能力が基本となった世界2

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アイリ、未来対悠生

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「銃声…空さん…」
「アイリ、今は目の前の敵に集中しなさい」
姫野にそう言いわれ私は悠生に目を向ける。
「あんたはなんでこんなことを」
そう言うと
「理由なんかないさ人には色々あるんだよ!」
「おいおい、そんな話はやめよう。始めよう」
そう言いながら吉沢は構えた。
「あんたは下がってなさい。ここは私達がやる」
そう言って私とアイリが前に出る。
「アイリ、ここで死ぬ覚悟はあんの?」
私がアイリに訊くと
「出来てません、死ぬつもりはないので」
「私もよ」
そう言いながら悠生に視線を向ける。
「相手が俺達だけだと思うなよ?まだまだ仲間はいるんだよ!」
そう言うと同時に一人の人間が姿を現した。
「こいつの名は凶徒(きょうと)能力は不明、こいつ自身も分かっていない。
さぁ、凶徒よ。この男を殺せ」
その凶徒と言う男は黒いローブで顔と髪の毛がよく見えない。ただ、体つきはがっしりしている。
「吉沢、あんた1人でも大丈夫?」
っと姫野が横で刀を抜きながら言った。
「安心しろ、俺1人で十分だ」
そういって戦いは始まるのだった。
…‥‥
「いい?アイリ。私は刀で近距離戦でスキを造る。その瞬間にとどめを刺して」
「しかし、相手の能力は‥‥」
そう、相手の能力は攻撃を倍にして返す能力。
「安心して、そんなスキは作らせない!」
そう言って姫野は悠生に突っ込んで行った。
「来るか、お前ら‥‥全力で来い!」
そう言って姫野は刀を振り下ろした。
そして同時に悠生が強く跳躍した。
「これはっ!」
「1つ教えといてやる。ダメージを返すのは人間だけじゃない!物体、空間、地面などにでも返すことにより、飛んだり、潜ったり出来る。そしてさっきあのガキに受けたダメージをお前に返す!『能力反転!』」
そして悠生は空間を殴ることにより衝撃波を起こした。
しかし、姫野はそんな攻撃が来るとは素養しなかったため防御に時間がかかってしまう。
「間に合わない!」
しかし、それを避けようとする。っが間に合わなかった。
「っ!!・‥‥」
姫野が転がるようにして倒れてしまう。
「あっけないな、空間をも効果があると言った瞬間普通は防御を考えるのだが‥‥まぁ、これで死んだらしょうがないな」
するとどこからか刀が飛んできた。
姫野の物かと思ったが違う‥‥そうそれは‥‥
「僕を忘れられたら困りますよ」
そう言いながら日比野瑠衣はこっちに向かってきた。
「君‥‥」
「ここは僕1人で十分です。なのであなたたちは‥‥」
『氷の壁!』
「今さら会話なんて辞めなさい。瑠衣…だっけ?今は私とアイリに任せなさい。これは私たちの敵でもある‥‥」
「アイリ、2人で同時に叩く、でも安心しなさい、相手の能力の対策は出来ているから」
「‥‥分かりました。未来様‥‥」
『氷の剣!・氷の鎧!』
未来様が能力で私に氷でできた鎧がつけられた。
「これは…冷たくない…」
「当然でしょ、冷たかったら動けないしね。あとそれは特殊能力があるからある程度は大丈夫だから安心しなさい」
そう言われ私は未来様の指示通り悠生に突っ込んで行く。
『氷のつらら!』
「何回やっても結果は同じだ!」
そう言って悠生は未来様のつららと私の鎧も同時に砕いた。
「特殊能力?甘い甘い、俺の能力の前には誰にも勝てない!」
確かに、ほんとにこれが特殊能力なのだろうか…
「未来様?」
私が未来様の方を見ると‥‥
「そうすると思っていたわ。あんたが砕いた氷はあんたの周りを滞空していた!
そして!氷の密度を上げそれをあんたを包み来ように固めていく!」
すると悠生の足元から段々と固まってきている。
「密度を上げようが攻撃を跳ね返せば!‥‥なんだ、跳ね返しているはずなのになんで砕けない!‥‥まさか!あの特殊能力は!」
「そう、最近目覚めた能力で大気の水分、氷、水などで氷を作る。これが奥の手よ!」
「だが、こんなもの、最大火力で破壊を…‥」
「学びなさい…この密度では核さえしのぐ」
そして段々と悠生が氷で覆われていく。
「こんなことで!まさか、まさか、この俺が…」
そして、あっという間に悠生は氷で固められた。
「さて、私は凶徒の相手をするから、あんたは空の援護に行きなさい」
そうして未来様が指を鳴らすと悠生を覆っていた氷が砕け悠生も同じように砕けるのだった。
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