宇宙警察猫ビッグ

福猫

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第6話

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楓は1人、森林の中で待っていた。

そこへ勇里菜とビッグが現れた。

「楓、朔太郎さんはどこだ」

「紅葉がバケモノ達の長にしてるよ」

「何だと」

「……」

ビッグは楓に近づき拳銃を向け口を開いた。

「なぜ、朔太郎をバケモノ達の長にするんだ」

「勇里菜は朔太郎に惚れてる、だから奪う」

「何をバカなことを」

「勇里菜さんだけじゃない、俺も朔太郎に惚れてる」

拳銃を楓に向けながらビッグが真剣な顔で口にしたその時、1匹のバケモノを連れて朔太郎が現れた。

楓、ビッグ、勇里菜は驚いた顔で朔太郎を見つめた。

「1人だけかなと思ったら3人もいたなんて」

朔太郎は魔法の杖で2匹のバケモノを出現させ口を開いた。

「お前達、命を奪え」

「わかりました」

朔太郎の命令を受け3匹のバケモノは楓、ビッグ、勇里菜に向かっていった。

ビッグは楓から離れ1匹のバケモノと拳銃で戦い始めた。

楓と勇里菜も1人対1匹で戦い始めた。

「……」

じっと立ったまま朔太郎が戦いを見つめていると紅葉が朔太郎の側に現れた。

「楓と勇里菜とビッグの命は奪えたか?」

「失敗だね」

朔太郎の言葉と同時に楓とビッグと勇里菜はバケモノを倒し紅葉と朔太郎に目線を向けた。

「紅葉、どういうことだ」

「何が?」

「なぜ、俺にバケモノが襲ってくるんだ」

「朔太郎に命令したから楓、ビッグ、勇里菜の命を奪えって」

「俺を裏切る気か」

「裏切る?俺はお前の仲間になったつもりはない」

「……」

「……」

朔太郎とビッグは見つめ合い朔太郎が口を開いた。

「ビッグ、俺が相手だ」

朔太郎は魔法の杖を出現させ掴みビッグに向けた。

「朔太郎、やめろ」

「……」

笑みを浮かべると朔太郎は魔法の杖に力を込め魔法の杖の先端から光の光線を放った。

ビッグは抵抗せず光の光線を受け倒れた。

「ビッグ!」

勇里菜がビッグの元に駆け寄ろうと動いたと同時に朔太郎は魔法の杖の先端から光の光線を放った。

「うあああ」

勇里菜も光の光線を受け倒れた。

「勇里菜!」

楓が驚いた顔で見つめると朔太郎が近づいた。

「……」

「……」

楓と朔太郎は見つめ合い朔太郎は魔法の杖を向けながら口を開いた。

「覚悟はできた?」

「お前に命を奪われるなら本望だ」

楓が目を閉じ朔太郎の攻撃を受け入れようとしたその時、楓とビッグと勇里菜の真下に魔法陣が現れ楓とビッグと勇里菜は姿を消した。

「消えた」

「朔太郎、城に戻って調べよう、おいで」

持っている魔法の杖を消し朔太郎が近づくと紅葉は朔太郎を抱き寄せながら魔法の力で姿を消した。
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