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彼と彼女の新しい関係
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◇ ◇ ◇
結論から言うと、バレンタインから一ヶ月も経たないうちに、雪乃は鷹瑛の部屋へ引っ越すことになった。いわゆる同棲である。
そこまで行き着くにはそれなりに意見のすりあわせが必要だったわけだが、外野の騒がしさに比べればなんてことはなかった。外野というのはつまり、女性を中心とする同僚たちのことである。
金曜日のバレンタインが過ぎて最初の月曜日、社内の女性たちの間には激震が走った。彼女らの驚きを一言で表現するなら、「鉄壁の氷室課長のアルカイックスマイルに雪解けが訪れた!」である。
どこか冷たさがあった鷹瑛の微笑が、その日を境にして春の日差しのようなぬくもりを宿すようになったのだ。
クールな男性の突然のデレ。しかも美形。そんな笑顔を向けられたとあっては、舞い上がってしまうのも無理はない。
その余波と言っていいものか分からないが、感情を包み隠さなくなった彼のせいで、雪乃との関係も社内にすぐさま知れ渡ることとなった。英さんと話すときはとりわけ氷室課長の笑顔が麗しいと噂になれば、恋人なのかと聞かれるまでさしたる時間はかからない。質問されたなら事実を答えるしかなかった。
一つ意外だったのは、社内でも目立つ存在である鷹瑛の恋人だというのに、やっかみを受けることがほとんどなかったことだ。
とはいえ、英さんならお似合いね――なんて不相応すぎる評価をいただけるはずもない。理由はひとえに、あの氷室課長をここまで変えてしまうとはよほど出来た恋人なのだ、という妙な畏怖を抱かれたことによる。
周囲に好意的に受け入れられているなら文句を言うつもりはないが、雪乃としてはいろいろ腑に落ちない。
そもそも鷹瑛のあからさますぎる変化は一体なんだ。
「雪乃ちゃんに受け入れてもらえて気持ちに余裕ができたんじゃない?」
ある日休憩スペースで偶然二人きりになった十波になんとなくこぼしてみたら、苦笑とともにそんな答えが返ってきた。完璧であろうと常に張りつめていた気持ちが緩んで、本来の感情を素直に見せるようになったのだろうと。
そして十波は笑いながらこんなことを付け加えた。
「前は名前のとおり孤高の鷹って感じだったのに、今はなんか狼? 犬っぽいよね」
「いぬ……」
申し訳ないことに吹き出してしまった。
「だって、雪乃ちゃんと話してるときの氷室くんて絶対しっぽ振りちぎってるよね?」
いわれてみれば……とイメージしてみた図がひどくハマっていて、つい同意してしまう。それくらい、最近の鷹瑛は雪乃に対してデレデレなのだった。言動は以前とあまり変わらないのだが、ちょっとした表情や口調や仕草がとにかく柔らかくて、こちらのほうがいろいろと照れるし困ってしまう。
しかし、その点を除けば、仲直りして以降の彼はとてもおりこうさんだ。本人は、雪乃を束縛したり傷つけたりしてしまうことを極端に恐れていたようだが、今のところ全くそんな素振りはない。けれどそれは、以前のように我慢してるとか平気なふりをしているとかではないのだ。
例えばつい先日、進藤と二人でランチに出かけた。鷹瑛との成り行きをずっと気にかけてくれていたらしい後輩に、その後の報告をするためである。悩みを聞いてもらった手前その心配を無下にもできず、やむなくのことだったが、きちんと事前に恋人に告げておこうと思ったあたり雪乃は学習していた。
しかし、実際に話してみると「いいぞ」と軽く了承が出てしまう。「なんならランチじゃなくて夜でも」と付け足されて、また鷹瑛に無理を強いてしまっているのではと慌てた。
そんな雪乃に向けられたのは、愛情と誘惑がたっぷりこもった流し目だった。
「そのあとは、雪乃が俺の機嫌をとってくれるんだろう?」
羽のような軽さで唇を指先でなぞられ、ぴくっと敏感に反応してしまう。
反則すぎる!
我儘を言うのが苦手な人だと思っていたのに、心を開いた途端、こうも大人っぽくスマートに甘えられるなんて、切り替えがうますぎる。
もう少し照れなどを見せてくれれば可愛げがあるものを、やはり彼は彼ということか。なにをさせても完璧なのはもはや才能なのかもしれない。ちなみに進藤とランチにいった日は遅くまで寝かせてもらえなかった。
そんな経緯を思い返すと、犬はちょっと違うかもしれないと考えが変わる。どう見ても手の上で転がされているのはこちらのほうだ。
やはり狼か。自分より大きな狼に懐かれすぎて困っている状況。けれどいやというわけではなくて、むしろその狼のことは自分も大好きで、ただ彼のパワフルさが少し手に余るというか。
そんな取り留めもない考えごとにふけっていた雪乃は名前を呼ばれてはっとした。
意識を現実に戻すと、そこはよく知ったリビングルームだった。ただし、鷹瑛と住んでいる部屋ではなくて、年末年始にも帰省した実家である。
回想の世界からは季節も進み、すでに春本番を迎えつつある三月下旬の週末だった。
「大事な話してるんだからボケっとしてるなよ」
と叱ったのは、斜め向かいに座っている兄の京乃介だ。その横には母が座っている。テーブルのこちら側には雪乃の隣に鷹瑛がいた。
「ごめんなさい」
口にしてから、ぼんやり考えごとをするきっかけになった発言を思い出し、釈然としない気持ちになる。
『娘さんと結婚を前提にお付き合いさせていただいております』
そう言って鷹瑛が兄と母に向けて頭を下げたのは、つい先ほどのことだ。
しかし言わせてほしい。
「彼氏として挨拶するだけじゃなかったんですかっ?」
「同棲するから一応挨拶させてくれ」と言うから実家に連れてきたのに、結婚うんぬんなど聞いていない。
「ああ。だから、しただろ挨拶」
なのに彼はしれっと返すものだから雪乃は唖然とした。
「け、結婚とかいう単語が……聞こえましたけど。初耳です」
「そりゃあ、言ってないし。僕がそのつもりってだけだから気にするな」
それは無理な話だろう。そう言っている時点でプロポーズを予告したようなものだ。嬉しくないとは言わないけれど、家族の前でそんな重大事項を明かされる身にもなってほしい。
しかし、この展開にもの申したいのは己だけのようだった。兄も母も笑って受け入れている。
京乃介に至っては、
「氷室さんは、雪乃のことをよく分かってますね。結婚となったら雪乃は絶対尻込みするでしょうから、外堀埋めるのが手っ取り早いですよ」
などと援護しだすものだから、正面に座っていたなら脛を蹴ってやりたかった。
「ですよね」
と鷹瑛が同意して、今日初めて会ったはずの二人は談笑してもう意気投合している。全く解せない。
「おかあさん……」
味方を求めて視線ですがると、母は満面の笑顔で「いい人が見つかって良かったわね。安心したわあ」などと呑気に言っている。
雪乃の微妙な気持ちを分かってくれる人はこの場にいないらしい。納得いかないものを抱え、その会話の間中ずっとふくれっ面をしていた。
「雪乃、怒ってるのか?」
実家からの帰り道、無言で先を歩く雪乃に鷹瑛から声がかかった。
こういうときだけ弱った口調になるのはずるい。拗ねつづけているわけにもいかなくなる。
「怒っては、いませんけど」
「けど?」
咲き始めの桜並木が色づく歩道で立ち止まると、すぐに追いつかれてしまった。
「鷹瑛さんは、あれでいいのかなって」
真っ直ぐ目を見ていられなくて俯く。
自分を卑下しているわけではないけれど、結婚となると話は違う。鷹瑛はおそらく雪乃じゃなくても結婚相手なんてよりどりみどりだろう。それでもと選んでもらえるほど自分は彼にとって価値ある存在になれているのだろうか。
「雪乃は、いやだったのか?」
「そんなわけないです。でも、あんな挨拶しちゃったら、鷹瑛さんだって逃げられないじゃないですか」
下を向いているせいで地面ばかりの視界の中、ふふ、と吐息のような笑い声が耳に届いた。「雪乃は優しいな」と小さな呟きが続く。
「逃げるつもりは毛頭ないから、いいんだ」
雪乃はぱっと顔を上げ、その目をじっと見た。
「ほんとうに? ほんとに私でいいんですか?」
「雪乃以上の人はいない」
断言されて、頬に血が上るのを感じた。心臓の鼓動が速くなって、嬉しい感情が身体中に巡る。
「時期がきたらちゃんと言うから。覚悟しておけよ」
「はい……」
高鳴る胸を押さえつつ声を上ずらせ、かろうじて返事をすると、鷹瑛の手がするりと伸びて右手を捕まえられた。
「雪乃の手、熱いな」
からかいの言葉も、愛しむような優しい声で言われるとくすぐったい。
胸がいっぱいになって言葉が出てこないかわりに、そのつながれた右手にそっと力を込めた。
ほんの数ヶ月前までは、こんな幸福な未来が訪れるなんて夢にも思っていなかった。いつも失敗を繰り返し、自分にはまともな恋愛なんてできないのかと諦めそうになっていた。
それを変えたのは鷹瑛との出会いだ。彼は雪乃を理解し、受け入れてくれた。認めてくれた。
そんな人に望まれて、この先もずっと一緒にいられるなんて、涙が出そうなくらいに嬉しい。ありがとうという言葉だけでは伝えきれないくらいに感謝している。
そういうふうに感じる相手を見つけられたことは、きっと人生の宝物だ。ずっと大切にしていきたい。
とても前向きに、雪乃はそう思えた。
〈了〉
結論から言うと、バレンタインから一ヶ月も経たないうちに、雪乃は鷹瑛の部屋へ引っ越すことになった。いわゆる同棲である。
そこまで行き着くにはそれなりに意見のすりあわせが必要だったわけだが、外野の騒がしさに比べればなんてことはなかった。外野というのはつまり、女性を中心とする同僚たちのことである。
金曜日のバレンタインが過ぎて最初の月曜日、社内の女性たちの間には激震が走った。彼女らの驚きを一言で表現するなら、「鉄壁の氷室課長のアルカイックスマイルに雪解けが訪れた!」である。
どこか冷たさがあった鷹瑛の微笑が、その日を境にして春の日差しのようなぬくもりを宿すようになったのだ。
クールな男性の突然のデレ。しかも美形。そんな笑顔を向けられたとあっては、舞い上がってしまうのも無理はない。
その余波と言っていいものか分からないが、感情を包み隠さなくなった彼のせいで、雪乃との関係も社内にすぐさま知れ渡ることとなった。英さんと話すときはとりわけ氷室課長の笑顔が麗しいと噂になれば、恋人なのかと聞かれるまでさしたる時間はかからない。質問されたなら事実を答えるしかなかった。
一つ意外だったのは、社内でも目立つ存在である鷹瑛の恋人だというのに、やっかみを受けることがほとんどなかったことだ。
とはいえ、英さんならお似合いね――なんて不相応すぎる評価をいただけるはずもない。理由はひとえに、あの氷室課長をここまで変えてしまうとはよほど出来た恋人なのだ、という妙な畏怖を抱かれたことによる。
周囲に好意的に受け入れられているなら文句を言うつもりはないが、雪乃としてはいろいろ腑に落ちない。
そもそも鷹瑛のあからさますぎる変化は一体なんだ。
「雪乃ちゃんに受け入れてもらえて気持ちに余裕ができたんじゃない?」
ある日休憩スペースで偶然二人きりになった十波になんとなくこぼしてみたら、苦笑とともにそんな答えが返ってきた。完璧であろうと常に張りつめていた気持ちが緩んで、本来の感情を素直に見せるようになったのだろうと。
そして十波は笑いながらこんなことを付け加えた。
「前は名前のとおり孤高の鷹って感じだったのに、今はなんか狼? 犬っぽいよね」
「いぬ……」
申し訳ないことに吹き出してしまった。
「だって、雪乃ちゃんと話してるときの氷室くんて絶対しっぽ振りちぎってるよね?」
いわれてみれば……とイメージしてみた図がひどくハマっていて、つい同意してしまう。それくらい、最近の鷹瑛は雪乃に対してデレデレなのだった。言動は以前とあまり変わらないのだが、ちょっとした表情や口調や仕草がとにかく柔らかくて、こちらのほうがいろいろと照れるし困ってしまう。
しかし、その点を除けば、仲直りして以降の彼はとてもおりこうさんだ。本人は、雪乃を束縛したり傷つけたりしてしまうことを極端に恐れていたようだが、今のところ全くそんな素振りはない。けれどそれは、以前のように我慢してるとか平気なふりをしているとかではないのだ。
例えばつい先日、進藤と二人でランチに出かけた。鷹瑛との成り行きをずっと気にかけてくれていたらしい後輩に、その後の報告をするためである。悩みを聞いてもらった手前その心配を無下にもできず、やむなくのことだったが、きちんと事前に恋人に告げておこうと思ったあたり雪乃は学習していた。
しかし、実際に話してみると「いいぞ」と軽く了承が出てしまう。「なんならランチじゃなくて夜でも」と付け足されて、また鷹瑛に無理を強いてしまっているのではと慌てた。
そんな雪乃に向けられたのは、愛情と誘惑がたっぷりこもった流し目だった。
「そのあとは、雪乃が俺の機嫌をとってくれるんだろう?」
羽のような軽さで唇を指先でなぞられ、ぴくっと敏感に反応してしまう。
反則すぎる!
我儘を言うのが苦手な人だと思っていたのに、心を開いた途端、こうも大人っぽくスマートに甘えられるなんて、切り替えがうますぎる。
もう少し照れなどを見せてくれれば可愛げがあるものを、やはり彼は彼ということか。なにをさせても完璧なのはもはや才能なのかもしれない。ちなみに進藤とランチにいった日は遅くまで寝かせてもらえなかった。
そんな経緯を思い返すと、犬はちょっと違うかもしれないと考えが変わる。どう見ても手の上で転がされているのはこちらのほうだ。
やはり狼か。自分より大きな狼に懐かれすぎて困っている状況。けれどいやというわけではなくて、むしろその狼のことは自分も大好きで、ただ彼のパワフルさが少し手に余るというか。
そんな取り留めもない考えごとにふけっていた雪乃は名前を呼ばれてはっとした。
意識を現実に戻すと、そこはよく知ったリビングルームだった。ただし、鷹瑛と住んでいる部屋ではなくて、年末年始にも帰省した実家である。
回想の世界からは季節も進み、すでに春本番を迎えつつある三月下旬の週末だった。
「大事な話してるんだからボケっとしてるなよ」
と叱ったのは、斜め向かいに座っている兄の京乃介だ。その横には母が座っている。テーブルのこちら側には雪乃の隣に鷹瑛がいた。
「ごめんなさい」
口にしてから、ぼんやり考えごとをするきっかけになった発言を思い出し、釈然としない気持ちになる。
『娘さんと結婚を前提にお付き合いさせていただいております』
そう言って鷹瑛が兄と母に向けて頭を下げたのは、つい先ほどのことだ。
しかし言わせてほしい。
「彼氏として挨拶するだけじゃなかったんですかっ?」
「同棲するから一応挨拶させてくれ」と言うから実家に連れてきたのに、結婚うんぬんなど聞いていない。
「ああ。だから、しただろ挨拶」
なのに彼はしれっと返すものだから雪乃は唖然とした。
「け、結婚とかいう単語が……聞こえましたけど。初耳です」
「そりゃあ、言ってないし。僕がそのつもりってだけだから気にするな」
それは無理な話だろう。そう言っている時点でプロポーズを予告したようなものだ。嬉しくないとは言わないけれど、家族の前でそんな重大事項を明かされる身にもなってほしい。
しかし、この展開にもの申したいのは己だけのようだった。兄も母も笑って受け入れている。
京乃介に至っては、
「氷室さんは、雪乃のことをよく分かってますね。結婚となったら雪乃は絶対尻込みするでしょうから、外堀埋めるのが手っ取り早いですよ」
などと援護しだすものだから、正面に座っていたなら脛を蹴ってやりたかった。
「ですよね」
と鷹瑛が同意して、今日初めて会ったはずの二人は談笑してもう意気投合している。全く解せない。
「おかあさん……」
味方を求めて視線ですがると、母は満面の笑顔で「いい人が見つかって良かったわね。安心したわあ」などと呑気に言っている。
雪乃の微妙な気持ちを分かってくれる人はこの場にいないらしい。納得いかないものを抱え、その会話の間中ずっとふくれっ面をしていた。
「雪乃、怒ってるのか?」
実家からの帰り道、無言で先を歩く雪乃に鷹瑛から声がかかった。
こういうときだけ弱った口調になるのはずるい。拗ねつづけているわけにもいかなくなる。
「怒っては、いませんけど」
「けど?」
咲き始めの桜並木が色づく歩道で立ち止まると、すぐに追いつかれてしまった。
「鷹瑛さんは、あれでいいのかなって」
真っ直ぐ目を見ていられなくて俯く。
自分を卑下しているわけではないけれど、結婚となると話は違う。鷹瑛はおそらく雪乃じゃなくても結婚相手なんてよりどりみどりだろう。それでもと選んでもらえるほど自分は彼にとって価値ある存在になれているのだろうか。
「雪乃は、いやだったのか?」
「そんなわけないです。でも、あんな挨拶しちゃったら、鷹瑛さんだって逃げられないじゃないですか」
下を向いているせいで地面ばかりの視界の中、ふふ、と吐息のような笑い声が耳に届いた。「雪乃は優しいな」と小さな呟きが続く。
「逃げるつもりは毛頭ないから、いいんだ」
雪乃はぱっと顔を上げ、その目をじっと見た。
「ほんとうに? ほんとに私でいいんですか?」
「雪乃以上の人はいない」
断言されて、頬に血が上るのを感じた。心臓の鼓動が速くなって、嬉しい感情が身体中に巡る。
「時期がきたらちゃんと言うから。覚悟しておけよ」
「はい……」
高鳴る胸を押さえつつ声を上ずらせ、かろうじて返事をすると、鷹瑛の手がするりと伸びて右手を捕まえられた。
「雪乃の手、熱いな」
からかいの言葉も、愛しむような優しい声で言われるとくすぐったい。
胸がいっぱいになって言葉が出てこないかわりに、そのつながれた右手にそっと力を込めた。
ほんの数ヶ月前までは、こんな幸福な未来が訪れるなんて夢にも思っていなかった。いつも失敗を繰り返し、自分にはまともな恋愛なんてできないのかと諦めそうになっていた。
それを変えたのは鷹瑛との出会いだ。彼は雪乃を理解し、受け入れてくれた。認めてくれた。
そんな人に望まれて、この先もずっと一緒にいられるなんて、涙が出そうなくらいに嬉しい。ありがとうという言葉だけでは伝えきれないくらいに感謝している。
そういうふうに感じる相手を見つけられたことは、きっと人生の宝物だ。ずっと大切にしていきたい。
とても前向きに、雪乃はそう思えた。
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