煙草屋さんと小説家

男鹿七海

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番外編 

買い出し

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 卸問屋の駐車場は、昼過ぎでも広かった。 整列したトラックの間を抜け、霧弥は車に荷物を積み込む。
 段ボールは二つ。どちらも軽い。 エンジンをかけると、少し遅れてラジオが入る。音量は低い。内容は聞いていなかった。 
 帰り道は、商店街とは逆方向に伸びている。見慣れない建物、空き地、倉庫。人通りは少なく、信号もまばらだった。コンビニの看板が見えたところで、霧弥はウインカーを出す。 

 用はないが、寄っておくと後が楽だ。飲み物を二本。煙草はまだ残っている。会計を済ませ、外に出る。自販機の前で一度立ち止まり、コーヒーの缶を一つ追加し、灰皿のある壁際に寄り煙草に火を点ける。ニ、三本吸い終える頃には、駐車場を抜ける風が少し冷たくなっていた。 

 車に戻り、エンジンをかけ直す。 缶をホルダーに置き、少し間を置いてから走り出す。 通りの先に、商店街の入口が見えた。色の違う舗道、見慣れた看板。
 帰る場所は、もう近い。





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