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おかえり
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sideリラ
「ルディ!」
私が駆け寄るとルディはいつもの笑顔で私に会ってくれた。
「リラ!!めっちゃ元気そうじゃん!!」
それはすごく安心する笑顔でもある。
「うん!ルディは?怪我とかしてない?あぁ、それよりありがとう、ルシアス達を呼んできてくれたんだよね!あ、ライアスおかえりなさい!」
ここの家主にも挨拶しないとね。
「ただいま。思ったより元気そうだね、よかった。」
ライアスは私の頬を撫でて家に入る。
「ルシアス達は?」
ライアスがそう聞くと言うことは何か大切な話があるんだ。
「リビングにいるよ。」
私が言うとライアスは何も言わずに私の頭を撫でてリビングへ向かった。
何かあったのかな…。
「リラ、それより住むところどうすんの??」
ルディは痛いところを突く。
「まだ考え中かな……。」
私が答えるとルディは困ったように笑った。
「だよね、ごめん。それよりライアス風呂貸してくれないかな??」
ルディの格好を見たら殺人鬼そのもの。
ついさっき、ルシアスにルディの居場所を聞いたら火をつけた奴と話していると言っていた。
まさか、こんな話し方とは知らなかったよ。
「ルディ……その、本当に大丈夫?」
何をしてきたかくらい分かるよ。
「俺?全然平気だよ?」
ケロッとしているけど、本当はいろいろ思い詰めているんじゃ…
「リラはなーんも気にしなくていいの。」
そんな訳にいかないでしょ。
「ルディ…嫌な時は嫌だって言っていいんだよ?私はそんな事でルディを見限ったりしない。」
誰だって拷問は嫌だ。
好き好んでする人なんていない。
ルディの豊かな心をすり減らしてまでやっている事なら私はルディに何もしないでいてほしい。
私はルディの手を取った。
乾ききった血が壮絶さを物語る。
「リラ、俺後悔なんてしてないよ。」
ルディの子供のような表情が消えた。
屈託のない笑みはもうどこにもない。
「これからもリラを傷つける奴がいるなら容赦しない。俺は自分の意思で人を痛めつけた。だからリラは何も気にしなくていいよ。リラが俺にそうさせたんじゃない。
俺が自分の意思でやった事なんだから。」
これは本当にいつものルディなんだろうか。
こんなにも勇ましい顔をできるなんて私は知らない。
「俺のことはいいの。ほら、いつもみたく可愛く笑ってよ。俺はそれ見てるだけですっげー幸せなんだから。」
うまく笑えなかった。
ルディはちゃんと成長してる。
どんどん逞しくなって遠くへ行ってしまった気分だ。
私は何も成長できていない。
こんな事では見限られるのは私の方だ。
「ルディ……私もちゃんと強くなる。…だから、変わらないで。」
ルディはそのままでいてね。
「大丈夫、大丈夫。俺は絶対変わらない。ずっとずっとずーっと、リラの友達。約束するよ。」
ルディが私の手を取って、ルディ自身の頬に当てさせる。
「うん、約束ね。」
私が約束を口にするとルディがいつもの屈託のない笑みを見せた。
「よし、じゃあこの話はもう終わりね。早く風呂入って飯食いたい。」
そうだよね、いつまでもこんな暗い話は私もしたくない。
「じゃあ、私が作るよ!」
今日はいろいろあって作れなかったビーフシチューをね。
********************
sideルシアス
ルディが帰ってきてから2時間が経った。
リラ達、チーム☆ゴーストは2階ですでに寝ている。
これからは大人の時間だ。
「ルディが吐かせた情報によると、リラを襲ったのはサージとニールとサイキと言う男だね。サージとニールはリラがすでに倒したからあの家と共に焼死した。」
ライアスが今日のことをまとめ始めた。
「サイキ達は紛れもないタランテラの部下だね。下っ端の下っ端だけど。それはいいとして、サイキが気になることを言ってた。」
気になること?
「何て言ってたんだ?」
どうせまともではない事だろう。
「俺たちはただ、あの薬がほしかっただけだ、とか何とか。」
あの薬??
「揃いも揃って薬中か?」
クロウは呆れたように言う。
人の家に火をつけるくらいだ。
それなりに狂ってるとは思っていたが、薬物中毒者なら頷ける。
「でも出所はどこでしょう。違法薬物系は全て俺たちが捕まえたはずですけどね。」
キジャの疑問も確かに分かる。
そもそも俺たちルドベキア騎士団がほぼ確保したようなものだ。
「リラを狙った辺りただのゴロツキではないでしょう。今回もおそらくあの魔女の仕業。思ったより根が深そうですね。手がかりはいつも煙のように消えてしまう。」
ルルドの言う通り、俺たちが躍起になって何か掴もうとしても全てこの手から滑り落ちていく。
いい加減飽きてきた。
「そう落ち込むな、あの女の正体は明日になれば分かる。王様直々にお伺いを立てるんだ、知らないとは言わせないから安心しろ。」
あのバカ親父からどんな手を使っても情報を引き摺り出し、今回は味方になってもらう。
手詰まりな俺たちができる唯一のことだ。
「ルディ!」
私が駆け寄るとルディはいつもの笑顔で私に会ってくれた。
「リラ!!めっちゃ元気そうじゃん!!」
それはすごく安心する笑顔でもある。
「うん!ルディは?怪我とかしてない?あぁ、それよりありがとう、ルシアス達を呼んできてくれたんだよね!あ、ライアスおかえりなさい!」
ここの家主にも挨拶しないとね。
「ただいま。思ったより元気そうだね、よかった。」
ライアスは私の頬を撫でて家に入る。
「ルシアス達は?」
ライアスがそう聞くと言うことは何か大切な話があるんだ。
「リビングにいるよ。」
私が言うとライアスは何も言わずに私の頭を撫でてリビングへ向かった。
何かあったのかな…。
「リラ、それより住むところどうすんの??」
ルディは痛いところを突く。
「まだ考え中かな……。」
私が答えるとルディは困ったように笑った。
「だよね、ごめん。それよりライアス風呂貸してくれないかな??」
ルディの格好を見たら殺人鬼そのもの。
ついさっき、ルシアスにルディの居場所を聞いたら火をつけた奴と話していると言っていた。
まさか、こんな話し方とは知らなかったよ。
「ルディ……その、本当に大丈夫?」
何をしてきたかくらい分かるよ。
「俺?全然平気だよ?」
ケロッとしているけど、本当はいろいろ思い詰めているんじゃ…
「リラはなーんも気にしなくていいの。」
そんな訳にいかないでしょ。
「ルディ…嫌な時は嫌だって言っていいんだよ?私はそんな事でルディを見限ったりしない。」
誰だって拷問は嫌だ。
好き好んでする人なんていない。
ルディの豊かな心をすり減らしてまでやっている事なら私はルディに何もしないでいてほしい。
私はルディの手を取った。
乾ききった血が壮絶さを物語る。
「リラ、俺後悔なんてしてないよ。」
ルディの子供のような表情が消えた。
屈託のない笑みはもうどこにもない。
「これからもリラを傷つける奴がいるなら容赦しない。俺は自分の意思で人を痛めつけた。だからリラは何も気にしなくていいよ。リラが俺にそうさせたんじゃない。
俺が自分の意思でやった事なんだから。」
これは本当にいつものルディなんだろうか。
こんなにも勇ましい顔をできるなんて私は知らない。
「俺のことはいいの。ほら、いつもみたく可愛く笑ってよ。俺はそれ見てるだけですっげー幸せなんだから。」
うまく笑えなかった。
ルディはちゃんと成長してる。
どんどん逞しくなって遠くへ行ってしまった気分だ。
私は何も成長できていない。
こんな事では見限られるのは私の方だ。
「ルディ……私もちゃんと強くなる。…だから、変わらないで。」
ルディはそのままでいてね。
「大丈夫、大丈夫。俺は絶対変わらない。ずっとずっとずーっと、リラの友達。約束するよ。」
ルディが私の手を取って、ルディ自身の頬に当てさせる。
「うん、約束ね。」
私が約束を口にするとルディがいつもの屈託のない笑みを見せた。
「よし、じゃあこの話はもう終わりね。早く風呂入って飯食いたい。」
そうだよね、いつまでもこんな暗い話は私もしたくない。
「じゃあ、私が作るよ!」
今日はいろいろあって作れなかったビーフシチューをね。
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sideルシアス
ルディが帰ってきてから2時間が経った。
リラ達、チーム☆ゴーストは2階ですでに寝ている。
これからは大人の時間だ。
「ルディが吐かせた情報によると、リラを襲ったのはサージとニールとサイキと言う男だね。サージとニールはリラがすでに倒したからあの家と共に焼死した。」
ライアスが今日のことをまとめ始めた。
「サイキ達は紛れもないタランテラの部下だね。下っ端の下っ端だけど。それはいいとして、サイキが気になることを言ってた。」
気になること?
「何て言ってたんだ?」
どうせまともではない事だろう。
「俺たちはただ、あの薬がほしかっただけだ、とか何とか。」
あの薬??
「揃いも揃って薬中か?」
クロウは呆れたように言う。
人の家に火をつけるくらいだ。
それなりに狂ってるとは思っていたが、薬物中毒者なら頷ける。
「でも出所はどこでしょう。違法薬物系は全て俺たちが捕まえたはずですけどね。」
キジャの疑問も確かに分かる。
そもそも俺たちルドベキア騎士団がほぼ確保したようなものだ。
「リラを狙った辺りただのゴロツキではないでしょう。今回もおそらくあの魔女の仕業。思ったより根が深そうですね。手がかりはいつも煙のように消えてしまう。」
ルルドの言う通り、俺たちが躍起になって何か掴もうとしても全てこの手から滑り落ちていく。
いい加減飽きてきた。
「そう落ち込むな、あの女の正体は明日になれば分かる。王様直々にお伺いを立てるんだ、知らないとは言わせないから安心しろ。」
あのバカ親父からどんな手を使っても情報を引き摺り出し、今回は味方になってもらう。
手詰まりな俺たちができる唯一のことだ。
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