お飾り聖女

ゆずみそ

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二話 事の経緯 一

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「じゃあ確認に行って来ますねー! 授業は真の聖女が確定するまでお休みです。あはははは、楽しくなってきましたね~!」

 フェイはテンション高く文官と共に去っていってしまった。
 心なしか、スキップしているようにも見えた。

 一言も発しないまま、一人残されてしまったゾーイは大きく息を吸って――勢いよく鼻から出した。

「よし、身の回りのものを纏めよう」

 伸びをしながら立ち上がると、与えられている部屋へと戻っていく。




 そもそも彼女が聖女となったのは成り行きだった。

 住んでいる町から比較的近くにかる街で行われる、大きな祭りの見物に出掛けたのが切っ掛けだ。

 一緒に来た友人と二人、屋台を冷やかしていると、突然見知らぬ男に肩を掴まれ凄まれたのだ。

「コンテスト出ましょおぉ」

「は?」

「そうしましょうそうしましょう。大丈夫大丈夫。飛び入り参加、絶賛受付中です。お金は一切かかりませんよおぉ。怪しくない怪しくない、もうぜーんぜん怪しくなーい」

『怪しくない』を連呼する、物凄く怪しい男に引きずられ、訳も分からず参加した大会で優勝し、花冠やよく分からない盾に金一封、腕輪などを持たされた。

 会場の客たちに祝福され、何となく手を振っていると、どうやら司会だったらしい怪しい男の口がとんでもないことを言い出した。

『おめでとうございます! 二週間後に王都で行われる本大会でも、きっと優勝してくれることでしょう! 彼女に惜しみない拍手を~~~~!!』


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