恋も剣も本気です!青春剣士たちのラブ・グラディエーション ~気が付くとは~れむ状態!?~

てんちょう

文字の大きさ
208 / 448
第12章 旭日中学剣術部の恋愛事情 後編

ラブ・トレ・ミッション!恭弥と茜のゼログラ合宿④~想定外の転倒と、ドキドキの距離感~

しおりを挟む
次の技を出そうとした瞬間、茜は勢いよく腰を落としすぎてしまい、バランスを崩してそのまま後ろへ倒れていった。

少し離れていた恭弥は、驚きつつもすぐに手を伸ばし、茜の身体を受け止めようとした。だが反応が少し遅れ、茜はそのまま恭弥の胸に倒れ込むようにぶつかって――二人は後方にごろんと倒れた。

「痛っ……茜、大丈夫か?」

地面に仰向けになった恭弥が声をかけるが、茜から返事はない。ただ、その体はちょうど恭弥の上に乗っかる形で、特に怪我をした様子はなかった。

そのとき、ふいに茜の小さな声が耳元に届いた。

「……んっ……」

同時に、恭弥の手にふわっとした柔らかい感触が伝わってきた。

「……えっ……いまの……?」

何気なく動かした手が、何かに触れている。けれど目の前は茜の背中で覆われ、何に触れているのかは見えなかった。

「茜、もしかして……どこか痛いのか?」

そう聞きながらも、恭弥は内心ドキドキしていた。これはもしや……と思いながらそっと手を動かした瞬間――

「やっ……恭弥君っ……!」

茜の声が弾けたように上がり、恭弥はあわてて動きを止める。

「ご、ごめん茜っ!俺、今変なとこ触ってたかも……! わざとじゃなくて!」

顔を真っ赤にしながら必死に言い訳する恭弥に、茜はさらに小さな声で答えた。

「……たぶん、服のひもに……引っかかってるだけ……だから……あんまり動かさないで……」

「わ、わかった……!」

緊張で手を動かせず固まったまま、二人はしばし静止状態。体勢を整えようとするたびに、変に近い距離がさらにドキドキを強めてくる。

ようやく体勢を戻すことができた時には、二人とも顔を赤くして、そっと視線をそらした。

「……ごめん。」

「ううん……私のほうこそ、ごめん。」

妙に気まずいけれど、どこかくすぐったいような、あたたかい空気が流れていた。

 

だがその拍子に、茜は無理な姿勢で身体を動かしてしまい、足腰に力が入らなくなっていた。

「……恭弥君、ごめん。ちょっと無理しすぎたみたいで……動けないの。」

恭弥は困ったように眉を下げ、そっと茜の肩のあたりを見た。

「茜……悪いけど、このひも、切ってもいいかな?」

目をやると、彼女のインナーのストラップが自分の腕に絡まっていた。このままでは動かせない。

茜は一瞬ためらったものの、状況を理解し、小さく頷いた。

「うん……仕方ないよ。あ、でも……これ、気に入ってたんだよね。」

「……じゃあ、弁償する。今度、一緒に見に行こう。」

恭弥の言葉に、茜は頬を緩めて微笑んだ。

「ふふっ、楽しみにしてる。」

そして恭弥が慎重にひもを切ると、ようやく茜の身体は自由になり、恭弥は彼女をそっと支えて起こした。

 

だが、そのときだった。

転倒と重力トレーニングの影響で、茜の制服はすっかり汗で濡れてしまい、うっすらと肌のラインが透けて見えるようになっていた。

それに気づいた恭弥は、自分のジャージを脱ぎ、何も言わずに茜に差し出した。

「えっ……これ、どうしたの?」

茜が不思議そうに聞くと、恭弥は少しだけ視線をそらしながら答えた。

「……着てくれたほうが、俺も落ち着くから。」

茜はジャージを受け取り、そっと羽織った。そして恥ずかしそうに胸元を押さえたあと、ぽつりと呟く。

「……恭弥君、もしかして……見ちゃった?」

その言葉に、恭弥は返事に詰まりながらも、正直に小さく頷く。

茜は顔を真っ赤にし、胸を両手でぎゅっと押さえて、恥ずかしそうに言った。

「……恭弥君の、エッチ。」

その一言で、恭弥の思考は一瞬、真っ白になった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

処理中です...