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第21章 愛奈の正体と最後の天将、聖奈は特訓場へ到着する
怒りと孤独の連撃――届かぬ刃と、呼びかける声
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恭弥の全身から、黄金色のオーラが爆発的に放たれていた。
怒りと絶望が、力となって渦を巻き、刀に宿る。
「うおおおおおおッ!!」
叫びとともに、恭弥は天空に斬りかかった。
だが――その刃は、まるで空気を裂くように、ただすり抜けるだけだった。
何度斬っても、かすりもしない。
「……だったら、これならどうだ!」
「エクステンションボイド・エクスプロージョン!
ウィングドラゴン・ディサピアブレス!
超新星爆発――ビッグバーン・グラビティブレイク!」
重ねるように大技を放つが、爆炎の中から現れた天空の姿は、微塵も傷ついていなかった。
『……足りぬ。』
天空は、冷ややかに一言だけ呟く。
『我に届かぬ。我に効かぬ。もっと……心の声を聞いてみることだな。』
まるで挑発するように、いや――導こうとすらしているように、そう言った。
「黙れっ……!」
怒りで視界が赤く染まる。
次々と未使用の奥義を解放していく。
「無限大蛇――氷晶・覇王神龍結晶――超新星異次元爆発!」
しかし、天空の身体は霧のようにすり抜け、影のように攻撃を避ける。
(……なんで、なんで当たらない……っ!)
焦りと憎しみが混ざり、思考が濁っていく。
その時――かすかに、雑音のような“声”が耳に入った。
『……むやみに……はダメ……聞いて……。』
(……何か、今……聞こえたか……?)
だが、怒りに囚われた心は、それすらかき消していった。
「なら、これでどうだ!!」
「全方位襲撃奥義――ゾリアック!」
未完成のままの必殺技を、捨て身で天空に放つ。
だが、天空はゾリアックの唯一の隙間を正確に突いて、そこから抜けた。
「なんで……っ!当たらない!これだけ憎いのに!消したいのに……!」
怒りの声とともに、心の叫びが漏れ出す。
だが――また聞こえた。
『……大丈夫……落ち着いて。必ず当たる。心を、開いて。』
(――誰だ……? 今のは……)
声は、どこか懐かしく、優しくて……あたたかい。
それでも、恭弥は目の前の天空しか見えず、耳を閉ざした。
「うるさい……!また天空のまやかしだろうが!!俺はもう、騙されない……!」
『恭弥……私の声を、聞いて……。』
はっきりとした声だった。
今度は確かに――聖奈の声。心に届く、本物の音。
(……嘘だ。聖奈はもう……)
『恭弥、私が分からないの? 私は生きてる。信じて、ちゃんと生きてるの……!』
信じたい。でも、信じられない。
だって、目の前にあるのは――残酷な現実だけだったから。
それでも、聖奈の声は止まなかった。
『無理に攻撃しちゃだめ。さっきは失敗したけど……ゾリアックでいいの。
でも今度は、十二天将の力を借りて。私の言う通りに、詠唱して――。』
恭弥の中にあった疑念の氷が、少しずつ溶け始める。
(これは……天空の幻じゃない……本当に、聖奈なのか?)
温かく、優しく、それでいて――強い。
「まだ……信じきれない……。俺を……どうしようっていうんだ……?」
恭弥が問うと、聖奈の声が静かに返した。
『……なら、この技で、天空の右肩を狙ってみて。』
言われた通りに技を放つと――
閃光が走り、天空の右肩に確かな“手応え”があった。
「……当たった……!?」
それは、今まで何をしても届かなかった天空への、最初の一撃だった。
続けて、聖奈の声が響いた。
『信じてくれる……?』
その声に、恭弥は……初めて、ゆっくりと頷いた。
怒りと絶望が、力となって渦を巻き、刀に宿る。
「うおおおおおおッ!!」
叫びとともに、恭弥は天空に斬りかかった。
だが――その刃は、まるで空気を裂くように、ただすり抜けるだけだった。
何度斬っても、かすりもしない。
「……だったら、これならどうだ!」
「エクステンションボイド・エクスプロージョン!
ウィングドラゴン・ディサピアブレス!
超新星爆発――ビッグバーン・グラビティブレイク!」
重ねるように大技を放つが、爆炎の中から現れた天空の姿は、微塵も傷ついていなかった。
『……足りぬ。』
天空は、冷ややかに一言だけ呟く。
『我に届かぬ。我に効かぬ。もっと……心の声を聞いてみることだな。』
まるで挑発するように、いや――導こうとすらしているように、そう言った。
「黙れっ……!」
怒りで視界が赤く染まる。
次々と未使用の奥義を解放していく。
「無限大蛇――氷晶・覇王神龍結晶――超新星異次元爆発!」
しかし、天空の身体は霧のようにすり抜け、影のように攻撃を避ける。
(……なんで、なんで当たらない……っ!)
焦りと憎しみが混ざり、思考が濁っていく。
その時――かすかに、雑音のような“声”が耳に入った。
『……むやみに……はダメ……聞いて……。』
(……何か、今……聞こえたか……?)
だが、怒りに囚われた心は、それすらかき消していった。
「なら、これでどうだ!!」
「全方位襲撃奥義――ゾリアック!」
未完成のままの必殺技を、捨て身で天空に放つ。
だが、天空はゾリアックの唯一の隙間を正確に突いて、そこから抜けた。
「なんで……っ!当たらない!これだけ憎いのに!消したいのに……!」
怒りの声とともに、心の叫びが漏れ出す。
だが――また聞こえた。
『……大丈夫……落ち着いて。必ず当たる。心を、開いて。』
(――誰だ……? 今のは……)
声は、どこか懐かしく、優しくて……あたたかい。
それでも、恭弥は目の前の天空しか見えず、耳を閉ざした。
「うるさい……!また天空のまやかしだろうが!!俺はもう、騙されない……!」
『恭弥……私の声を、聞いて……。』
はっきりとした声だった。
今度は確かに――聖奈の声。心に届く、本物の音。
(……嘘だ。聖奈はもう……)
『恭弥、私が分からないの? 私は生きてる。信じて、ちゃんと生きてるの……!』
信じたい。でも、信じられない。
だって、目の前にあるのは――残酷な現実だけだったから。
それでも、聖奈の声は止まなかった。
『無理に攻撃しちゃだめ。さっきは失敗したけど……ゾリアックでいいの。
でも今度は、十二天将の力を借りて。私の言う通りに、詠唱して――。』
恭弥の中にあった疑念の氷が、少しずつ溶け始める。
(これは……天空の幻じゃない……本当に、聖奈なのか?)
温かく、優しく、それでいて――強い。
「まだ……信じきれない……。俺を……どうしようっていうんだ……?」
恭弥が問うと、聖奈の声が静かに返した。
『……なら、この技で、天空の右肩を狙ってみて。』
言われた通りに技を放つと――
閃光が走り、天空の右肩に確かな“手応え”があった。
「……当たった……!?」
それは、今まで何をしても届かなかった天空への、最初の一撃だった。
続けて、聖奈の声が響いた。
『信じてくれる……?』
その声に、恭弥は……初めて、ゆっくりと頷いた。
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