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難しい問題
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sideダリア
ルシアス様はいつも突然やってくる。
と言うのも、子供の出番はなしと言われて不貞腐れていた私たちはチーム☆ゴーストはルディの部屋でトランプをしてる。
そんな中、神妙な面持ちでルシアス様とクロウさんとリラちゃんが現れた。
そして何を話すかと思えば……
「と、言うわけでダリア。お前にしかできない重要な仕事だ。やってくれ。」
私はルシアス様に現在の状況を説明されて、とんでもない役を押し付けられることになる。
「………はい?」
その一言に尽きる。
「頼む、1日でいい。いや、もう数分でいい。ライアスが好きで好きで仕方のないイカれた女のフリをしてあの魔女の目の前でリラを殺すフリをしてくれ。」
私はポカンとするだけだった。
「いや、それはいいけどさ。リラを傷つけるのは俺大反対なんだけど?」
ルディの言う通りだった。
「私もそれは反対です。そもそもリラちゃんをフリでも殺すなんて無理です。」
私はキッパリ言った。
だって、無理なものは無理だもん。
「聞いて驚くなよ?何とこれはリラが発案した。」
そうだろうと思ったよ。
そもそも、ルシアス様がこんなおかしな計画を思いつくわけない。
「リラ、計画の要領の良さは確かに認める。でも、リラもダリアもかなりしんどい思いをする。
そうと分かっていて俺も賛成はできない。」
「俺も。」
ラルフもルーカスも反対した。
「でも……ライアスがあと7日も生きられないかもしれないんだよ?」
リラちゃんは今にも泣き出しそうだ。
「リラちゃん……」
ライアス様を大切に思っているリラちゃんからしたら今のこの状況は耐えられないはず。
「私は嫌だ、ライアスが死ぬなんて絶対に嫌だよ!ライアスを失いたくない。」
リラちゃんは堂々と私たちに告げた。
「それに、絶対にうまくいくと思うからこうして頼んでるの。
途中で無理と判断したならダリアちゃんのタイミングで作戦を中止してもいい。
だからお願い、私に協力して。」
リラちゃんが私に頭を下げた。
「お願い……。」
こんなリラちゃんを初めて見る。
「リラちゃん……」
きっと、リラちゃん自身つらくてつらくて堪らないんだ。
頭を下げるくらいだから。
こんな事、今までした事ないのに。
友達に頭を下げるなんて……。
「本当に、私の判断で計画を中止してもいいの?」
「ダリア!」
私の問いにルディが口を挟む。
「ダメに決まってんだろ!リラをあの女の前で殺しかけるって事だろ?絶対にダメだ!
第一、俺にしろよ!俺だって禁断の果実の血はあるんだから!!」
「その事実はあの魔女には知られていない、こちらからわざわざ教えるなんてできない。
ルディ、お前も命を狙われることになるんだぞ。」
今度はクロウさんがルディに反論した。
「俺は別にいいんだって!男なんだからさ!」
訳の分からないルディの持論が飛び出した。
「男も女も関係ない、ルディとリラが怪我をすることが問題だろ。」
ラルフのど正論が出て場が静まり返った。
「でも…ライアスを見殺しにするのはダメだ。」
そしてルーカスも正論を出す。
どれが正解?
「それは俺も分かってる。…難しいな。」
ラルフが珍しく頭を抱えた。
「ルシアスは何で賛成したんだよ。」
ルディがルシアス様に話を振ると、ルシアス様は何の迷いもなく答えた。
「迷ってる時間はないからだ。ライアスは持って7日とは言ったが持っての話。正直、明日生きてることも保証できない。」
さらに重たい沈黙が流れた。
「私は絶対にライアスを死なせたくない。お願いだから、協力して…。」
ルシアス様はいつも突然やってくる。
と言うのも、子供の出番はなしと言われて不貞腐れていた私たちはチーム☆ゴーストはルディの部屋でトランプをしてる。
そんな中、神妙な面持ちでルシアス様とクロウさんとリラちゃんが現れた。
そして何を話すかと思えば……
「と、言うわけでダリア。お前にしかできない重要な仕事だ。やってくれ。」
私はルシアス様に現在の状況を説明されて、とんでもない役を押し付けられることになる。
「………はい?」
その一言に尽きる。
「頼む、1日でいい。いや、もう数分でいい。ライアスが好きで好きで仕方のないイカれた女のフリをしてあの魔女の目の前でリラを殺すフリをしてくれ。」
私はポカンとするだけだった。
「いや、それはいいけどさ。リラを傷つけるのは俺大反対なんだけど?」
ルディの言う通りだった。
「私もそれは反対です。そもそもリラちゃんをフリでも殺すなんて無理です。」
私はキッパリ言った。
だって、無理なものは無理だもん。
「聞いて驚くなよ?何とこれはリラが発案した。」
そうだろうと思ったよ。
そもそも、ルシアス様がこんなおかしな計画を思いつくわけない。
「リラ、計画の要領の良さは確かに認める。でも、リラもダリアもかなりしんどい思いをする。
そうと分かっていて俺も賛成はできない。」
「俺も。」
ラルフもルーカスも反対した。
「でも……ライアスがあと7日も生きられないかもしれないんだよ?」
リラちゃんは今にも泣き出しそうだ。
「リラちゃん……」
ライアス様を大切に思っているリラちゃんからしたら今のこの状況は耐えられないはず。
「私は嫌だ、ライアスが死ぬなんて絶対に嫌だよ!ライアスを失いたくない。」
リラちゃんは堂々と私たちに告げた。
「それに、絶対にうまくいくと思うからこうして頼んでるの。
途中で無理と判断したならダリアちゃんのタイミングで作戦を中止してもいい。
だからお願い、私に協力して。」
リラちゃんが私に頭を下げた。
「お願い……。」
こんなリラちゃんを初めて見る。
「リラちゃん……」
きっと、リラちゃん自身つらくてつらくて堪らないんだ。
頭を下げるくらいだから。
こんな事、今までした事ないのに。
友達に頭を下げるなんて……。
「本当に、私の判断で計画を中止してもいいの?」
「ダリア!」
私の問いにルディが口を挟む。
「ダメに決まってんだろ!リラをあの女の前で殺しかけるって事だろ?絶対にダメだ!
第一、俺にしろよ!俺だって禁断の果実の血はあるんだから!!」
「その事実はあの魔女には知られていない、こちらからわざわざ教えるなんてできない。
ルディ、お前も命を狙われることになるんだぞ。」
今度はクロウさんがルディに反論した。
「俺は別にいいんだって!男なんだからさ!」
訳の分からないルディの持論が飛び出した。
「男も女も関係ない、ルディとリラが怪我をすることが問題だろ。」
ラルフのど正論が出て場が静まり返った。
「でも…ライアスを見殺しにするのはダメだ。」
そしてルーカスも正論を出す。
どれが正解?
「それは俺も分かってる。…難しいな。」
ラルフが珍しく頭を抱えた。
「ルシアスは何で賛成したんだよ。」
ルディがルシアス様に話を振ると、ルシアス様は何の迷いもなく答えた。
「迷ってる時間はないからだ。ライアスは持って7日とは言ったが持っての話。正直、明日生きてることも保証できない。」
さらに重たい沈黙が流れた。
「私は絶対にライアスを死なせたくない。お願いだから、協力して…。」
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