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第9話
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「……」
「……」
衣都とリクの身体を支えながら崩れた洞窟をソウゴとタイキが見つめていると兵士達を連れて王様が現れた。
「ソウゴ王子、リクをこちらに渡してください」
「お断りします」
「ソウゴ王子、本気で言っているんですか?」
「王様に渡したらリクの命は奪われます」
「命を奪うのは当然でしょう、我らの国に悪魔が誕生したんですよ」
「命を奪うなんてやめてください」
衣都が口にすると赤い長髪に赤い瞳、赤いタキシードに赤いマントを羽織った姿のリクが口を開いた。
「王様、俺はこの国を出ていくそれなら問題ないだろ」
「……」
「王様がいなくなったあと兵士の誰かを王子に向かえ国を守ってくれ」
そう言ってリクが歩き出すと衣都は追いかけ身体を支えた。
「大丈夫ですか?」
「体力が戻るまで衣都の家で休ませてくれないか」
「良いですよ」
「体力が戻ったら出ていくから」
「体力が戻っても俺の家にいてください」
「え…」
リクが衣都に目を向けたその時、宙に浮いたまま黒水晶型の鍵が現れた。
「……」
無言でリクが手を伸ばし鍵を掴むとリクと衣都がその場から消えた。
「リクのことは衣都に任せて俺は国に帰って王子の仕事をするよ」
「俺も国に帰って王子の仕事をするか」
そう言って木の鍵と花びらの鍵を掴むとソウゴとタイキはその場から消え森の国にと花の国に帰っていった。
「王様」
兵士達が話しかけると王様は振り返り「城に帰るぞ」と言って王様は歩き出し兵士達を連れて城に帰っていった。
ー衣都の家ー
寝室に姿を現した衣都はリクの身体を支えながらベッドに座らせ自分も隣に座った。
「俺が出ていったらソウゴを呼んでやれ」
「何でソウゴさんを呼ぶんですか?」
「何でって衣都はソウゴのことが好きなんじゃないのか?」
「ソウゴさんとタイキさんのこと好きだけど恋の好きじゃないみたいです、恋の好きなのはリクさんあなたです」
「……」
突然の衣都の告白にリクは驚き無言になった。
「リクさん」
洞窟でのことを思い出し衣都の目から涙が流れるとリクが口を開いた。
「どうした?」
「リクさんが死なずにすんで良かったなと思ったら涙が出ちゃいました」
「……」
手を伸ばし衣都の涙を拭うとリクは顔を近づけ唇を重ねた。
抵抗せず衣都はリクのキスを受け入れた。
その後、互いの唇が離れ衣都とリクは見つめ合いリクは衣都のバスローブの紐を外し脱がせた。
「……」
衣都が恥ずかしがるとリクは衣都を抱きしめ口を開いた。
「衣都が俺を助けてくれなかったら俺は命を奪われてた、衣都、俺を救ってくれてありがとう」
「リクさん」
リクを離れさせると衣都はベッドにあがり誘った。
「リクさん、俺を抱いてください」
「衣都」
ベッドから立ち上がり衣都を見つめながら魔法で全裸になるとベッドにあがり衣都に近づきリクから唇を重ねそのまま衣都の身体を倒した。
「本当に良いのか?」
「……」
無言で衣都が頷くとリクは衣都の首筋にキスをし身体を重ねた。
「衣都、愛してる」
「俺もリクさんを愛してます」
衣都とリクは深く深く愛し合い夜を過ごした。
「……」
衣都とリクの身体を支えながら崩れた洞窟をソウゴとタイキが見つめていると兵士達を連れて王様が現れた。
「ソウゴ王子、リクをこちらに渡してください」
「お断りします」
「ソウゴ王子、本気で言っているんですか?」
「王様に渡したらリクの命は奪われます」
「命を奪うのは当然でしょう、我らの国に悪魔が誕生したんですよ」
「命を奪うなんてやめてください」
衣都が口にすると赤い長髪に赤い瞳、赤いタキシードに赤いマントを羽織った姿のリクが口を開いた。
「王様、俺はこの国を出ていくそれなら問題ないだろ」
「……」
「王様がいなくなったあと兵士の誰かを王子に向かえ国を守ってくれ」
そう言ってリクが歩き出すと衣都は追いかけ身体を支えた。
「大丈夫ですか?」
「体力が戻るまで衣都の家で休ませてくれないか」
「良いですよ」
「体力が戻ったら出ていくから」
「体力が戻っても俺の家にいてください」
「え…」
リクが衣都に目を向けたその時、宙に浮いたまま黒水晶型の鍵が現れた。
「……」
無言でリクが手を伸ばし鍵を掴むとリクと衣都がその場から消えた。
「リクのことは衣都に任せて俺は国に帰って王子の仕事をするよ」
「俺も国に帰って王子の仕事をするか」
そう言って木の鍵と花びらの鍵を掴むとソウゴとタイキはその場から消え森の国にと花の国に帰っていった。
「王様」
兵士達が話しかけると王様は振り返り「城に帰るぞ」と言って王様は歩き出し兵士達を連れて城に帰っていった。
ー衣都の家ー
寝室に姿を現した衣都はリクの身体を支えながらベッドに座らせ自分も隣に座った。
「俺が出ていったらソウゴを呼んでやれ」
「何でソウゴさんを呼ぶんですか?」
「何でって衣都はソウゴのことが好きなんじゃないのか?」
「ソウゴさんとタイキさんのこと好きだけど恋の好きじゃないみたいです、恋の好きなのはリクさんあなたです」
「……」
突然の衣都の告白にリクは驚き無言になった。
「リクさん」
洞窟でのことを思い出し衣都の目から涙が流れるとリクが口を開いた。
「どうした?」
「リクさんが死なずにすんで良かったなと思ったら涙が出ちゃいました」
「……」
手を伸ばし衣都の涙を拭うとリクは顔を近づけ唇を重ねた。
抵抗せず衣都はリクのキスを受け入れた。
その後、互いの唇が離れ衣都とリクは見つめ合いリクは衣都のバスローブの紐を外し脱がせた。
「……」
衣都が恥ずかしがるとリクは衣都を抱きしめ口を開いた。
「衣都が俺を助けてくれなかったら俺は命を奪われてた、衣都、俺を救ってくれてありがとう」
「リクさん」
リクを離れさせると衣都はベッドにあがり誘った。
「リクさん、俺を抱いてください」
「衣都」
ベッドから立ち上がり衣都を見つめながら魔法で全裸になるとベッドにあがり衣都に近づきリクから唇を重ねそのまま衣都の身体を倒した。
「本当に良いのか?」
「……」
無言で衣都が頷くとリクは衣都の首筋にキスをし身体を重ねた。
「衣都、愛してる」
「俺もリクさんを愛してます」
衣都とリクは深く深く愛し合い夜を過ごした。
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