恋も剣も本気です!青春剣士たちのラブ・グラディエーション ~気が付くとは~れむ状態!?~

てんちょう

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第20章 恭弥は12天将の攻略を目指す!

青龍の試練、天后の問い――心が繋ぐ契約に恭弥、正義の覚悟を示す

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朱雀の助言を受けた恭弥は、慎重に青龍との交渉の作戦を練った。
青龍は十二天将の中でも特に誇り高く、慎重な交渉が必要だと朱雀に教えられていた。準備を終えると、恭弥は静かに愛刀・愛奈に語りかけた。

「愛奈……お願いだ、青龍を召喚してくれないか?」

しかし、愛奈は相変わらず黙したまま何も答えようとしない。

「どうして……あれ以来、何も話してくれないんだ?」

だが、恭弥の問いかけを無視するかのように、愛奈は無言のまま青龍を召喚した。

召喚された青龍は、青く輝く巨大な龍の姿をとり、鋭い目で恭弥をじっと見下ろしている。その眼差しには圧倒的な威圧感と威厳が宿っていた。

(よし……落ち着いて、計画通りに話すんだ。)

恭弥は深呼吸を一つして、青龍に対して丁寧に語り始めた。

「青龍、お願いがある。俺に、あなたの力を貸して欲しい。明日、俺は世界のバランスを崩そうとする邪悪な存在と戦わなくちゃならないんだ。でも、今の俺の正義の力では到底かなわない。朱雀はあなたが物事の『発展』を司ると教えてくれた。だからその力の一端を、ほんのわずかでも分けてもらえないだろうか?」

恭弥の言葉を聞いた青龍は静かな低い声で問い返した。

『ならば問おう。その力を手にした後、お前はどうするつもりだ?
一度力を欲した者は、更なる力を求めるようになるのが常。欲望に飲まれるのが定めではないのか?』

青龍の鋭い問いに、恭弥は迷わず即座に返答を返した。

「確かに、すべての力を手に入れようとしたら、いずれ欲望に呑まれてしまうだろう。俺が欲しいのは、俺自身の正義を貫くための最低限の力だ。理性を保ちながら、その小さな力を正しく使う自信がある。だから、全ては望まない」

恭弥の明快な回答に、青龍は深く瞳を見据え、ゆっくりとうなずいた。

『面白い。ならば、お前を試そう。もしお前が力に呑まれ欲望に負けた時は、その時はお前の力をすべて取り上げる。それが嫌ならば今、ここで手を引け。これが我が提示する条件だ』

青龍の威厳ある言葉に対し、恭弥は臆することなく真っ直ぐな視線で答えた。

「もし俺が力に呑まれたら……その時は遠慮なく止めてくれ。それが俺の覚悟だ」

その決然とした恭弥の答えを聞き、青龍の表情がわずかに和らいだ。

『その覚悟、しかと受け取った』

そう言うと、青龍は青い輝きとなって愛奈の柄の宝玉へと吸い込まれるように姿を消した。こうして青龍は、恭弥との契約を認め、発展の力の一部を彼に授けたのだった。

次に恭弥は、治癒と慈愛を司る女神・天后の召喚に入った。
天后は現れるとすぐに柔らかな微笑を浮かべながら、恭弥に語りかけた。

『朱雀、青龍と契約を結んだのですね。それなら私も、あなたを認めましょう。ですが、一つ問いがあります。この答え次第で、あなたに与える私の能力の質が決まります』

天后は優しい眼差しで静かに話し出した。

『五十年ぶりに何でも治療できる仙人が山頂に現れました。その仙人のもとへ急ぐ医師を志す若者が山を登る途中、二人の怪我人を見つけました。一人は軽傷ですが毒に冒され、すぐに治療をしなければ命に関わります。もう一人は重傷で、確実に死が迫っていますが、進行はゆるやかです。もしこの二人を治療すれば、仙人に会う時間を失い、次に仙人に会える機会はいつになるか分かりません。その時あなたはどうしますか?』

恭弥は深く考えた。そして、二人の怪我人を聖奈と咲に置き換えてみた瞬間、心が決まった。

「俺は二人とも絶対に見捨てない。まずは軽傷でも毒に冒された人を急いで助ける。その人が無事に回復したら、その人の意思を聞く。もし仙人に会いに行きたいと言ったなら、その人を行かせる。もし協力してくれると言ってくれれば、一緒にもう一人の重傷者を助ける。時間がかかっても俺は絶対に諦めない。仙人に会って奇跡の術を手に入れることよりも、目の前の命を救うことが何よりも大事だからだ」

恭弥の言葉を聞いた天后は、美しく穏やかな笑みを浮かべて答えた。

『あなたの心に触れました。あなたを私の主と認めましょう』

天后は光り輝き、優しい光となって愛奈の柄の宝玉に溶け込んだ。

しかし天后を取り込んだ直後、恭弥は突然その場に崩れ落ちた。

「恭弥!?どうしたの!?」

咲は慌てて恭弥を抱き起したが、恭弥の意識は戻らない。迦楼羅が落ち着いた口調で咲に告げた。

『咲よ、立て続けに十二天将を取り込んだことで恭弥殿は精神的に大きな負荷がかかった。まずは休ませるべきだ』

迦楼羅の風が恭弥を寝室まで運ぶと、咲も強烈な疲労感でその場に倒れ込んでしまった。

『咲、あなた自身もまだ修行が足りない。この力を使いこなすためには、さらに特訓が必要だ』

帝釈天は眠りに落ちた咲に、穏やかに語りかけるのだった。
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