宇宙警察猫ビッグ

福猫

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第1話

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ー宇宙警察ー

管理室でモニターを見ながら女性が口を開いた。

「男性がバケモノに襲われています」

「平(たいら)あかりとビッグに向かうように報告しろ」

「わかりました」

女性は休憩室で寛いでいる平あかりとビッグにアナウンスした。

「地球人の男性がバケモノに襲われています、平あかりさんとビッグさんは今すぐ男性を助けに向かってください」

ー休憩室ー

「ビッグ、行くわよ」

「あぁ」

白い髪に警察服姿の女性警察、平あかりと人間と同じ大きさの黒猫ビッグは休憩室を出ていき急いで宇宙パトカーに乗り込んだ。

「行くわよ」

口にした後、平あかりはエンジンボタンを押し宇宙パトカーは駐車場から姿を消した。

その頃、地球人の男性は人気のない場所でバケモノに身体を襲われ続けていた。

「誰か…助けて…」

抵抗できない男性が涙を流しながら小さな声で口にしたその時、バケモノの動きが止まった。

「痛いな」

バケモノは男性から離れ振り返り平あかりとビッグを見つめ口を開いた。

「宇宙警察」

「やっぱり弱い銃弾は効かないわね」

「あかり」

「男性からバケモノを離すからビッグは男性をお願い」

「わかった」

「バケモノ1号、人間を襲った罪で逮捕よ」

「捕まってたまるか」

バケモノが男性から離れ逃げ出すと平あかりはバケモノを追いかけビッグは男性に近づき声をかけた。

「大丈夫ですか?」

「……」

無言で全裸姿の男性は立ち上がりビッグを見つめた。

「どうしました、大丈夫ですか?」

「俺…」

男性が喋りかけたその時、光線が飛んできて男性の身体に突き刺さった。

そのまま男性はうつ伏せで倒れた。

驚いたビッグは警戒しながら周辺を見つめた。

「大丈夫ですか?」

ビッグが男性に触れようとしたその時、全裸姿の男性が立ち上がりバケモノに変身した。

「嘘だろ」

ビッグが驚いた顔で見つめるとバケモノに変身した男性はその場から消えていった。

「ビッグ,ゴメン逃げられた」

「……」

「男性は?」

「バケモノに変身した」

「ふざけてないで逃げたバケモノ1号を探すわよ」

「飛んできた光線に男性はやられ倒れた、そして男性は立ち上がりバケモノに変身した」

「はいはい、手分けして探しましょう…私は上空から探すからビッグは歩きながら探して」

平あかりが宇宙パトカーに乗り込み上空を飛んでいくとビッグは宇宙スマホで管理責任者に電話をかけた。

「俺の話、聞いてましたか?」

「聞いてた」

「バケモノに変身した男性、助けられるでしょうか?」

「何故、男性がバケモノに変身したのか調べてみるからビッグはバケモノに変身した男性が人を襲わないように見張っててくれ」

「わかりました」

通話を切るとビッグはバケモノに変身した男性の匂いを感じながら走り出した。

同じ頃、バケモノに変身した男性が男子高校の門の前で立ち尽くしていた。
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