424 / 471
不確かな夢
しおりを挟む
sideリラ
ライアスに噛まれた事は覚えている。
優しく抱きしめられたことも。
そして私が眠りについたのも何となくわかっていた。
だけど……
「あっ…/////あっ!ライアスっ…//////」
覚えがない。
知らない場所で、絶対にありえないことが起きている。
それは、ライアスが私を抱いていること。
「リラ…愛してるよ…愛してる…愛してる…」
私はライアスの逞しい体に組み敷かれて、愛を囁かれている。
何度も何度も愛を囁き、私の体を貪っているライアス。
なんとなくこれは夢だと分かるけど、私の感情と感覚があまりにもリアルで怖い。
私はライアスの腹の下で複雑な感情を抱いている。
その快感を愉しんでいる事は事実だ。
そして背徳感も。
ルシアスの事が何度も頭によぎる。
「っ////////」
それでもライアスの与える刺激や熱に体が反応している。
「ンッ//////」
ライアスにキスされて、泣いて、また快感に流される。
ただその繰り返し。
「ルシアスのことは考えないで…?今は僕だけ見てよ。」
ライアスの快感に歪む顔が切ない。
愛に飢えている顔だから。
「僕が…リラを抱いてるんだよ?」
私の事を愛おしそうに撫でて、縋り付くライアスは救いを求めているように思えた。
「うん…//////」
私がライアスの頬に手を当てれば、ライアスはその手に愛おしそうに顔を寄せた。
「こんなに幸せだとは思わなかったよ…ルシアスの元に返したくない…」
ルシアスとは全然違う抱き方なのに、私は感じてる。
それは、ライアスに噛まれた毒のせいだと思いたい。
毒のせいだよね……?
私がふしだらな女だから?
私がライアスを誘ったの?
どうしてこうなっているんだっけ?
どうしよう…分からない…。
「ずっとこうならいいのに…ずっと…ずっと…」
ライアスは今にも泣き出しそう。
「あぁ…もういっそ…」
そんなライアスは私の首に手をかけた。
「ねぇ、リラ……このまま…殺してしまおうか…」
ぐっと首に入り込む大きな手。
それは私の意識をさらに網羅させる。
だけど不思議と恐怖はなかった。
「ライ…アス……っ!」
ライアスの名を呼ぶと、ライアスはすごく喜ぶ。
「何…?」
あなたはもう、とっくの昔に壊れてしまっていたのね。
私への思いを募らせ、もう耐えられないくらいの苦痛を味わったのよね?
だからこうして私の急所に手が伸びた。
これはある意味、ライアスの助けて欲しいサインだ。
ここまで追い詰めたのは私なのかもしれない。
この言葉で救われるのなら、私は何度でもライアスを救う。
こんな事をされても、ライアスの苦しみを理解してしまったから。
どうしてか、ライアスを憎めないの。
「愛してる…」
ルシアスを愛しているのは変わらない。
だけど、ライアスを見捨てられないのも事実。
私がおかしいのはわかってる。
分かっていてこの状況から抜け出せない。
私はきっと地獄に落ちる。
罪の意識は沸々と湧いていった。
・
・
・
「っ…」
「リラ?」
ルーカスがいる。
景色を見てさっきのことが夢だとはっきり分かった。
ここは森の中。
「リラ、気分は?」
気分?
「うん…大丈夫だよ。」
まだふわふわするけどね。
「よかった。丸一日寝てたから心配した。」
丸一日??
「そんなに眠っていたんだね…。」
少し怖い。
「ヴァンパイアの毒が、しかも血の繋がりのある2人の毒を体内に入れたとなれば寝込むのも仕方がない。
1日で起きれたのが奇跡だ。
2人のどちらかが加減をしたんだろう。」
ロレンジアさんが私に話しかけた。
「加減……ですか。」
残念ながらどっちが私に加減をしたかは分からない。
2人とも結構容赦なかった印象だから。
私を労ったのはどっちだろう。
ライアス?ルシアス?
今度会った時聞いてみたいけど、2人とも素直に答えてくれるのかな…。
ライアスに噛まれた事は覚えている。
優しく抱きしめられたことも。
そして私が眠りについたのも何となくわかっていた。
だけど……
「あっ…/////あっ!ライアスっ…//////」
覚えがない。
知らない場所で、絶対にありえないことが起きている。
それは、ライアスが私を抱いていること。
「リラ…愛してるよ…愛してる…愛してる…」
私はライアスの逞しい体に組み敷かれて、愛を囁かれている。
何度も何度も愛を囁き、私の体を貪っているライアス。
なんとなくこれは夢だと分かるけど、私の感情と感覚があまりにもリアルで怖い。
私はライアスの腹の下で複雑な感情を抱いている。
その快感を愉しんでいる事は事実だ。
そして背徳感も。
ルシアスの事が何度も頭によぎる。
「っ////////」
それでもライアスの与える刺激や熱に体が反応している。
「ンッ//////」
ライアスにキスされて、泣いて、また快感に流される。
ただその繰り返し。
「ルシアスのことは考えないで…?今は僕だけ見てよ。」
ライアスの快感に歪む顔が切ない。
愛に飢えている顔だから。
「僕が…リラを抱いてるんだよ?」
私の事を愛おしそうに撫でて、縋り付くライアスは救いを求めているように思えた。
「うん…//////」
私がライアスの頬に手を当てれば、ライアスはその手に愛おしそうに顔を寄せた。
「こんなに幸せだとは思わなかったよ…ルシアスの元に返したくない…」
ルシアスとは全然違う抱き方なのに、私は感じてる。
それは、ライアスに噛まれた毒のせいだと思いたい。
毒のせいだよね……?
私がふしだらな女だから?
私がライアスを誘ったの?
どうしてこうなっているんだっけ?
どうしよう…分からない…。
「ずっとこうならいいのに…ずっと…ずっと…」
ライアスは今にも泣き出しそう。
「あぁ…もういっそ…」
そんなライアスは私の首に手をかけた。
「ねぇ、リラ……このまま…殺してしまおうか…」
ぐっと首に入り込む大きな手。
それは私の意識をさらに網羅させる。
だけど不思議と恐怖はなかった。
「ライ…アス……っ!」
ライアスの名を呼ぶと、ライアスはすごく喜ぶ。
「何…?」
あなたはもう、とっくの昔に壊れてしまっていたのね。
私への思いを募らせ、もう耐えられないくらいの苦痛を味わったのよね?
だからこうして私の急所に手が伸びた。
これはある意味、ライアスの助けて欲しいサインだ。
ここまで追い詰めたのは私なのかもしれない。
この言葉で救われるのなら、私は何度でもライアスを救う。
こんな事をされても、ライアスの苦しみを理解してしまったから。
どうしてか、ライアスを憎めないの。
「愛してる…」
ルシアスを愛しているのは変わらない。
だけど、ライアスを見捨てられないのも事実。
私がおかしいのはわかってる。
分かっていてこの状況から抜け出せない。
私はきっと地獄に落ちる。
罪の意識は沸々と湧いていった。
・
・
・
「っ…」
「リラ?」
ルーカスがいる。
景色を見てさっきのことが夢だとはっきり分かった。
ここは森の中。
「リラ、気分は?」
気分?
「うん…大丈夫だよ。」
まだふわふわするけどね。
「よかった。丸一日寝てたから心配した。」
丸一日??
「そんなに眠っていたんだね…。」
少し怖い。
「ヴァンパイアの毒が、しかも血の繋がりのある2人の毒を体内に入れたとなれば寝込むのも仕方がない。
1日で起きれたのが奇跡だ。
2人のどちらかが加減をしたんだろう。」
ロレンジアさんが私に話しかけた。
「加減……ですか。」
残念ながらどっちが私に加減をしたかは分からない。
2人とも結構容赦なかった印象だから。
私を労ったのはどっちだろう。
ライアス?ルシアス?
今度会った時聞いてみたいけど、2人とも素直に答えてくれるのかな…。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
58
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる