付けて下さいよ!」
お巡りさんはその場から立ち去った後、チャチャが猫おじさんに飛びついた。
「やあチャチャ、ずっと待ってくれてたのかい?」
「ミャア」
「ごめんね~」
ミューラはアトラを見つけ、今まで信じていなかった事を悔やんで涙を潤まして呼んだ。
「アトラ!」
「ミューラ?」
走り出し、アトラに抱きついて思いの丈を全部吐き出した。
「ごめんね!」
「え?」
「アトラが忘れてしまうんじゃないかって勝手に思ってたの、信じていなかったのは私の方だって今頃言ったって許せないよね・・・そんな事」
ミューラがどうして抱きついたのか分からないアトラ、ラウルが解説した。
「ミューラはお前が行った後に1週間話し合ったんだ
俺は『アトラは人を忘れるような人間じゃない』って 言ったけど、兄妹の亀裂が起きたりしてな
それでようやくアイツからやって来て謝りながらお前に伝えて来たんだ」
「だからそれで・・・」
「アトラ、どうなんだお前は?」
抱きつく理由が分かったアトラは自分の思いが変わる事なくいつも通りに返事を返した。
「そっか・・・お前も相当俺の事で気にしてくれていたんだな
でも俺は忘れたりしねぇよ、ミューラやラウル達家族の事を」
「そうだね、きっと戻って来れるよね」
「ああ!」
アトラとミューラはようやく気持ちが通じ合い、絆となった。
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