お前らの相手は俺じゃない!

くろさき

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第6章 魔道実技試験

竜の里

グレイに閉塞門へいそくもん持ちだと言われた俺は、それがなんなのか聞いてみることにした。

「閉塞門ってなんだ??」
「閉塞門ってのは魔力を外に出す門の事だ」

……門?

「人間ってのはな?誰しも少なからず身体の中に魔力を持ってる、それと同時に…体内に魔力を取り込む為の出口と入口が存在する」
「…出口と、入口…」
「そうだ…ただお前の場合、外に魔力を放出する出口…放出門が人より狭い……だから、体内で魔力を錬れていても、大きい魔力を一気に外に出せないんだろうな」
「!それで、初級は使えるけど中級は難しいのか…」

初級は子供の魔力量でも発動できるが、中級辺りになると必要とする魔力量が多くなる……俺は放出門が狭いため、一気に外に出すことが出来ないらしい……。なるほど、俺にセンスが無かったわけじゃ無いんだな!

「閉塞門は遺伝で起きることが殆どだ、お前の御両親のどちらかが閉塞門持ちなんだろうな…」
「閉塞門って治せないのか??」

   ――ピキピキ―――
再び歩き出した俺の腕の中で音がするが、話しに夢中で、俺は気がつけなかった。

「さぁ…治し方までは分からないな…」
「……そっか…」

   ―――パキンッ――

「…わ!」
「!?もう孵化したのか!」


「キュウッ!」

(………あ……可愛い…)

産まれてきたそれは小さなドラゴンの様で、パッチリとした目をしている。

「…キュイッ…?」

(あぁっ……可愛いっ…!)

「……これ、ワイバーンじゃ無いな…」
「?そうなのか??」
「キュイッ!」

……よしよし…可愛い奴だな…。

お気楽に赤ちゃんを撫でている俺とは対照的に怪訝な顔をしているグレイ…何悩んでるんだろ…こんなに可愛いのに……。

「……まぁ、その魔物については後で考えるか…それよりほら、着いたぞ…目的地だ」

グレイにそう言われて前を見ると、洞窟のナカにポッカリと大きな空間が出現していた。

「…凄ぇ……ホントに洞窟の中に火山が…」
「…キューッ!!」

俺が目の前の光景に圧倒されていると、腕の中で大人しくしていた赤ちゃんが大きな声で鳴き、何処かへ向かってパタパタと飛び始めた。

「あ!待てよ危ないぞ!!」
「!レオンハルト、余り離れるな!」

俺は赤ちゃんを追って、グレイは俺を追って赤ちゃんが向かう先へと走り始めた。



1時間ほど走った後、赤ちゃんは1つの火山の前で止まった。

「キュゥン…キュゥン……」
「何かを呼んでるのかな……?」
「…何を呼んでるかは分からないが、流石に暑いな……」

  ―――ドシンッ!――

暑さに気を取られていると、急に辺りが暗く………いや、暗くなっているのは俺達の周りだけだ……

『……貴様らが我が子を連れてきたのか…』

……そこに居たのは、影で俺達を易々と覆えるほど大きな…赤黒い身体をしたドラゴンだった…
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