自分の恋は占えない

川獺

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第一章

幕間 自分の欲には抗えない(R-18)

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 秋がパリへと旅立ってから一週間、それなりにすることをしていた大人の関係だった事もあり若い成人男性の身体は言うなれば欲求不満に陥っていた。仕事中は勿論忘れられるがいざ一人の時間になるとあの懐っこい犬の様な秋が恋しくなってしまう。
 今までの自分であれば夜の街に繰り出し遊び人の名を馳せていたものだが今は恋人がいるので状況が異なる。
 秋に抱かれる事に慣れてしまった身体は性器を扱くだけの自慰では物足りなくて、三か月もこの欲を持て余すのは正直耐え難かった。
 まぁ前置きはさておいて、詰まる所手を出してしまったのだ。通販サイト経由でアダルトグッズというものに。
 宅配ボックスに入れられていた小包、それを抱えて帰宅してまず先にした事はそれを開封する事。
「……まぁ、こんなもんでしょ……でかいな」
 小包から出て来たのはいかにもなピンク基調のパッケージ。それを更に開けるとおおよそ勃起時の秋の性器と変わらない、と思っているかなり大き目のイボが付いたバイブがお目見えし若干の後ろめたさもありつつそれを手に寝室へ直行した。
 時刻は22時、夕食は外で済ませて来たので何の問題無い。ぱさりぱさりと服を脱ぎ、ポケットに仕舞っていたスマートフォンを枕元へと置き、秋とお揃いのネックレス以外身に纏うものがなくなればベッドに乗り上げていつか使うかもしれないと買い置いていたローションのボトルを取り出す。
 ボトルから多めにローションを絞り出して手に纏い、後孔へと指先を撫で付ける。次第にひくりと収縮するのに合わせてまずは中指を挿入すると異物感は若干ありつつ穴が待ち侘びた様にしゃぶり付く。我が身ながらこれでは淫乱極まりない。最も、これからバイブをぶち込もうとしている時点で淫乱でしかないのだが。
「ぁっ、ンン」
 指先で前立腺を擦り立て続けに二本目の指を入れて抜き差しを繰り返す。それだけで性感が高まり身体が熱くなった。ぐちゅぐちゅと卑猥な粘度の高い水音を立てて中を弄ると奥が疼き出していると不意にスマートフォンが鳴り始めた。横目に画面を見るとそれは秋からの電話で、空いている手で拾い上げて通話に応じる。
「もしもし、智也さん?」
「っ、秋?」
「今日休み貰えたんでつい……そっちはもう寝る前でしたよね?」
「ン……」
「あれ、智也さん調子悪かったりします?」
「ちがう。秋、ビデオ通話にして」
 少し悪戯心が湧いて枕にスマートフォンを立て掛け、ビデオ通話に切り替えると秋の顔が映し出されると共に此方の状況に気付いて秋の頬が染まり慌て始める。
「ちょっ、智也さんなんて格好してるんですか!?」
「んー?秋が居なくて寂しいからオナってた。見えるー?」
「えっ、え……わ……」
「はぁ、っ……指咥えてオレが気持ち良くなるとこ見てな?」
 気分が乗って秋にも見える様に中をぐるりと掻き回し、三本目の指を入れる。もう既にだいぶ広がった穴が秋の声を聴いて更に疼いた。指を引き抜いてベッドの上に転がしていたバイブを手に取りローションをたっぷりと塗り付けるとヒク付く穴にあてがいゆっくりと埋め込んでいく。
「玩具まで買ったんですかっ」
「アっ、でか……秋のちんこと同じくらいの、っ」
 ずぶりと一気に突き込むと疼いていた下腹部が満たされて全身が痺れ背が反る。ぐちゅ、ぐちゅと挿出してスマートフォンのカメラ越しに見せ付けると何となく気分が晴れた。バイブの振動スイッチを入れると中でうねり腰が震える。
「ひゃ、ぁ……あっ」
「……俺と玩具どっちが良いんですか?」
「ふ、っ……秋の、バカでかい方」
 気持ちはイイがバイブは結局無機質な物でしかなく、秋に抱き締められながらするセックスとは比べ物にならない。それでも欲求不満を解消するにはまぁ手頃で丁度良くて、秋の性器だと見立てて何度も何度もバイブで奥を突くと喉が反った。
「っっ、こっち真昼間なんですよ」
「あん、っ、知ってる」
「こんな……もうっ」
「ふ、ふ……ぁ、ン……秋も、シコってる?」
 吐息が荒くなり出した秋にピンと来て口端が上がる。思いがけずテレフォンセックスになってしまったが、秋も飢えていたと分かるとゾクゾクと快感が全身を駆け巡った。
「智也さんのせいですからねっ」
「んッ……いいよ、オレのせいで」
「はぁっ、玩具じゃ、足りないんじゃないですか」
「秋にっ、めちゃくちゃにされる妄想してるから……ギリイけそ……ぉ」
「帰ったら、覚悟してて下さい……ッッ」
 中で暴れるバイブを強く握りより一層激しく動かせば絶頂感が見えて来る。自分の性器も扱きながら秋の声を聴いていればだんだん欲に塗れた脳がマヒして気持ちいい事しか考えられなくなっていった。
「あ、あっ……イく、っ……!秋、ぃ!」
「うッ……ともや、さんっ」
 手の中にびゅくりと精液を放ち絶頂すると息も絶え絶えに肩を揺らしながら、同じく達したと思しき秋の様子をみて口端が吊り上がる。バイブのスイッチを切り引き抜くとまだ物足りなさそうに中が疼いた。
「ねぇ秋、っ……もういっかいシよ」
「癖にならないで下さいよ……」
「はいじゃあもう一回、オレをぶち犯す妄想してね~」
「俺その玩具に滅茶苦茶嫉妬してますからね!?」
 秋が帰ってくるまでまだ長い、時々ならこういうのもアリかもしれないと思ったのを読み取ったかの様に釘を刺された。でもそんな事はお構い無しに再びバイブを穴に突き刺した。
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