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第四章
しおりを挟む病院で医者が言うには、
「結構打撲がありますが、これは湿布薬で痛みを抑えていくしかないと思います。骨折の方ですがレントゲンで見たところ、ギブスを当てて治すよりも金属を入れて繋げた方が良いような折れ方ですので、手術適応と判断しました。今の時間だと緊急手術になりますが、緊急性はさほどないと思いますので、土曜、日曜、を越えて来週の月曜日、朝から手術室の予約を既に入れてます。一応、血液検査もしておりますので、退院するまでにはそちらの結果も出ていると思います。退院日は術後状態を診て決めますが、大きな手術でもないので、翌日か翌々日くらいだと思っていてください」
と言うことだったので、病室に戻って美咲に其のように伝えた。
美咲の布団の中でぺペンギンさんも神妙な顔をして私の話を聞いていた。
美咲が頷く前に
「そうかぁ、良かったなぁ、美咲ちゃん」
どうも私と美咲の線引きがはっきりしているような気がしてならない私は、
「マルセリーノさん、最近、性格が変わってきてませんか?」
と尋ねると
「ドアホ、そんな簡単に性格なんか変われるもんちゃうやろ。なぁ美咲ちゃん」
そうか、性格が変わってきたのではなくて、性格がくっきりと現れてきたのだ。
と私は思った。
土曜、日曜はお昼までに用事を済ませて、面会に出かけ、月曜の朝、私とぺペンギンさんは開院時間丁度に病室を訪れた。
ベッドの上で美咲は座ってテレビを見ていた。
美咲は、すぐにオペ室に連れて行かれた。
オペ室から戻ってくると美咲は、少し青白い顔をしているように見えたが、少しだけ微笑むと目を閉じた。
「なぁ、美咲ちゃん疲れてんねんで。ワイら一旦帰ったほうがええんちゃう?」
「・・・・・・・・。」
「それか、どっか御飯でも買いに行って、こっち戻ってくる?」
「いえ、美咲は大丈夫そうですから、家に帰りましょう」
翌日、私達は病院へ行った。
てっきり退院の準備をするものだと思っていたが、看護師さんがやってきて、担当医が術後説明をしたいので時間を作ってくれないか、とのことだった。
私はぺペンギンさんを美咲の布団の中に残して約束の時間に担当医に会いに行った。
担当医は、少し笑ったが、其のあと、段々と神妙な顔になりながら話を続けた。
「手術は無事に終わりました。経過も順調です。ただもう少し入院していただきたく思っております。実は血液検査の結果で少し気になるデータがありますので、精密検査をしたいんです。精密検査で異常がなければすぐに退院していただくことになります」
「と言うと?」
「はい、どうも肝臓に異常があるようなんです。精密検査の結果を見てみないとはっきりとしたことは言えないのですが、精密検査と言っても今回は血液だけを調べますので、そんなに大変なことはありません。ただ暫く退院を待っていただきたいと思っております」
「それは、今回の事故と関係がありますか?」
「いえ、多分、関係ないと思います」
「そのことは、私から妻に伝えた方がよろしいでしょうか?」
「いえ、私からお伝えしましょう」
「では、よろしくお願いします」
私は退院が少し長引くことだけを美咲に伝えに病室に戻った。
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