私の恋が実るまで

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授業は眠くなるもの

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翌日、歴史の授業を受けている時にそれは起こった。
私が先生の板書をタブレットに移している時、私の真後ろで『すぅ、すぅ』と寝息が聞こえた。
「ん?」
私は気になってスカートのポケットから鏡を取り出し後ろの様子を見る。
そこには机に伏せ、寝息を立てている張本人、榊原くんが居た。
「寝てる?」
私がボソッと口にすると
「榊原く~ん、さ~か~き~ば~ら~く~ん!!」
どうやら先生にもバレたらしく教卓に手に持っていた資料とチョークを置いてこっちに歩いてくる。
「ちょっ、榊原くん!?起きなって」
私は榊原くんの机を揺らし起こそうとする。
「う~ん」
「う~んじゃないよ…」
私が呆れながらそう言うと先生は私の肩に手を置いて
「柊さん、これから榊原くんが寝てたらね」
先生は私の教科書を手に取ってそれを思い切り振りかぶって、榊原くんの頭目掛けて振り下ろした。
『バーン』
と痛そうな音が教室中に広がる。
「ちょっ!榊原くん大丈夫!?」
しかも当たったのが角っ子のため痛さは飛んでもないだろう。
「…」
榊原くんはのそりと起き上がり先生をじっと見つめた。
その時の顔は寝起きのためなのか、それとも怒っているのか分からないが
目が細くなっていて機嫌が悪そうな顔をしていた。
「うっ…次されたくなかったら起きてるように」
そう言って先生は黒板の前に戻った。
先生が榊原くんを叩いた教科書を手に取り血が付いていないかを確かめる。
「血は付いてないから怪我はないかな」
でも後ろからの圧と言うか言葉に言えないような空気が漂う。
私は学校から支給されたメモ帳の1ページを破り
「昼休み、時間あったら話したいから声掛けて」
と書き後ろへひょいと投げる。
「え~っと、この当時この国は無能力者と…」
先生の話を聞きながら時間が過ぎるのをひたすら待つのだった。
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