68 / 127
11章 冬休み その二
68 竜胆side
しおりを挟む
夜になり、それぞれが部屋に戻った後のこと。明日には寮に帰るので荷物の準備も終わらせた。
そんな私は茜と藤を私の部屋に呼んだ。聞きたいことがあったから。
「早速ですが茜、藤、『テラス団』と聞いて何か思い当たるものはありますか? 今日父さんと話した時に出てきまして。」
「テラス団? んだよそれ。っつうかそんな話してたのかよ。そこは見てねえじゃねえか。」
そこは見ていない、ということは別の部分は見られていたってことだよね?
「……茜は覗き見が好きなんですか?」
ジト目で茜を見てしまうのも仕方ないでしょう。だって覗き見だよ?
「んなわけ。たまたま通りかかった時に聞こえただけだ。」
「へえー?」
「あ、信じてねえな!? 藍が証人だぞ!」
「そうですか。」
藍さんも聞いていたのか。どこの部分だとしても情けなかっただろうし……。少し落ち込んでしまった。藍さんには格好つけたいものだからね。
「……ねえ、その言い合いまだ続く? 俺思い当たるのあるんだけど。」
「さすが藤。教えてください。」
藤は杜若学園長に引き取られたからね。学園長自身もエートスなので仕入れられるエートス情報は多いだろうと踏んで藤にも探りを入れてみたのだが、どうやら当たったようだ。
「あー、ええとね、簡単に言えばエートスの集まりだって。」
「エートスの集まりだあ? 俺達が知らないエートス情報がまだあったとはな。」
「そうですね。」
山吹家でエートスなのは私達双子だけだが、家でもまあまあの量の情報を仕入れることが出来る。しかし杜若家には叶わないんだな。
「んで探偵の真似事みたいなのをしてるって。」
「探偵の真似事……?」
「そ。それぞれが能力を使って依頼をこなしてるって。」
「へー。んじゃあ他には?」
茜のその一言に藤は一瞬言うのを躊躇った。なんだ、言い難いことなのか?
「……一般人と共存出来ないようなエートスがそこに入ってるんだって。あと、そこのエートスは問題児が多いらしいよ。」
「え……」
「……どうしたの、竜胆。」
「……いえ。なんでも。」
今は何も考えるな。あかねに全て筒抜けになってしまう。双子というのもあるのか、私の考えはあかねに見透されることが多い。まあ、逆も然りだが。だから何も考えるな。
「おい、りん。言え。」
「……何がですか?」
繕うんだ。全神経を使って。いつも通りを装え。
「親父に言われたこと全て。」
「……あの人とは何もありませんよ。ただ、私達は恵まれているのだと再認識しただけです。」
嘘は言ってない。実際そう思ったし。嘘をつくには真実も混ぜこまなければ信憑性も低くなるからね。
「そうか。ま、なかなかエートス自体いねえし、エートス同士の交流っつーもんもねえだろうしな。」
「確かにね。それに、エートスなんて理解されないことの方が多いもんね。グレずに生きてくのも大変だよ。」
「そうですね。やはり理解者がいると精神的にも安定しますからね。」
よしよし、このまま話を逸らして……
「……それだ! そうか、そうすればいいのか!」
「茜どうしたさ。」
本当にさ。茜はいきなり道が開けたかのような明るい表情になった。
今日は昔を思い出させるような言動を見せるあかね。あの光を出す前のようなあかね。
何故? 今までそんな素振りも見せなかったのに。
「俺、喫茶店開いてやる!」
「……はい? 何故この話の流れでそうなるのさ?」
「喫茶店を開いてエートスの交流の場にするんだ。よし、未来設計完了。」
そのためには……と自分の世界に行ってしまった茜は放っておいて、藤に向き直す。
「情報、助かりました。」
「いいのいいの。お互い知ってることを教え合えば二倍三倍の知識を得られるんだもの。それになんたって友達でしょ。」
そう言って藤は にひ、と笑った。
私もあかねもエートス故に花学へ来るまでは友達なんて出来ないと思っていたが、こんなに優しい友が出来るとは……。人生どうなるか分からないものだ。
「ありがとうございます。」
「……あと、言いたくないなら言わなくていいけどさ、一人で抱え込むのだけはするなよ?」
「……大丈夫です。お気遣いありがとうございます。」
藤はそれ以上何も言わなかった。
「……はあ。」
二人もそれぞれ寝るからと部屋に戻っていった。一人になると先程の藤の情報や父さんの言葉を思い出してしまう。
欄干にもたれかかり、一人溜息をつく。息が白くなっているところを見るとなかなかに寒いのだろう。
実際、ベランダに出たはいいが夜風が寒い。しかし身も心もしゃんとする気がしたのでそのままぼーっとする。
『お前は能力もポンコツで、その他は凡人並。そんなお前はテラス団にでも入ればいいのにな。その方が少しは役に立つんじゃないか?』
『あとそこのエートスは問題児が多いらしいよ。』
今日父さんに言われた言葉を思い出してまた憂鬱になる。あの時は何とも思わなかったが、テラス団がどんな団体か知った今は……
遠回しに『お前は問題児だ』と言われているようで。
「私は……僕は、要らない? 今までの頑張りは何だったの?」
もうどうしていいか分からない。ずっと完璧を目指して頑張ってきたことが無駄になった今、僕には何が残る……?
「誰か……」
誰か、僕の行く先を照らして……
藍side
なんか眠れない。今日は色々あったけど、午後はずっと大人しくしていたのだ。ほとんど動かなかったから体も疲れないため、休もうという気にもならない。
「気晴らしにでも……」
そういえばここの家はお庭も凄かったはず。じっくり見る暇もなかったし、とベランダに出る。
「うっ、寒……」
ベランダに出てから気が付いた。そうだ、今は冬だった。部屋の中は暖房が効いているので忘れていた。外なのだから寒くて当たり前だよね。
何か羽織るものでも持ってこようかと部屋に戻る際、ふと視界に入った人が。
「竜胆さん?」
私は昔から視力がとてもいい。能力故なのか、ただそうだというだけかは分からないが。そんな私は見つけた。ベランダでぼーっとしている竜胆さんを。
「なんか……泣いてしまいそう。」
放っておく訳にもいかないので羽織るものを二つ持ち、欄干に足をかける。ここは二階なのであの時みたいに落ちてしまうのではないかと一瞬躊躇ったが、それよりも竜胆さんが心配で。
自分に能力を使い、体をふわりと浮かせる。
そんな私は茜と藤を私の部屋に呼んだ。聞きたいことがあったから。
「早速ですが茜、藤、『テラス団』と聞いて何か思い当たるものはありますか? 今日父さんと話した時に出てきまして。」
「テラス団? んだよそれ。っつうかそんな話してたのかよ。そこは見てねえじゃねえか。」
そこは見ていない、ということは別の部分は見られていたってことだよね?
「……茜は覗き見が好きなんですか?」
ジト目で茜を見てしまうのも仕方ないでしょう。だって覗き見だよ?
「んなわけ。たまたま通りかかった時に聞こえただけだ。」
「へえー?」
「あ、信じてねえな!? 藍が証人だぞ!」
「そうですか。」
藍さんも聞いていたのか。どこの部分だとしても情けなかっただろうし……。少し落ち込んでしまった。藍さんには格好つけたいものだからね。
「……ねえ、その言い合いまだ続く? 俺思い当たるのあるんだけど。」
「さすが藤。教えてください。」
藤は杜若学園長に引き取られたからね。学園長自身もエートスなので仕入れられるエートス情報は多いだろうと踏んで藤にも探りを入れてみたのだが、どうやら当たったようだ。
「あー、ええとね、簡単に言えばエートスの集まりだって。」
「エートスの集まりだあ? 俺達が知らないエートス情報がまだあったとはな。」
「そうですね。」
山吹家でエートスなのは私達双子だけだが、家でもまあまあの量の情報を仕入れることが出来る。しかし杜若家には叶わないんだな。
「んで探偵の真似事みたいなのをしてるって。」
「探偵の真似事……?」
「そ。それぞれが能力を使って依頼をこなしてるって。」
「へー。んじゃあ他には?」
茜のその一言に藤は一瞬言うのを躊躇った。なんだ、言い難いことなのか?
「……一般人と共存出来ないようなエートスがそこに入ってるんだって。あと、そこのエートスは問題児が多いらしいよ。」
「え……」
「……どうしたの、竜胆。」
「……いえ。なんでも。」
今は何も考えるな。あかねに全て筒抜けになってしまう。双子というのもあるのか、私の考えはあかねに見透されることが多い。まあ、逆も然りだが。だから何も考えるな。
「おい、りん。言え。」
「……何がですか?」
繕うんだ。全神経を使って。いつも通りを装え。
「親父に言われたこと全て。」
「……あの人とは何もありませんよ。ただ、私達は恵まれているのだと再認識しただけです。」
嘘は言ってない。実際そう思ったし。嘘をつくには真実も混ぜこまなければ信憑性も低くなるからね。
「そうか。ま、なかなかエートス自体いねえし、エートス同士の交流っつーもんもねえだろうしな。」
「確かにね。それに、エートスなんて理解されないことの方が多いもんね。グレずに生きてくのも大変だよ。」
「そうですね。やはり理解者がいると精神的にも安定しますからね。」
よしよし、このまま話を逸らして……
「……それだ! そうか、そうすればいいのか!」
「茜どうしたさ。」
本当にさ。茜はいきなり道が開けたかのような明るい表情になった。
今日は昔を思い出させるような言動を見せるあかね。あの光を出す前のようなあかね。
何故? 今までそんな素振りも見せなかったのに。
「俺、喫茶店開いてやる!」
「……はい? 何故この話の流れでそうなるのさ?」
「喫茶店を開いてエートスの交流の場にするんだ。よし、未来設計完了。」
そのためには……と自分の世界に行ってしまった茜は放っておいて、藤に向き直す。
「情報、助かりました。」
「いいのいいの。お互い知ってることを教え合えば二倍三倍の知識を得られるんだもの。それになんたって友達でしょ。」
そう言って藤は にひ、と笑った。
私もあかねもエートス故に花学へ来るまでは友達なんて出来ないと思っていたが、こんなに優しい友が出来るとは……。人生どうなるか分からないものだ。
「ありがとうございます。」
「……あと、言いたくないなら言わなくていいけどさ、一人で抱え込むのだけはするなよ?」
「……大丈夫です。お気遣いありがとうございます。」
藤はそれ以上何も言わなかった。
「……はあ。」
二人もそれぞれ寝るからと部屋に戻っていった。一人になると先程の藤の情報や父さんの言葉を思い出してしまう。
欄干にもたれかかり、一人溜息をつく。息が白くなっているところを見るとなかなかに寒いのだろう。
実際、ベランダに出たはいいが夜風が寒い。しかし身も心もしゃんとする気がしたのでそのままぼーっとする。
『お前は能力もポンコツで、その他は凡人並。そんなお前はテラス団にでも入ればいいのにな。その方が少しは役に立つんじゃないか?』
『あとそこのエートスは問題児が多いらしいよ。』
今日父さんに言われた言葉を思い出してまた憂鬱になる。あの時は何とも思わなかったが、テラス団がどんな団体か知った今は……
遠回しに『お前は問題児だ』と言われているようで。
「私は……僕は、要らない? 今までの頑張りは何だったの?」
もうどうしていいか分からない。ずっと完璧を目指して頑張ってきたことが無駄になった今、僕には何が残る……?
「誰か……」
誰か、僕の行く先を照らして……
藍side
なんか眠れない。今日は色々あったけど、午後はずっと大人しくしていたのだ。ほとんど動かなかったから体も疲れないため、休もうという気にもならない。
「気晴らしにでも……」
そういえばここの家はお庭も凄かったはず。じっくり見る暇もなかったし、とベランダに出る。
「うっ、寒……」
ベランダに出てから気が付いた。そうだ、今は冬だった。部屋の中は暖房が効いているので忘れていた。外なのだから寒くて当たり前だよね。
何か羽織るものでも持ってこようかと部屋に戻る際、ふと視界に入った人が。
「竜胆さん?」
私は昔から視力がとてもいい。能力故なのか、ただそうだというだけかは分からないが。そんな私は見つけた。ベランダでぼーっとしている竜胆さんを。
「なんか……泣いてしまいそう。」
放っておく訳にもいかないので羽織るものを二つ持ち、欄干に足をかける。ここは二階なのであの時みたいに落ちてしまうのではないかと一瞬躊躇ったが、それよりも竜胆さんが心配で。
自分に能力を使い、体をふわりと浮かせる。
0
あなたにおすすめの小説
この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜
具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです
転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!?
肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!?
その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。
そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。
前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、
「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。
「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」
己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、
結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──!
「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」
でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……!
アホの子が無自覚に世界を救う、
価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)
大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。
この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人)
そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ!
この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。
前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。
顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。
どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね!
そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる!
主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。
外はその限りではありません。
カクヨムでも投稿しております。
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる