能力が基本となった世界4

大事な物

私の部屋をノックしたのは勝様だった。
「なんでしょうか、勝様」
っと迎え入れながら言うと勝様はこっちを見ながら
「楓恋に護身用の武器でも渡そうかと思ってな、俺達が居るとは言え何があるかは分からないし持っていても損は無いからな」
「そう、ですね」
この人はいつもそうだ。何を考えているのか分からないしいつも上からだしそれに、時たまこの人の表情が暗くなる時がある。
そんな事を考えていると勝様は楓恋さんに一丁の銃を手渡していた。
「これは所謂麻酔銃、音は普通の銃と同じだが人は殺せない。お前はこの組織の人間でもなくアイドル、なんだろ？だったら人を殺すな。大事なのは自分を大切にする事だ。お前はみんなから愛されている、俺とは違う。
もしも復讐相手が見つかったら…その時は考えればいい」
そうして勝様がこの部屋を出ようとした時、アナウンスが入るのだった…