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21 自動スイッチ・オフ
しおりを挟むマルセリーノはリンから飛び出して、白い紙切れを拾い上げると、
言語自由発声装置、緊急事自由行動装置。
装着済、点検済、試運転済。
宇宙電子工学部
と書かれていた。
「おい、これなんやねん! ワイに相談もなしに! 何勝手なことしてくれてんねん!」
「うーん、私も聞いていなかったものですから」
とタッタリア教授が答える。
「アホか! お前らだけで相談して、ワイのずば抜けた能力を妨げようとしててんやろが!」
「いえ! 私は何も」
「嘘つけ! この紙切れが何よりの証拠やろが」
その時、リンの目が、キラリ、と光った。
そして、おもむろに肩を持ち上げると。
「いい加減にしなさい! いいですか、統括教授。あなたの専門は宇宙理論物理学ではなかったのですか? 今回の案件は宇宙心理学と宇宙超心理学が必要だと思われたはずです。現に統括教授は、モリコーネ宇宙超心理学名誉教授に相談していますよね? それは、自分では手に負えないと思ったからなのではないですか? それを何ですか! ずば抜けた能力の妨げですって? とんだお笑い草ですわ。この装置はあなたの事を心配した前所長の配慮なのですよ。それを事もあろうに、お前らだけで相談して、ですって! あはははは、愚の骨頂ですわ! タッタリア教授もとんだとばっちりじゃないですか! マルセリーノ統括教授! 先ずはタッタリア宇宙医学教授に謝ることをお勧めいたします」
「はい! タッタリア教授、済みませんでした」
「いえ、私は、その、別に良いですよ」
2体のペンギンが、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をして頷き合っている。
そして、マルセリーノがリンに向かって話しかける。
「ご指導、ご鞭撻、有難うございました。で、質問なんですけど? この装置を予め装着してたいうことは、あの星の、この案件に関わる皆んなが知ってて、実際行動する此の星の僕ら二人だけが知らんかった、言うことですか?」
その時、リンの目の輝きが消え、肩ががくりと下がった。
「おいこら! そこは答えてからスイッチオフやろが!」
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