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星空
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sideリラ
ルシアス様が通り過ぎても心臓の鼓動が治まらない。
ルディの背に隠れていたから、周りの人は私に話しかけていたとは気付いていないけど…
ルディは絶対誤解してる!
「なぁ、リラ。アイツとどんな関係?」
どんな関係と聞かれても……
「えっと…私は、ルシアス様と暮らしてるだけ、かな?本当に暮らしてるだけ、友達でもないし…恋人でもないよ…。」
あれ?
じゃあ私にとってルシアス様って何?
「あ、あ、えっと!でも!あの!身寄りがなくて、保護されてる?感じかな?」
私は何をこんなにも焦っているんだろう。
「え!?リラ身寄りないの!?」
よかった、この話題で食いついてくれた。
お願いだから私とルシアス様の関係を聞かないで?
私自身よく分かってない。
「ないよ!天涯孤独!」
ルシアス様は、きっと私のことを犬が何かだと思ってるだろうけど。
「そっか、そっか!じゃあ彼氏とか好きな人じゃないんだな!」
え!?またその話題戻る!?
「う、うん!彼氏とかそんなんじゃないよ!それに、ルシアス様に女として相手にされてないから!」
犬呼ばわりされたり、頭を掴まれたり、担がれたり、こんなこときっと好きな女の人にはしない。
「ふ~ん、じゃあさ、俺と暮らさない??」
私は目が点になった。
「彼氏でもないし、弱みを握られてるわけでもないならおれでいいじゃん!毎日楽しくおかしく暮らそうぜ!」
楽しくおかしく??
「え?あ、あの、えっと…。」
私は戸惑った。
確かにその通りだったから。
別に私はルシアス様と暮らさないといけないなんて決まりはない。
むしろ、ライアス様から強引に私を連れ出したのはルシアス様だ。
考えたこともなかった。
他の誰かと暮らすことなんて。
ルシアス様といる事が今の今まで当たり前だと思っていた。
「ダメよ!ルディ!ルシアス様はリラちゃんが大好きなんだから!」
え!?ダリアちゃん!?
どこからそんなデマ情報を持ち出したの!?
「でも彼氏じゃないんだからいいだろ!俺は絶対リラと暮らすからな!」
何だろう、毎度思うんだよね。
ルシアス様とルディは種類は違うけど強引なところが似てる。
「だからダメだって!ルシアス様が怒るよ!それに私も!そもそもルシアス様の家を出て行ったら私と住むって決まってるんだから!」
決まってたの??
ダリアちゃん、初耳だよ??
私が2人の会話をアタフタしながら聞いていたら、ラルフが私の肩をポンっと叩いた。
「よかったな、人気者で。」
それ全然慰めになってないよ。
「……うん。」
*******************
sideキジャ
ザクッ!!
グチャッ!!
ゴキッ!!
うわー、団長荒れてるなー。
「っ!!この、化け物が!!!」
俺仕事しなくていいくらい魔物が回ってこない。
原因はとある事でイライラを爆発させている団長のせいだ。
そんなにあの子が他の男と仲良くするのが嫌ならもう付き合えばいいのに、あの子と。
「この!!」
これはどっちが魔物か分かったもんじゃない。
味方も斬りそうな勢いだ。
全く、どうなることやら…。
********************
sideリラ
4人で楽しく遊んですっかり夜になってしまった。
星がたくさん出ていて綺麗だ。
私たちは今丘の上で星を眺めていた。
「綺麗だね!」
「うん、本当に綺麗!」
「あぁ、可愛い、星なんてゴミだ、あぁ可愛い。」
「あー、結構出てんな。」
星を見ていたのは3人だったような気がするけどあまり気にしないことにした。
「あー、明日仕事かぁー。」
ダリアちゃんはそう言って寝転がった。
「やった!明日もダリアちゃんに会える!」
私もその隣に寝転ぶとダリアちゃんがくっついてきた。
「そうだね!一緒にたくさん踊ろうね!!」
明日はダリアちゃんと最後まで一緒だから楽しみだ。
「え!?リラも踊り子!?」
どさくさに紛れてルディも私の隣に寝転びくっついて来る。
「うん!」
私が答えると、ルディはさらに私にくっついた。
「絶対行く!!何なら出待ちもする!!」
出待ちって大袈裟な!
「出待ちはちょっと恥ずかしいかな。」
「照れ、かわ、え、かわい、え、すき!」
私が出れたらルディはおかしな悲鳴を上げながら隣でゴロゴロしていた。
「ったく、あの喧しさは死んでも治らんな。」
ラルフはダリアちゃんの隣に寝転んだ。
「ちょっ!近い/////」
今日この2人を見ていて思ったけど、すごくお似合いだ。
2人が美男美女だって事もあるけど、私が思うに2人は両思いなんじゃないかな?
お互いが好きなら付き合っちゃえばいいのに。
もう見ているこっちが照れるくらい、2人はお互いに好きだってオーラが出てる。
ダリアちゃんはラルフに話しかけられたりちょっとしたスキンシップで真っ赤になってるし、ラルフはよくダリアちゃんを見て、優しい顔をしていた。
2人の邪魔になっちゃいけないからちょっと離れていよう。
私はルディの方にコロコロ転がった。
「ルディ、ちょっとお散歩しない?」
2人きりにしてあげようよ。
「する!行こう!リラのためなら地の果てでも行く!!」
地の果ては困っちゃうから………
「近場でお願い。」
「わかった!湖行こう!!」
ルディはそう言って起き上がると…
「きゃっ!」
寝転んでいる私を軽々抱き上げた。
「ルディ////」
「俺ら湖でデートしてくるからお前ら邪魔すんなよ!じゃあな!」
なんか捨て台詞みたいになってるよ!?
私がそう言う暇もなく、ルディは颯爽と私を抱いたまま丘を降りて行った。
ルシアス様が通り過ぎても心臓の鼓動が治まらない。
ルディの背に隠れていたから、周りの人は私に話しかけていたとは気付いていないけど…
ルディは絶対誤解してる!
「なぁ、リラ。アイツとどんな関係?」
どんな関係と聞かれても……
「えっと…私は、ルシアス様と暮らしてるだけ、かな?本当に暮らしてるだけ、友達でもないし…恋人でもないよ…。」
あれ?
じゃあ私にとってルシアス様って何?
「あ、あ、えっと!でも!あの!身寄りがなくて、保護されてる?感じかな?」
私は何をこんなにも焦っているんだろう。
「え!?リラ身寄りないの!?」
よかった、この話題で食いついてくれた。
お願いだから私とルシアス様の関係を聞かないで?
私自身よく分かってない。
「ないよ!天涯孤独!」
ルシアス様は、きっと私のことを犬が何かだと思ってるだろうけど。
「そっか、そっか!じゃあ彼氏とか好きな人じゃないんだな!」
え!?またその話題戻る!?
「う、うん!彼氏とかそんなんじゃないよ!それに、ルシアス様に女として相手にされてないから!」
犬呼ばわりされたり、頭を掴まれたり、担がれたり、こんなこときっと好きな女の人にはしない。
「ふ~ん、じゃあさ、俺と暮らさない??」
私は目が点になった。
「彼氏でもないし、弱みを握られてるわけでもないならおれでいいじゃん!毎日楽しくおかしく暮らそうぜ!」
楽しくおかしく??
「え?あ、あの、えっと…。」
私は戸惑った。
確かにその通りだったから。
別に私はルシアス様と暮らさないといけないなんて決まりはない。
むしろ、ライアス様から強引に私を連れ出したのはルシアス様だ。
考えたこともなかった。
他の誰かと暮らすことなんて。
ルシアス様といる事が今の今まで当たり前だと思っていた。
「ダメよ!ルディ!ルシアス様はリラちゃんが大好きなんだから!」
え!?ダリアちゃん!?
どこからそんなデマ情報を持ち出したの!?
「でも彼氏じゃないんだからいいだろ!俺は絶対リラと暮らすからな!」
何だろう、毎度思うんだよね。
ルシアス様とルディは種類は違うけど強引なところが似てる。
「だからダメだって!ルシアス様が怒るよ!それに私も!そもそもルシアス様の家を出て行ったら私と住むって決まってるんだから!」
決まってたの??
ダリアちゃん、初耳だよ??
私が2人の会話をアタフタしながら聞いていたら、ラルフが私の肩をポンっと叩いた。
「よかったな、人気者で。」
それ全然慰めになってないよ。
「……うん。」
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sideキジャ
ザクッ!!
グチャッ!!
ゴキッ!!
うわー、団長荒れてるなー。
「っ!!この、化け物が!!!」
俺仕事しなくていいくらい魔物が回ってこない。
原因はとある事でイライラを爆発させている団長のせいだ。
そんなにあの子が他の男と仲良くするのが嫌ならもう付き合えばいいのに、あの子と。
「この!!」
これはどっちが魔物か分かったもんじゃない。
味方も斬りそうな勢いだ。
全く、どうなることやら…。
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sideリラ
4人で楽しく遊んですっかり夜になってしまった。
星がたくさん出ていて綺麗だ。
私たちは今丘の上で星を眺めていた。
「綺麗だね!」
「うん、本当に綺麗!」
「あぁ、可愛い、星なんてゴミだ、あぁ可愛い。」
「あー、結構出てんな。」
星を見ていたのは3人だったような気がするけどあまり気にしないことにした。
「あー、明日仕事かぁー。」
ダリアちゃんはそう言って寝転がった。
「やった!明日もダリアちゃんに会える!」
私もその隣に寝転ぶとダリアちゃんがくっついてきた。
「そうだね!一緒にたくさん踊ろうね!!」
明日はダリアちゃんと最後まで一緒だから楽しみだ。
「え!?リラも踊り子!?」
どさくさに紛れてルディも私の隣に寝転びくっついて来る。
「うん!」
私が答えると、ルディはさらに私にくっついた。
「絶対行く!!何なら出待ちもする!!」
出待ちって大袈裟な!
「出待ちはちょっと恥ずかしいかな。」
「照れ、かわ、え、かわい、え、すき!」
私が出れたらルディはおかしな悲鳴を上げながら隣でゴロゴロしていた。
「ったく、あの喧しさは死んでも治らんな。」
ラルフはダリアちゃんの隣に寝転んだ。
「ちょっ!近い/////」
今日この2人を見ていて思ったけど、すごくお似合いだ。
2人が美男美女だって事もあるけど、私が思うに2人は両思いなんじゃないかな?
お互いが好きなら付き合っちゃえばいいのに。
もう見ているこっちが照れるくらい、2人はお互いに好きだってオーラが出てる。
ダリアちゃんはラルフに話しかけられたりちょっとしたスキンシップで真っ赤になってるし、ラルフはよくダリアちゃんを見て、優しい顔をしていた。
2人の邪魔になっちゃいけないからちょっと離れていよう。
私はルディの方にコロコロ転がった。
「ルディ、ちょっとお散歩しない?」
2人きりにしてあげようよ。
「する!行こう!リラのためなら地の果てでも行く!!」
地の果ては困っちゃうから………
「近場でお願い。」
「わかった!湖行こう!!」
ルディはそう言って起き上がると…
「きゃっ!」
寝転んでいる私を軽々抱き上げた。
「ルディ////」
「俺ら湖でデートしてくるからお前ら邪魔すんなよ!じゃあな!」
なんか捨て台詞みたいになってるよ!?
私がそう言う暇もなく、ルディは颯爽と私を抱いたまま丘を降りて行った。
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