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「さっき、両親に報告するときには一緒に行くって言ってくれた?俺の家のことなのに?」
ひとしきり抱きしめあって、ようやく落ち着いた俺たちは、ベッドに背中を預けて座っていた。触れあった肩の体温がすっかりなじんだ頃に、俺は尋ねた。
「文人くんから家族を奪いたくない。それに……」
「それに?」
「もしかして、いつか許してもらえる日が来たら……その、」
気が早いのは分かってる、と恥ずかしそうにうつむく。
何度かためらう素振りを見せたけれど、意を決したように彼は言った。
「いつか、僕にとっても大切な家族なんだって、言わせてもらえる日が来るといいな……って。だから、どんなに非難されても、傷つけてしまうとしても、最初から、ちゃんと向き合いたい」
「……っ」
言葉が出ない。
目の前のこの人の、誠実さが、潔さが、まぶしくて。
「……あのさ、僕に家族がいないって言ったの、覚えてる?」
頷く俺に、彼は告げた。
「……僕ね、子供の頃、両親に捨てられたんだ」
驚いて顔を向けると、彼は真っ直ぐに前を見ていた。けれど、その目は壁を通り越して、どこか遠いところを見つめているようだった。
俺がこの人を部屋に連れてきたあの日、川を見ていたのと同じ色の目をして。
そうだ。淋しそうなくせに、その穴を埋めるために手を伸ばすこともせず、全部を諦めてしまったようなこの目を見てしまったから、このままこの人を死なせたくないと思ったんだった。
「すごく、普通の家だったと思う。親に虐待されていたわけでも、大事にされてなかったわけでもない……と思ってる。けどある日、小学校から帰ったら、玄関に鍵がかかってたんだ」
自分が唾液を飲み下す音が、やけに大きく響く。
「いつもは母が出迎えてくれてた。留守なんて珍しいな、買い物にでも行ってるのかなって思って、僕はドアの前に座って帰りを待ってた」
予想がつくその先に、思わず秋久さんの手を握った。
大丈夫だというかのように握り返されたけれど、その手が優しければ優しいほど、俺の心臓は辛さに握りつぶされそうになる。
「母はね、帰ってこなかったよ。遅いなって思いながら玄関で宿題を広げて。それが終わっても、暗くなっても、帰ってこなかった。さすがにおかしいと思った。父が帰ってきたら探してもらおうって、今度は父の帰りを待ったよ。母のことを心配しながら」
“だけどね、父も帰ってこなかったんだ”さらりと、秋久さんは言った。
「結局、近所の人が玄関でうずくまってた僕を見つけて、声をかけてくれた。父にも母にも連絡がつかなくて、結局警察に開けてもらった家からは、貴重品だけが無くなってた」
言葉をなくす俺に、秋久さんは困ったように笑った。
「貴重品がなかったから、意図的に失踪したんだろうってことになって、警察が動いてくれることもなかったよ。それ以降、高校を卒業するまで、僕は施設で育った。両親とはあの日に別れたまま一度も会ってないし、どこで何をしてるのかも知らない」
そう俺に話してくれた秋久さんは、こちらを見てくすりと笑った。
「お涙ちょうだいものの映画や本では泣いたりしないんじゃなかったの?」
伸びてきた手が、優しく頬を拭う。
「……そんなものと、大切な人に起こったこととが一緒なわけないでしょう」
部外者である俺が、涙を流していいかは分からなかったけど。
「何一つ分からないまま置いて行かれて、辛かったよね」
ぎゅう、と秋久さんを抱きしめると、彼はそっと俺を抱き返してくれる。
「文人くんはさ、僕のこと、人の気持ちを大事にできる人だって思ってたでしょ?なんでそこまでして他人の気持ちを優先するんだって言われたこともあったっけ」
“違うんだ”と彼は言った。
「臆病なだけなんだよ」
俺の背に回った腕に、力がこもる。
「誰かにいらないと言われるのが怖い。また捨てられるのが怖い。僕が何とも思っていない相手ですら、嫌われて見切りをつけられる日が来るんじゃないかって不安で仕方ない。だから僕は、都合のいい人間であり続けただけなんだ。その証拠に、本当に仲のいい友人なんて一人もできなかったよ。腹を割って話すことが、僕にはできないからね。いつまで経っても人との距離を縮められないんだ」
(……今、この人はどんな顔をしてる?)
秋久さんの他人の気持ちを何より優先するという行動が、こんなにも悲しい過去から来るものだったなんて想像もしなかった。丁寧な生活ぶりを見て、育ちが良くて、今まで幸せに生きてきたんだろうとすら思っていた自分が恥ずかしい。下唇を噛みしめると、じわりと鉄の味が広がった。
淡々とした口調の中に時折混じる自嘲の色。それを打ち消すように、優しい声色で彼は告げた。
「ね、気付いてた?文人くんは僕から感情を学びたいと言ってたけど、キミだって、僕に強さを教えてくれてたんだよ」
「強さ……?」
思い当たるようなことがなくて、俺は首をかしげる。
「文人くんは、自分が理詰めになりがちだって気づいてる。そのせいで人と上手くいかないことがあるのも分かってるでしょう?キミは、そのままの自分でいることを、許さなかった。変わろうとしたんだ。ダメなところと向かい合うのは辛いよね。実際、僕はこの年まで、見て見ぬふりをして生きてきた」
するりと移動した秋久さんの手が、俺の髪を撫でる。
「僕を死なせないために、自分の一番見せたくないところを見せてくれたんだよね。苦しいはずなのに、何でもないことのような顔をして。……ごめんね。ありがとう」
泣き出しそうな顔をしていた彼は、ふと何かに気付いたように目を見開き、やがてふわりと微笑んだ。
「ねぇ、文人くん。僕、初めて人に打ち明け話ができたよ」
そう告げる声を聞いた途端、よく分からない、けれどとてもあたたかいもので、胸がいっぱいになる。
「あの日、文人くんと出会えてよかった。僕を生かしてくれて、救ってくれて、ありがとう」
(……あぁ。これが愛しい、か)
初めて抱いた感情は、胸の中に納まりきらず、優しい涙になってあふれるのだと知った。
そっと、壊れ物に触れるかのように、秋久さんの頬を手のひらで包む。
一緒に生活していれば、ちょっとした拍子に身体が触れることもある。
けれどこんな風に、愛しくてたまらなくて、触れたくて、手を伸ばしたことはなかった。
そっと口づけると、閉じた目蓋の先で、長い睫毛が揺れる。
緊張からか、乾いてしまっている唇に舌を這わせて湿らせる。
これからの行為で、切れてしまったりしないように。
「ん……っ」
俺が舐めたせいで驚いて、わずかに口が開く。その隙間から侵入して、柔らかく薄い舌に触れると、怯えるように奥へと引っ込む。
「秋久さん、逃げないで。俺のと絡めて?」
ねだるようにつつくと、恐る恐ると言った様子で、舌を触れさせてくれる。
「ふ……、ぅ、ん……」
鼻にかかったような甘い声が、水音の合間に漏れる。感じてくれているのかと思うと、自分でも意外なほどに嬉しかった。
は……っ、と唇を離した瞬間、大きく息を吸いこんだ秋久さんが、きつく抱きついてきた。
「秋久さん?」
どうしたのかと尋ねる俺に、彼は肩口に顔を埋めたまま告げる。
「そういえば、どんな感情もちゃんと伝えるって約束だった」
「あぁ、そんな約束……」
“もう効力なんて無いでしょう?”と言った俺の語尾に重ねるようにして。
「好き」
「……っ⁉」
突然ぽつりと落とされた言葉に、ぶわっと血が逆流する。
「契約じゃなくなっても、思ってることはちゃんと伝える。伝える努力をする。だからキミも、僕に全部見せて。そのせいでぶつかったとしても、すれ違いで文人くんを失うよりずっといい。二人で、納得のいく答えを探したい。一緒にいるために必要なことなら、僕はもう逃げないよ」
ことん、と秋久さんの言葉が胸におちる音がした。
俺が、秋久さんのいない日々を過ごすことなどもう考えられないように、彼だって、傍にいたいと願ってくれているのだ。
この先、二人一緒に生きていけるのならば、どんな努力だってしてみせる。そう思った。
「分かった。違いを理由に諦めるんじゃなくて、話し合って、お互いが納得できる落とし所を見つける。約束するよ」
ちゅっと音を立てて唇にキスをすると、
「誓いのキス?」
と秋久さんがくすぐったそうに笑う。
「そうだよ。どんな俺でも、全部見せる。あとは……ずっと、大切にする。秋久さんのこと」
真剣にそう告げると、彼は微笑んで、首を左右に振った。
「この部屋に来た日から、大切にしてもらわなかったことなんて一度もない」
今度は、音すらしない、触れるだけのキス。
それを仕掛けた張本人は、
「ありがとう。あの日キミが止めてくれたから、今こんなにも幸せでいられる。僕も、文人くんを大切にするよ」
と目に涙を溜めて微笑んだ。
ひとしきり抱きしめあって、ようやく落ち着いた俺たちは、ベッドに背中を預けて座っていた。触れあった肩の体温がすっかりなじんだ頃に、俺は尋ねた。
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「それに?」
「もしかして、いつか許してもらえる日が来たら……その、」
気が早いのは分かってる、と恥ずかしそうにうつむく。
何度かためらう素振りを見せたけれど、意を決したように彼は言った。
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「……あのさ、僕に家族がいないって言ったの、覚えてる?」
頷く俺に、彼は告げた。
「……僕ね、子供の頃、両親に捨てられたんだ」
驚いて顔を向けると、彼は真っ直ぐに前を見ていた。けれど、その目は壁を通り越して、どこか遠いところを見つめているようだった。
俺がこの人を部屋に連れてきたあの日、川を見ていたのと同じ色の目をして。
そうだ。淋しそうなくせに、その穴を埋めるために手を伸ばすこともせず、全部を諦めてしまったようなこの目を見てしまったから、このままこの人を死なせたくないと思ったんだった。
「すごく、普通の家だったと思う。親に虐待されていたわけでも、大事にされてなかったわけでもない……と思ってる。けどある日、小学校から帰ったら、玄関に鍵がかかってたんだ」
自分が唾液を飲み下す音が、やけに大きく響く。
「いつもは母が出迎えてくれてた。留守なんて珍しいな、買い物にでも行ってるのかなって思って、僕はドアの前に座って帰りを待ってた」
予想がつくその先に、思わず秋久さんの手を握った。
大丈夫だというかのように握り返されたけれど、その手が優しければ優しいほど、俺の心臓は辛さに握りつぶされそうになる。
「母はね、帰ってこなかったよ。遅いなって思いながら玄関で宿題を広げて。それが終わっても、暗くなっても、帰ってこなかった。さすがにおかしいと思った。父が帰ってきたら探してもらおうって、今度は父の帰りを待ったよ。母のことを心配しながら」
“だけどね、父も帰ってこなかったんだ”さらりと、秋久さんは言った。
「結局、近所の人が玄関でうずくまってた僕を見つけて、声をかけてくれた。父にも母にも連絡がつかなくて、結局警察に開けてもらった家からは、貴重品だけが無くなってた」
言葉をなくす俺に、秋久さんは困ったように笑った。
「貴重品がなかったから、意図的に失踪したんだろうってことになって、警察が動いてくれることもなかったよ。それ以降、高校を卒業するまで、僕は施設で育った。両親とはあの日に別れたまま一度も会ってないし、どこで何をしてるのかも知らない」
そう俺に話してくれた秋久さんは、こちらを見てくすりと笑った。
「お涙ちょうだいものの映画や本では泣いたりしないんじゃなかったの?」
伸びてきた手が、優しく頬を拭う。
「……そんなものと、大切な人に起こったこととが一緒なわけないでしょう」
部外者である俺が、涙を流していいかは分からなかったけど。
「何一つ分からないまま置いて行かれて、辛かったよね」
ぎゅう、と秋久さんを抱きしめると、彼はそっと俺を抱き返してくれる。
「文人くんはさ、僕のこと、人の気持ちを大事にできる人だって思ってたでしょ?なんでそこまでして他人の気持ちを優先するんだって言われたこともあったっけ」
“違うんだ”と彼は言った。
「臆病なだけなんだよ」
俺の背に回った腕に、力がこもる。
「誰かにいらないと言われるのが怖い。また捨てられるのが怖い。僕が何とも思っていない相手ですら、嫌われて見切りをつけられる日が来るんじゃないかって不安で仕方ない。だから僕は、都合のいい人間であり続けただけなんだ。その証拠に、本当に仲のいい友人なんて一人もできなかったよ。腹を割って話すことが、僕にはできないからね。いつまで経っても人との距離を縮められないんだ」
(……今、この人はどんな顔をしてる?)
秋久さんの他人の気持ちを何より優先するという行動が、こんなにも悲しい過去から来るものだったなんて想像もしなかった。丁寧な生活ぶりを見て、育ちが良くて、今まで幸せに生きてきたんだろうとすら思っていた自分が恥ずかしい。下唇を噛みしめると、じわりと鉄の味が広がった。
淡々とした口調の中に時折混じる自嘲の色。それを打ち消すように、優しい声色で彼は告げた。
「ね、気付いてた?文人くんは僕から感情を学びたいと言ってたけど、キミだって、僕に強さを教えてくれてたんだよ」
「強さ……?」
思い当たるようなことがなくて、俺は首をかしげる。
「文人くんは、自分が理詰めになりがちだって気づいてる。そのせいで人と上手くいかないことがあるのも分かってるでしょう?キミは、そのままの自分でいることを、許さなかった。変わろうとしたんだ。ダメなところと向かい合うのは辛いよね。実際、僕はこの年まで、見て見ぬふりをして生きてきた」
するりと移動した秋久さんの手が、俺の髪を撫でる。
「僕を死なせないために、自分の一番見せたくないところを見せてくれたんだよね。苦しいはずなのに、何でもないことのような顔をして。……ごめんね。ありがとう」
泣き出しそうな顔をしていた彼は、ふと何かに気付いたように目を見開き、やがてふわりと微笑んだ。
「ねぇ、文人くん。僕、初めて人に打ち明け話ができたよ」
そう告げる声を聞いた途端、よく分からない、けれどとてもあたたかいもので、胸がいっぱいになる。
「あの日、文人くんと出会えてよかった。僕を生かしてくれて、救ってくれて、ありがとう」
(……あぁ。これが愛しい、か)
初めて抱いた感情は、胸の中に納まりきらず、優しい涙になってあふれるのだと知った。
そっと、壊れ物に触れるかのように、秋久さんの頬を手のひらで包む。
一緒に生活していれば、ちょっとした拍子に身体が触れることもある。
けれどこんな風に、愛しくてたまらなくて、触れたくて、手を伸ばしたことはなかった。
そっと口づけると、閉じた目蓋の先で、長い睫毛が揺れる。
緊張からか、乾いてしまっている唇に舌を這わせて湿らせる。
これからの行為で、切れてしまったりしないように。
「ん……っ」
俺が舐めたせいで驚いて、わずかに口が開く。その隙間から侵入して、柔らかく薄い舌に触れると、怯えるように奥へと引っ込む。
「秋久さん、逃げないで。俺のと絡めて?」
ねだるようにつつくと、恐る恐ると言った様子で、舌を触れさせてくれる。
「ふ……、ぅ、ん……」
鼻にかかったような甘い声が、水音の合間に漏れる。感じてくれているのかと思うと、自分でも意外なほどに嬉しかった。
は……っ、と唇を離した瞬間、大きく息を吸いこんだ秋久さんが、きつく抱きついてきた。
「秋久さん?」
どうしたのかと尋ねる俺に、彼は肩口に顔を埋めたまま告げる。
「そういえば、どんな感情もちゃんと伝えるって約束だった」
「あぁ、そんな約束……」
“もう効力なんて無いでしょう?”と言った俺の語尾に重ねるようにして。
「好き」
「……っ⁉」
突然ぽつりと落とされた言葉に、ぶわっと血が逆流する。
「契約じゃなくなっても、思ってることはちゃんと伝える。伝える努力をする。だからキミも、僕に全部見せて。そのせいでぶつかったとしても、すれ違いで文人くんを失うよりずっといい。二人で、納得のいく答えを探したい。一緒にいるために必要なことなら、僕はもう逃げないよ」
ことん、と秋久さんの言葉が胸におちる音がした。
俺が、秋久さんのいない日々を過ごすことなどもう考えられないように、彼だって、傍にいたいと願ってくれているのだ。
この先、二人一緒に生きていけるのならば、どんな努力だってしてみせる。そう思った。
「分かった。違いを理由に諦めるんじゃなくて、話し合って、お互いが納得できる落とし所を見つける。約束するよ」
ちゅっと音を立てて唇にキスをすると、
「誓いのキス?」
と秋久さんがくすぐったそうに笑う。
「そうだよ。どんな俺でも、全部見せる。あとは……ずっと、大切にする。秋久さんのこと」
真剣にそう告げると、彼は微笑んで、首を左右に振った。
「この部屋に来た日から、大切にしてもらわなかったことなんて一度もない」
今度は、音すらしない、触れるだけのキス。
それを仕掛けた張本人は、
「ありがとう。あの日キミが止めてくれたから、今こんなにも幸せでいられる。僕も、文人くんを大切にするよ」
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