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6章 テスト
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「いやー、それにしてもやっと夏服になったねえ。やっぱり動きやすくていいや。」
体育祭も終わり、今日から衣替えで夏服だ。ブレザーがベストに変わって幾分か動きやすくなったというのには同感である。
「僕的にはこのベストも要らないと思うんだけどなあー。」
そうは言っているが、桃さんはブレザーもベストも着ていないけどね。
「……俺は別にどっちでもいい。」
ああ、本当にどうでも良さそう。私的には福寿さんのそのマスクが暑そうに見えるけどそうでもないのかな? というか何故マスクを常にしているのだろう。
お昼ご飯を食べ終え、そんな風にのんびりお喋りしていたその時。なんか深刻な顔をしてこっちにふらふらと歩いてきたいちごちゃん。
お昼ご飯はクラスの子と食べているらしいので食べ終えてから来たのだろう。……どうしたのかな?
「藍ちゃん……助けて。」
「どうしたの?」
「……体育祭が終わったら次の楽しみは夏休みなんだけど、その前にテストがあるってことに気がついたの! どうしよう……。」
「か、顔青いよ……?」
顔を真っ青にしているいちごちゃん。そんな反応を見ているとこっちまで不安になってくる。え、そんなにここのテストは大変なの? 自分では授業についていけてると思っていたけど……
「藍ちゃん勉強教えて!!」
「え?」
目の前でパチンと手を合わせて拝まれる。
「藍ちゃんA組だし、頭いいでしょ?」
「それは分からないけど……それでも良い?」
確かに成績順にクラス分けされているらしいからA組の私はまずまずなのだろうけど……それでもいいのかな?
「全然大丈夫! 今日からお願いしてもいい?」
「良いよ。放課後に教室で勉強しよっか。」
「藍ちゃん先生よろしくお願いしまぁす!」
すごい必死だなあ。そんなにここのテストは難しいのかな。
「なになに? そんなに酷いの?」
藤さんは面白いもの見つけた、と言わんばかりの笑顔で話に入ってきた。
「じ、実は今回のテストで赤点三つ以上取るといよいよ留年する可能性が出てくるよって担任の先生に言われまして……。」
「え、そんなに?」
「……結構酷いっす。」
目が合わない。
「……頑張れ。」
「はい……。」
いちごちゃんのテスト勉強がこんなに大変になるとは……この時は思っていなかった。
放課後。
「藍ちゃん! 来たよ! 勉強教えて!」
ホームルームが終わった瞬間にいちごちゃんはA組に来た。息を切らせている。相当急いで来たみたいだ。……なんかいろんな意味で心配になってきたな。
いちごちゃんがA組に来た瞬間、クラス内がざわついた。私達音霧は怖い人間の集まりだという認識が変わらないままなので、そんな怖い人に勉強を教えてもらう他クラス生は何者だ、という感じだろうか。想像の域を出ないから真実は分からないが。
どうすれば私達は怖くないと理解してもらえるんだろう……。
いちごちゃんは私の席の隣に立ち、敬礼のポーズをする。
「山吹さん、こんにちは! 今日からしばらくの間藍ちゃん借ります!」
「ええ、どうぞ。しかし花蘇芳さんを一人にはしておけませんし、私も同席していてもよろしいですか?」
「それはもう全然大丈夫っす!」
山吹さん頭良さそうだし、何かあったら聞こう。
「じゃあここで勉強始めちゃおっか。」
「そうだね! じゃあこの机をくっつけて……」
早速、テスト勉強スタート!
いちごちゃんの隣に私は座り、私の向かいに山吹さんは座る。
さて、
「どこが分からないの?」
いちごちゃんはテスト範囲のワークを開いて笑顔で私を見る。そして一言。
「全部!」
「…………え?」
山吹さんも固まる。こ、これは教え甲斐がありそうです……?
「というか問題を解いていても、全部が分からなくてどこが分からないのか自分でも分からない!」
「……ん?」
な、なるほど……? 分かったような分からないような……?
「そ、そうなのね。じゃあまずは……」
「卑弥呼と小野妹子って姉妹じゃないんだ! 違うのね!」
感動していらっしゃる。
これだと相当時間かかるな。終わらなかったら休みの日とかも勉強を見てあげた方がいいかもしれない。
「じゃあ次の問題はどう解けば良いの?」
「これはね……」
「ここ分かったよ! 藍ちゃん先生に教えられたからだよ!」
四問程解いたところで、外が暗くなってきていることに気がついた。
「いちごちゃん、今日はそろそろ帰らないとかもね。」
「え、もうそんな時間? そっかあ、じゃあ明日もまた教えてください!」
「いいよ。」
ここまで来たら最後まで面倒見ようじゃないの。
「ありがとう! じゃあ帰ろ!」
「うん。」
途中まで三人で帰った。いちごちゃんと帰るのは初めてで、だいたいいちごちゃんが話してそれに相槌を打つ私と山吹さんという図が出来ていた。
山吹さんも前よりいちごちゃんに慣れてきたようだ。よかった。私も楽しかったし。
いちごちゃんが良ければ、これから一緒に途中まで帰るのもいいな、と思ったのだった。
「藍ちゃん、今日から空木ちゃんに勉強教えてたんでしょ? どう?」
「あ、はは……」
藤さんに問われ、さっきの勉強会のことを思い出して乾いた笑いしか出てこない。まだ一日目だけど相当疲れた……。
「花蘇芳さん、頑張ってください。」
助けてはくれないのね。山吹さんは見てたから分かるだろうけどまさか一番最初の問題から教えることになるとは。びっくりだ。
「なんだ、空木はそんなに酷いのか?」
柊木さんは笑いながら聞くが、笑ってられない。今まではどうしていたんだろうと疑問に思うくらい。
「……卑弥呼と小野妹子が姉妹だと思っていたそうです。」
皆固まり、しーんと静まり返る。いちごちゃんには申し訳ないけど、皆の気持ち分かる。固まりたくもなる。
「が、頑張ってね。」
「そそそそうだね! ききききっと大丈夫だよ!」
「……頑張れ。」
「はは……。」
無理に励まそうとしなくてもいいですよ。皆顔が引きつっている。
「藍ちゃん自身のテスト勉強は大丈夫なの?」
「それは大丈夫です。」
「それならよかった。」
花学のテストがどれくらいの難易度か分からないが授業にはついていけてるので、このまま頑張ればまあまあ大丈夫なのではと思っている。
次の日も放課後にテスト勉強していた。そろそろ暗くなってきたし、終わろうかと言っていた時のこと。
「藍ちゃん! 明日も勉強教えてください! 多分間に合わないから!」
「え? いいけど……」
今日は金曜日で明日は学校が休み。だとしたらどこで勉強しようか。そう考えていたのが分かっているようで。
「私が音霧寮に行くからさ!」
「……いいの?」
そう提案してくれた。でも来てもらっちゃっていいのかな。
「だって教えてもらう身だもん。だから私が行くよ!」
「分かった。じゃあ今日は帰ったら部屋のお掃除頑張る。」
友達が遊びに──実際するのは勉強だが──来るのは初めてのこと。掃除にも気合が入る。まあ、そこまで散らかっていないのですぐ終わるだろうけど。
「じゃあ明日、十時頃に音霧寮に行くからね!」
「うん、待ってる。」
バイバーイ、と手を振っていつものところで別れる。
「花蘇芳さん、明日も頑張ってくださいね。……何かあれば私を頼ってください。」
「はい。ありがとうございます。」
私は山吹さんという心強い味方を得た。これなら心配はないな。部屋の掃除をして明日を待とう。
体育祭も終わり、今日から衣替えで夏服だ。ブレザーがベストに変わって幾分か動きやすくなったというのには同感である。
「僕的にはこのベストも要らないと思うんだけどなあー。」
そうは言っているが、桃さんはブレザーもベストも着ていないけどね。
「……俺は別にどっちでもいい。」
ああ、本当にどうでも良さそう。私的には福寿さんのそのマスクが暑そうに見えるけどそうでもないのかな? というか何故マスクを常にしているのだろう。
お昼ご飯を食べ終え、そんな風にのんびりお喋りしていたその時。なんか深刻な顔をしてこっちにふらふらと歩いてきたいちごちゃん。
お昼ご飯はクラスの子と食べているらしいので食べ終えてから来たのだろう。……どうしたのかな?
「藍ちゃん……助けて。」
「どうしたの?」
「……体育祭が終わったら次の楽しみは夏休みなんだけど、その前にテストがあるってことに気がついたの! どうしよう……。」
「か、顔青いよ……?」
顔を真っ青にしているいちごちゃん。そんな反応を見ているとこっちまで不安になってくる。え、そんなにここのテストは大変なの? 自分では授業についていけてると思っていたけど……
「藍ちゃん勉強教えて!!」
「え?」
目の前でパチンと手を合わせて拝まれる。
「藍ちゃんA組だし、頭いいでしょ?」
「それは分からないけど……それでも良い?」
確かに成績順にクラス分けされているらしいからA組の私はまずまずなのだろうけど……それでもいいのかな?
「全然大丈夫! 今日からお願いしてもいい?」
「良いよ。放課後に教室で勉強しよっか。」
「藍ちゃん先生よろしくお願いしまぁす!」
すごい必死だなあ。そんなにここのテストは難しいのかな。
「なになに? そんなに酷いの?」
藤さんは面白いもの見つけた、と言わんばかりの笑顔で話に入ってきた。
「じ、実は今回のテストで赤点三つ以上取るといよいよ留年する可能性が出てくるよって担任の先生に言われまして……。」
「え、そんなに?」
「……結構酷いっす。」
目が合わない。
「……頑張れ。」
「はい……。」
いちごちゃんのテスト勉強がこんなに大変になるとは……この時は思っていなかった。
放課後。
「藍ちゃん! 来たよ! 勉強教えて!」
ホームルームが終わった瞬間にいちごちゃんはA組に来た。息を切らせている。相当急いで来たみたいだ。……なんかいろんな意味で心配になってきたな。
いちごちゃんがA組に来た瞬間、クラス内がざわついた。私達音霧は怖い人間の集まりだという認識が変わらないままなので、そんな怖い人に勉強を教えてもらう他クラス生は何者だ、という感じだろうか。想像の域を出ないから真実は分からないが。
どうすれば私達は怖くないと理解してもらえるんだろう……。
いちごちゃんは私の席の隣に立ち、敬礼のポーズをする。
「山吹さん、こんにちは! 今日からしばらくの間藍ちゃん借ります!」
「ええ、どうぞ。しかし花蘇芳さんを一人にはしておけませんし、私も同席していてもよろしいですか?」
「それはもう全然大丈夫っす!」
山吹さん頭良さそうだし、何かあったら聞こう。
「じゃあここで勉強始めちゃおっか。」
「そうだね! じゃあこの机をくっつけて……」
早速、テスト勉強スタート!
いちごちゃんの隣に私は座り、私の向かいに山吹さんは座る。
さて、
「どこが分からないの?」
いちごちゃんはテスト範囲のワークを開いて笑顔で私を見る。そして一言。
「全部!」
「…………え?」
山吹さんも固まる。こ、これは教え甲斐がありそうです……?
「というか問題を解いていても、全部が分からなくてどこが分からないのか自分でも分からない!」
「……ん?」
な、なるほど……? 分かったような分からないような……?
「そ、そうなのね。じゃあまずは……」
「卑弥呼と小野妹子って姉妹じゃないんだ! 違うのね!」
感動していらっしゃる。
これだと相当時間かかるな。終わらなかったら休みの日とかも勉強を見てあげた方がいいかもしれない。
「じゃあ次の問題はどう解けば良いの?」
「これはね……」
「ここ分かったよ! 藍ちゃん先生に教えられたからだよ!」
四問程解いたところで、外が暗くなってきていることに気がついた。
「いちごちゃん、今日はそろそろ帰らないとかもね。」
「え、もうそんな時間? そっかあ、じゃあ明日もまた教えてください!」
「いいよ。」
ここまで来たら最後まで面倒見ようじゃないの。
「ありがとう! じゃあ帰ろ!」
「うん。」
途中まで三人で帰った。いちごちゃんと帰るのは初めてで、だいたいいちごちゃんが話してそれに相槌を打つ私と山吹さんという図が出来ていた。
山吹さんも前よりいちごちゃんに慣れてきたようだ。よかった。私も楽しかったし。
いちごちゃんが良ければ、これから一緒に途中まで帰るのもいいな、と思ったのだった。
「藍ちゃん、今日から空木ちゃんに勉強教えてたんでしょ? どう?」
「あ、はは……」
藤さんに問われ、さっきの勉強会のことを思い出して乾いた笑いしか出てこない。まだ一日目だけど相当疲れた……。
「花蘇芳さん、頑張ってください。」
助けてはくれないのね。山吹さんは見てたから分かるだろうけどまさか一番最初の問題から教えることになるとは。びっくりだ。
「なんだ、空木はそんなに酷いのか?」
柊木さんは笑いながら聞くが、笑ってられない。今まではどうしていたんだろうと疑問に思うくらい。
「……卑弥呼と小野妹子が姉妹だと思っていたそうです。」
皆固まり、しーんと静まり返る。いちごちゃんには申し訳ないけど、皆の気持ち分かる。固まりたくもなる。
「が、頑張ってね。」
「そそそそうだね! ききききっと大丈夫だよ!」
「……頑張れ。」
「はは……。」
無理に励まそうとしなくてもいいですよ。皆顔が引きつっている。
「藍ちゃん自身のテスト勉強は大丈夫なの?」
「それは大丈夫です。」
「それならよかった。」
花学のテストがどれくらいの難易度か分からないが授業にはついていけてるので、このまま頑張ればまあまあ大丈夫なのではと思っている。
次の日も放課後にテスト勉強していた。そろそろ暗くなってきたし、終わろうかと言っていた時のこと。
「藍ちゃん! 明日も勉強教えてください! 多分間に合わないから!」
「え? いいけど……」
今日は金曜日で明日は学校が休み。だとしたらどこで勉強しようか。そう考えていたのが分かっているようで。
「私が音霧寮に行くからさ!」
「……いいの?」
そう提案してくれた。でも来てもらっちゃっていいのかな。
「だって教えてもらう身だもん。だから私が行くよ!」
「分かった。じゃあ今日は帰ったら部屋のお掃除頑張る。」
友達が遊びに──実際するのは勉強だが──来るのは初めてのこと。掃除にも気合が入る。まあ、そこまで散らかっていないのですぐ終わるだろうけど。
「じゃあ明日、十時頃に音霧寮に行くからね!」
「うん、待ってる。」
バイバーイ、と手を振っていつものところで別れる。
「花蘇芳さん、明日も頑張ってくださいね。……何かあれば私を頼ってください。」
「はい。ありがとうございます。」
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