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3章 酸漿 藤のバースデー
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「ゴールデンウィーク明けに体育祭が開催されます。ということで今日は体育祭の実行委員を決め、出場種目も決めてしまおうと思います。」
学級委員長である山吹さんのその声に、あちらこちらから「やったー」だの「頑張るぞー」だの聞こえてくる。
実行委員の辺りは私には関係ないだろうな。私含め音霧メンバーはもれなく怖がられているのだから。それを考えると学級委員長を山吹さんが務めているのは何故だろうと疑問に思う。
ということで出場種目を考えよう。私は物を投げる競技がいいかな。能力使っていいならだけど。……あ、バレないようにすれば良いのか。
「藍ちゃんは何やりたいの?」
山吹さんが前に出て空いた席に藤さんが座っている。
「そうですね……玉入れとかですかね?」
黒板に書かれていた文字の中の一つを見つけた。これなら私にも出来そう。能力を使って籠にぽいっと。どんなに高くても届くだろうし。
「そっか。それはいいね。俺は救護係の仕事があるから全員で出るものにしか出ないよー。」
「そうなんですね。お仕事頑張ってください!」
「ありがとー。藍ちゃんにそう言われると頑張るしかないよね。」
にこり。藤さんは笑った。……あれ、なんか笑い方がいつもと違う。なんだろう。違和感が。
「……藤さん、大丈夫ですか?」
「……何が?」
「上手くは言えないんですけど……いつもと何かが違う気がして。」
「……ちょっと寝不足なだけだよ。もう少しの辛抱さ。」
寝不足か。それは辛い。私も寝不足気味だからね。今はだいぶ改善されつつあるけど、辛さは少し分かる。
「そうですか……。でしたら今少し寝てはどうですか? ここだと寝られないなら保健室に行ったりとかして。私も一緒に行きますから。悪夢を見てしまうようなら起こしますし。」
「……そう、だね。じゃあ保健室行く。」
「そうしましょう。」
でも流石に無断で行くのは駄目だよね……。
「……竜胆にメールしとくよ。」
携帯を取り出して操作する藤さん。
「お願いします。」
やっぱり私も携帯持とうかな。後で見に行こう。
教室を二人で出る。保健室までは少し歩かないといけないが大丈夫だろうか。よく見ないと分からないくらいのレベルだが、藤さん、ふらふらしてる。
「大丈夫、じゃないですよね。支えますよ?」
「大丈夫大丈……」
「あわわっ!」
あっぶない! 藤さんは意識を失ったみたいで、前に倒れるところだった。私の反射神経を今は褒めてあげたい。ちゃんとキャッチしたのだから。藤さんは私の腕の中で眠っている。
頭とかぶつけなくて良かった。……は良いけどこのまま運ぶのも私の力不足で無理だ。自分の非力さを痛感する。仕方ない、能力に頼ろう。
藤さんを視界に入れ、ふわりと少しだけ浮かせる。能力だけで運ぶことは出来るが、授業中とは言え誰に会うか分からないので自分でも支えながら歩く。
能力を使ったので先程とは打って変わって重さは感じない。これなら保健室まで余裕で運べそうだ。
「失礼します。」
「あら、藤? と……どうしたの?」
保健室には白衣を着た若そうな女の人が座っていた。この人が保健の先生かな。
「藤さん、倒れてしまって……。ベッド借りて良いですか?」
「良いわよ。好きなところ使って。」
「ありがとうございます。」
保健の先生に違和感を抱かせない程度に能力を駆使して藤さんを寝かせる。起きる気配はない。
「あなた、ここには初めて来たんじゃない? 自己紹介しましょう。私は養護教諭の舘 葵よ。よろしくね。」
藤さんを寝かせ終えて一息ついたその時、話を振られる。
やはり私の予想は当たっていたようだ。舘先生ね。覚えた。
「はじめまして、花蘇芳 藍です。よろしくお願いします。」
「花蘇芳ちゃん……ああ、あなたが新しく音霧寮に入ったって言う転入生ちゃんね?」
もう転入してきて二週間くらい経つけど、まだ私は転入生扱いなのかな。まあ間違いではないので肯定する。
「そうです。」
そんな私の返答にキラン、と舘先生の目が光った気がする。
「ということは、あなたもエートス、なのよね?」
「ubなwnvNたらykhモnjwく!?」
何故それをこの人は知っている!?
え、怖い怖い怖い! 私の頭の中は混乱を極める。
「そうなのね。ああ、大丈夫よ。私はエートスに対して肯定的だから!」
バチコーンとウィンクし、親指を立てる舘先生。
「………………え?」
舘先生の言葉に頭は働くことを辞めた。エートスとバレてその反応を返されたのは初めてのことなので、頭で情報を処理出来ないでいるのだ。
「私、昔エートスに助けられてね。それからエートスと聞くとあの時の感謝の気持ちが沸き起こってくるの!」
「そ、うなんで、すか……?」
キラキラとした顔でそう教えてくれる。怖がられているわけではなさそうなので、エートスとバレたけど大丈夫そう。
「そう! だからエートスが比較的多い花学に来たのよ! 音霧寮がそれよね?」
「そ、そこまで知っていらしたんですか。……そうですね。私達はエートス、ですね。」
そこまで知られているのなら今更取り繕うのは無駄だね。正直にそうだと伝える。
「わあ……! ねぇねぇ、花蘇芳ちゃんの能力、見せて!」
見せて、と言われても……
「……さっきずっと使っていましたよ?」
使っていることを悟られないように、だけど。
「へ!? いついつ!?」
「藤さんを運ぶ時に。」
「え!? 気づかなかったわ! もう一度見せて!」
もう一度、か。どれを浮かそうかな。舘先生なら怖がらないで見てくれそうだ。
「では……」
机の上に置いてあったペンを視界に入れて……
「わあ……! すごい!」
三十センチ程浮かす。それをキラキラ顔で見る舘先生。ここまで喜ばれると能力を使った私も嬉しい。
「私は視界に入れた物を動かす『浮遊』のエートスです。」
「何その紹介! かっこいいんですけど!」
「あ、はは……?」
「ううっ……」
和やかな雰囲気で舘先生と話していたが、呻き声が突如聞こえてきた。
「藤さん……?」
藤さんの方を見ると、苦しそうに眉間に皺を寄せながら寝ていた。眠れないのは悪夢を見ているからだろうことが、この様子から見て取れた。
「……藤は毎年この時期になると寝不足になるのよ。」
先程までとは別人のように落ち着いた雰囲気を醸し出す舘先生。その顔はどこか翳りを帯びていた。
「毎年……?」
「そう、毎年。」
思わず眉間に皺が寄る。
「……とにかく起こさなきゃ。」
藤さんの肩を軽く叩き、起こそうと試みる。
「藤さん、藤さん、」
「やめ……うさ、ん……」
「藤さん、藤さん!」
「……うぅ……いた、い……」
目を閉じているということはまだ寝ているのだろうか。
しかし藤さんは眠りながら左手で右胸の辺りの服をぎゅっと掴んでいた。痛いと言っていたが、藤さんは治癒のエートスだから傷があったとしてもすぐ治せるはずで……ということは私のように昔に負った怪我を思い出して痛いと言っているのだろうか。
だとしたら私に治せるものではない。しかし何もしないのも嫌なので藤さんのその手に私の手を重ねる。ああ、冷たくなってしまっているな。私の手で暖められないかとぎゅっと握りしめる。
「藤さん、藤さん、」
「っ……!」
パッと目を開けた藤さんは、まるで今まで走っていたかのような息切れを起こしていた。
「藤さん、大丈夫ですか?」
藤さんの視界に入るように覗き込む。するとだんだんと私を認識したようで。
「……ぁいちゃん?」
「はい。私です。すみません、魘される前に起こせなくて。」
「……そ、うか……魘されてた、か……。」
ゆっくりと起き上がり、こちらを向く。
「ごめんねー、見苦しいとこ見せちゃって。起こしてくれてありがとうね。」
いつも通りを演じる藤さん。しかし、演じていることが私にはすぐ分かってしまった。まず依然として顔色が悪いし、先程同様笑顔がぎこちない。やはり悪夢を見るのは精神的に辛いのだろう。
「……もしよければですけど、どんな夢を見たか教えて欲しいです。人に話すだけでも少し気持ちが軽くなるかと思いますし。」
「……そうだねえ。でも、あまり気分いい話じゃないよ? 聞かない方が多分いい。それでも聞く?」
「もちろんです。」
どのような話かは想像がつかないが、右胸を抑えて痛いと魘されていたところを見ると、私と少し通ずるものがあるのかもしれない。何か力になればいいが……。
藤さんは一度深呼吸してから口を開いた。
「……俺が見ている夢はね、過去の記憶なんだ。」
「過去の記憶、ですか?」
それを思い出しているのだろう、表情がとても暗い。
「うん。ある日のことを繰り返し夢に見るんだ。……あの日、俺がエートスだと知ったきっかけとなった、ちょっとした事件があってね。」
「事件……」
「そう。あの日……五年前の四月二十九日はね、俺が父親に殺されかけた日なんだ。」
「っ……!」
衝撃の言葉に思わず瞠目する。というか四月二十九日って明日じゃないか。
学級委員長である山吹さんのその声に、あちらこちらから「やったー」だの「頑張るぞー」だの聞こえてくる。
実行委員の辺りは私には関係ないだろうな。私含め音霧メンバーはもれなく怖がられているのだから。それを考えると学級委員長を山吹さんが務めているのは何故だろうと疑問に思う。
ということで出場種目を考えよう。私は物を投げる競技がいいかな。能力使っていいならだけど。……あ、バレないようにすれば良いのか。
「藍ちゃんは何やりたいの?」
山吹さんが前に出て空いた席に藤さんが座っている。
「そうですね……玉入れとかですかね?」
黒板に書かれていた文字の中の一つを見つけた。これなら私にも出来そう。能力を使って籠にぽいっと。どんなに高くても届くだろうし。
「そっか。それはいいね。俺は救護係の仕事があるから全員で出るものにしか出ないよー。」
「そうなんですね。お仕事頑張ってください!」
「ありがとー。藍ちゃんにそう言われると頑張るしかないよね。」
にこり。藤さんは笑った。……あれ、なんか笑い方がいつもと違う。なんだろう。違和感が。
「……藤さん、大丈夫ですか?」
「……何が?」
「上手くは言えないんですけど……いつもと何かが違う気がして。」
「……ちょっと寝不足なだけだよ。もう少しの辛抱さ。」
寝不足か。それは辛い。私も寝不足気味だからね。今はだいぶ改善されつつあるけど、辛さは少し分かる。
「そうですか……。でしたら今少し寝てはどうですか? ここだと寝られないなら保健室に行ったりとかして。私も一緒に行きますから。悪夢を見てしまうようなら起こしますし。」
「……そう、だね。じゃあ保健室行く。」
「そうしましょう。」
でも流石に無断で行くのは駄目だよね……。
「……竜胆にメールしとくよ。」
携帯を取り出して操作する藤さん。
「お願いします。」
やっぱり私も携帯持とうかな。後で見に行こう。
教室を二人で出る。保健室までは少し歩かないといけないが大丈夫だろうか。よく見ないと分からないくらいのレベルだが、藤さん、ふらふらしてる。
「大丈夫、じゃないですよね。支えますよ?」
「大丈夫大丈……」
「あわわっ!」
あっぶない! 藤さんは意識を失ったみたいで、前に倒れるところだった。私の反射神経を今は褒めてあげたい。ちゃんとキャッチしたのだから。藤さんは私の腕の中で眠っている。
頭とかぶつけなくて良かった。……は良いけどこのまま運ぶのも私の力不足で無理だ。自分の非力さを痛感する。仕方ない、能力に頼ろう。
藤さんを視界に入れ、ふわりと少しだけ浮かせる。能力だけで運ぶことは出来るが、授業中とは言え誰に会うか分からないので自分でも支えながら歩く。
能力を使ったので先程とは打って変わって重さは感じない。これなら保健室まで余裕で運べそうだ。
「失礼します。」
「あら、藤? と……どうしたの?」
保健室には白衣を着た若そうな女の人が座っていた。この人が保健の先生かな。
「藤さん、倒れてしまって……。ベッド借りて良いですか?」
「良いわよ。好きなところ使って。」
「ありがとうございます。」
保健の先生に違和感を抱かせない程度に能力を駆使して藤さんを寝かせる。起きる気配はない。
「あなた、ここには初めて来たんじゃない? 自己紹介しましょう。私は養護教諭の舘 葵よ。よろしくね。」
藤さんを寝かせ終えて一息ついたその時、話を振られる。
やはり私の予想は当たっていたようだ。舘先生ね。覚えた。
「はじめまして、花蘇芳 藍です。よろしくお願いします。」
「花蘇芳ちゃん……ああ、あなたが新しく音霧寮に入ったって言う転入生ちゃんね?」
もう転入してきて二週間くらい経つけど、まだ私は転入生扱いなのかな。まあ間違いではないので肯定する。
「そうです。」
そんな私の返答にキラン、と舘先生の目が光った気がする。
「ということは、あなたもエートス、なのよね?」
「ubなwnvNたらykhモnjwく!?」
何故それをこの人は知っている!?
え、怖い怖い怖い! 私の頭の中は混乱を極める。
「そうなのね。ああ、大丈夫よ。私はエートスに対して肯定的だから!」
バチコーンとウィンクし、親指を立てる舘先生。
「………………え?」
舘先生の言葉に頭は働くことを辞めた。エートスとバレてその反応を返されたのは初めてのことなので、頭で情報を処理出来ないでいるのだ。
「私、昔エートスに助けられてね。それからエートスと聞くとあの時の感謝の気持ちが沸き起こってくるの!」
「そ、うなんで、すか……?」
キラキラとした顔でそう教えてくれる。怖がられているわけではなさそうなので、エートスとバレたけど大丈夫そう。
「そう! だからエートスが比較的多い花学に来たのよ! 音霧寮がそれよね?」
「そ、そこまで知っていらしたんですか。……そうですね。私達はエートス、ですね。」
そこまで知られているのなら今更取り繕うのは無駄だね。正直にそうだと伝える。
「わあ……! ねぇねぇ、花蘇芳ちゃんの能力、見せて!」
見せて、と言われても……
「……さっきずっと使っていましたよ?」
使っていることを悟られないように、だけど。
「へ!? いついつ!?」
「藤さんを運ぶ時に。」
「え!? 気づかなかったわ! もう一度見せて!」
もう一度、か。どれを浮かそうかな。舘先生なら怖がらないで見てくれそうだ。
「では……」
机の上に置いてあったペンを視界に入れて……
「わあ……! すごい!」
三十センチ程浮かす。それをキラキラ顔で見る舘先生。ここまで喜ばれると能力を使った私も嬉しい。
「私は視界に入れた物を動かす『浮遊』のエートスです。」
「何その紹介! かっこいいんですけど!」
「あ、はは……?」
「ううっ……」
和やかな雰囲気で舘先生と話していたが、呻き声が突如聞こえてきた。
「藤さん……?」
藤さんの方を見ると、苦しそうに眉間に皺を寄せながら寝ていた。眠れないのは悪夢を見ているからだろうことが、この様子から見て取れた。
「……藤は毎年この時期になると寝不足になるのよ。」
先程までとは別人のように落ち着いた雰囲気を醸し出す舘先生。その顔はどこか翳りを帯びていた。
「毎年……?」
「そう、毎年。」
思わず眉間に皺が寄る。
「……とにかく起こさなきゃ。」
藤さんの肩を軽く叩き、起こそうと試みる。
「藤さん、藤さん、」
「やめ……うさ、ん……」
「藤さん、藤さん!」
「……うぅ……いた、い……」
目を閉じているということはまだ寝ているのだろうか。
しかし藤さんは眠りながら左手で右胸の辺りの服をぎゅっと掴んでいた。痛いと言っていたが、藤さんは治癒のエートスだから傷があったとしてもすぐ治せるはずで……ということは私のように昔に負った怪我を思い出して痛いと言っているのだろうか。
だとしたら私に治せるものではない。しかし何もしないのも嫌なので藤さんのその手に私の手を重ねる。ああ、冷たくなってしまっているな。私の手で暖められないかとぎゅっと握りしめる。
「藤さん、藤さん、」
「っ……!」
パッと目を開けた藤さんは、まるで今まで走っていたかのような息切れを起こしていた。
「藤さん、大丈夫ですか?」
藤さんの視界に入るように覗き込む。するとだんだんと私を認識したようで。
「……ぁいちゃん?」
「はい。私です。すみません、魘される前に起こせなくて。」
「……そ、うか……魘されてた、か……。」
ゆっくりと起き上がり、こちらを向く。
「ごめんねー、見苦しいとこ見せちゃって。起こしてくれてありがとうね。」
いつも通りを演じる藤さん。しかし、演じていることが私にはすぐ分かってしまった。まず依然として顔色が悪いし、先程同様笑顔がぎこちない。やはり悪夢を見るのは精神的に辛いのだろう。
「……もしよければですけど、どんな夢を見たか教えて欲しいです。人に話すだけでも少し気持ちが軽くなるかと思いますし。」
「……そうだねえ。でも、あまり気分いい話じゃないよ? 聞かない方が多分いい。それでも聞く?」
「もちろんです。」
どのような話かは想像がつかないが、右胸を抑えて痛いと魘されていたところを見ると、私と少し通ずるものがあるのかもしれない。何か力になればいいが……。
藤さんは一度深呼吸してから口を開いた。
「……俺が見ている夢はね、過去の記憶なんだ。」
「過去の記憶、ですか?」
それを思い出しているのだろう、表情がとても暗い。
「うん。ある日のことを繰り返し夢に見るんだ。……あの日、俺がエートスだと知ったきっかけとなった、ちょっとした事件があってね。」
「事件……」
「そう。あの日……五年前の四月二十九日はね、俺が父親に殺されかけた日なんだ。」
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