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死の森へ
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sideルディ
ダリアの言ったことがこの世の何よりも正解だった。
「そりゃそうだ。俺も行く。」
さっと準備して今日中に出られるように。
「食い物は俺が準備する。ルーカス、魔法で武器が出せるなら頼みたい。」
ラルフがルーカスに言うと、ルーカスは力強く頷いた。
「でもちょっと待ってよみんな!そんな危ないところに行っても何もないかもしれないんだよ?
ただ危険なだけかもしれない、もう少し考えようよ!」
リラが焦ったように俺たちを止め出す。
「考えても分からないから行くんだよ、リラ。もう散々考えていろいろ調べて何も分からないんだから。
行って後悔することは絶対にない。
何もしない方が後悔する、だから俺はリラに何を言われても死の森に行くよ。」
リラがどんなに可愛く俺に行くなと頼んでも、きっと俺は行く。
それくらい本気だ。
「リラ、大丈夫。俺らはチーム☆ゴースト。」
ルーカスが超絶いいことを言った。
「そう!それだよ!本当によくわかってらっしゃる!」
俺がルーカスの肩に腕をガシッと回すと、ルーカスは笑った。
「決まりだな。
全員最低限の準備をして秘密基地に集合だ。
ルーカスは秘密基地の中で武器の準備をしてくれ。
大人たちには黙って行く。」
ラルフが指示を出した瞬間に俺らは解散して各々の準備をする。
大人には黙って行く、本当に馬鹿げた事だけど絶対に反対されるから言えない。
帰ったらしこたま怒られるだろうな。
……帰れたら、な。
*********************
sideリラ
みんなが集まったのはきっかり30分後だった。
ルーカスは国を滅ぼすのかって言うくらい武器を作ってくれている。
「ルディとラルフはこれ。」
「ありがとう。」
「ありがとう!!」
大きなナイフを渡していた。
「ダリアはこれを。」
「うん、ありがとう。」
ダリアちゃんは鞭と短剣をもらい、私は…
「リラはこれ。」
ダリアちゃんと同様に短剣とクロスボウをもらった。
「これは…」
どうやって使うの??
「リラ、俺が教える。」
先生役を買って出たのはルディだった。
「ありがとう!」
ルディは教え方が上手だから大丈夫。
とにかく、この武器をモノにしないと。
***************
sideルディ
「あ!!当たった!見て!ルディ!!」
俺がクロウボウの使い方を教えてから15分。
リラはかなり筋がいいことがわかった。
剣とか体術よりも遥かに向いている。
「さすがリラ!ただ一つ心配なことがある。」
今は木で練習してるから分からないだろうけど、それで人を射抜けるか?
「その…」
人を殺せるか?なんて、ど直球に聞くわけにもいかない……
「何?」
でも、ここであやふやな聞き方をするのもどうかと思う。
「リラは…大丈夫?人でも動物でも、命を奪わないといけない時が絶対にある。それでもリラは…」
結局、ど直球ど真ん中じゃないか、俺のアホ。
「大丈夫!人でも動物でも私は撃つよ。私は死にたくない。」
そして心配する事は何一つなかったようだ。
「そうか、それが即答できるなら問題ない。」
強くなったのか、冷酷になったのか。
どっちにしろ、要るか要らないか分からない成長だ。
**********************
sideリラ
ルディに殺生ができるかどうかを問われ、私ははっきり答えた。
自分の命の方が大事だと。
ルディはそれを聞いて少しだけ切ない顔をする。
そうだよ、ルディ。
私は変わった。
もう、無駄な慈悲は持たないと決めたの。
私は奪うよ。
奪われるくらいなら、私が奪う。
「なんか複雑。リラは戦うお姫様になっちゃったんだなぁ。」
お姫様かどうかは知らないけど…
「戦うよ、全力で。」
それに今は本当に時間がない。
「私も頑張るから、今回も私を助けて。」
迷惑ばかりかけてごめんね、1人で何もできなくてごめんね。
「もちろん、俺は何があったってリラの味方だからさ。」
そして、これは大きな声で言いたいよ。
「本当にありがとう。」
ダリアの言ったことがこの世の何よりも正解だった。
「そりゃそうだ。俺も行く。」
さっと準備して今日中に出られるように。
「食い物は俺が準備する。ルーカス、魔法で武器が出せるなら頼みたい。」
ラルフがルーカスに言うと、ルーカスは力強く頷いた。
「でもちょっと待ってよみんな!そんな危ないところに行っても何もないかもしれないんだよ?
ただ危険なだけかもしれない、もう少し考えようよ!」
リラが焦ったように俺たちを止め出す。
「考えても分からないから行くんだよ、リラ。もう散々考えていろいろ調べて何も分からないんだから。
行って後悔することは絶対にない。
何もしない方が後悔する、だから俺はリラに何を言われても死の森に行くよ。」
リラがどんなに可愛く俺に行くなと頼んでも、きっと俺は行く。
それくらい本気だ。
「リラ、大丈夫。俺らはチーム☆ゴースト。」
ルーカスが超絶いいことを言った。
「そう!それだよ!本当によくわかってらっしゃる!」
俺がルーカスの肩に腕をガシッと回すと、ルーカスは笑った。
「決まりだな。
全員最低限の準備をして秘密基地に集合だ。
ルーカスは秘密基地の中で武器の準備をしてくれ。
大人たちには黙って行く。」
ラルフが指示を出した瞬間に俺らは解散して各々の準備をする。
大人には黙って行く、本当に馬鹿げた事だけど絶対に反対されるから言えない。
帰ったらしこたま怒られるだろうな。
……帰れたら、な。
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sideリラ
みんなが集まったのはきっかり30分後だった。
ルーカスは国を滅ぼすのかって言うくらい武器を作ってくれている。
「ルディとラルフはこれ。」
「ありがとう。」
「ありがとう!!」
大きなナイフを渡していた。
「ダリアはこれを。」
「うん、ありがとう。」
ダリアちゃんは鞭と短剣をもらい、私は…
「リラはこれ。」
ダリアちゃんと同様に短剣とクロスボウをもらった。
「これは…」
どうやって使うの??
「リラ、俺が教える。」
先生役を買って出たのはルディだった。
「ありがとう!」
ルディは教え方が上手だから大丈夫。
とにかく、この武器をモノにしないと。
***************
sideルディ
「あ!!当たった!見て!ルディ!!」
俺がクロウボウの使い方を教えてから15分。
リラはかなり筋がいいことがわかった。
剣とか体術よりも遥かに向いている。
「さすがリラ!ただ一つ心配なことがある。」
今は木で練習してるから分からないだろうけど、それで人を射抜けるか?
「その…」
人を殺せるか?なんて、ど直球に聞くわけにもいかない……
「何?」
でも、ここであやふやな聞き方をするのもどうかと思う。
「リラは…大丈夫?人でも動物でも、命を奪わないといけない時が絶対にある。それでもリラは…」
結局、ど直球ど真ん中じゃないか、俺のアホ。
「大丈夫!人でも動物でも私は撃つよ。私は死にたくない。」
そして心配する事は何一つなかったようだ。
「そうか、それが即答できるなら問題ない。」
強くなったのか、冷酷になったのか。
どっちにしろ、要るか要らないか分からない成長だ。
**********************
sideリラ
ルディに殺生ができるかどうかを問われ、私ははっきり答えた。
自分の命の方が大事だと。
ルディはそれを聞いて少しだけ切ない顔をする。
そうだよ、ルディ。
私は変わった。
もう、無駄な慈悲は持たないと決めたの。
私は奪うよ。
奪われるくらいなら、私が奪う。
「なんか複雑。リラは戦うお姫様になっちゃったんだなぁ。」
お姫様かどうかは知らないけど…
「戦うよ、全力で。」
それに今は本当に時間がない。
「私も頑張るから、今回も私を助けて。」
迷惑ばかりかけてごめんね、1人で何もできなくてごめんね。
「もちろん、俺は何があったってリラの味方だからさ。」
そして、これは大きな声で言いたいよ。
「本当にありがとう。」
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