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Afterword
しおりを挟む不思議な話です。
私達は新婚旅行にも行ったことがありません。
でも、ひょんなきっかけでハワイに行く事になりました。
探し者を見つけるための旅でした。
でも、結局、見つける事ができませんでした。
当然と言えば当然の事です。
だって、探し者は、サングラスを掛けて、煙草を燻らせているペンギンなのですから。
ハワイの浜辺で、そんなペンギンが居たら人集りの山でしょう。
私達は日本に帰りました。
全く当ての無い人?探しでしたので仕方のない事です。
日本に帰ってから目覚まし時計の置いてあった古本屋にも行ってみましたが、長期休暇を取るという事で店は閉まっていました。
これで完全に見失う事になりました。
それから数年経った、ある日の事、以前から聞いて知っていた妻の弟から国際電話がありました。
アメリカへ呼んでくれるそうです。
二人分の旅費も支払ってくれるという事なので、随分と出世したのでしょうか。
でも、不思議な話とは、これからです。
妻が私の持っていた目覚まし時計の事を冗談混じりで話したところ、同じような物を妻の弟も待っていた事があると言うのです。
目覚まし時計は、古本屋から私の所へ、そして、その次はアメリカへ。
まるで目覚まし時計に意思があるかのように一人旅をしているようです。
方や、ぺペンギンさんは古本屋から私の所へ、次にはハワイへ。
そしてアメリカ本土へ。
でも、今は行方不明です。
もう星に帰られたのでしょうか?
それとも、また、パラセーリングで風に乗ってアメリカから異国へと旅立たれたのでしょうか?
妻はとてもはしゃいでいます。
数年ぶりに会う弟、そして、弟の涼太君から聞けるであろうぺペンギンさんの話。
幼い頃から苦労して来た二人には最高のプレゼントが待っていてくれていたような気がします。
妻、美咲は、数年前にハワイから帰って来たあの時とは、打って変わって笑顔が絶えません。いつの時も、俯き加減で笑った時の美咲の顔は、まるで幼児が愛する人にあやされているかのような可愛い笑顔です。
私は、そんな美咲の笑顔が好きです。
そんな笑顔の中で暮らせて、とても幸せです。
では、そろそろ、搭乗手続きに行ってまいります。
「シー ユー アゲイン です」
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