1 / 10
第1話
しおりを挟む
高梨恵一(たかなしけいいち)と西沢俊彦(にしざわとしひこ)は仲良しの友達。
大型スーパーのゲームセンターで遊んでいると恵一の弟の高梨紗香(たかなしさやか)が現れた。
「お兄ちゃん」
「何だ紗香、ついてきたのか」
「暇だからついてきた」
「友達と遊べば良いだろ」
「まぁ、良いじゃないか」
「俊彦さん、優しいから大好き」
そう言って紗香が俊彦にじゃれると恵一が口を開いた。
「違うゲームで遊んでくるから俊彦は紗香の相手を頼むな」
「恵一」
「俊彦さん、クレーンゲームしようよ」
そう言って紗香は俊彦の腕を掴めクレーンゲームの場所に向かった。
「紗香の奴、バレバレなんだよ」
ぶつぶつ言いながら恵一がゲームをしていると突然、ゲーム機が止まった。
「どうしたんだ?」
恵一が驚く頃、俊彦と紗香が遊んでいるクレーンゲームも止まった。
「急にどうしたんだろ」
「他のゲームは動いてるみたいだ」
「俊彦さん、クレーンゲームが」
光っている目の前のクレーンゲームを見つめながら紗香が声をかけると俊彦が口を開いた。
「紗香、離れよう」
そう言って俊彦が紗香の手を握りクレーンゲームから離れようとしたその時、クレーンゲームから光が発せられ俊彦と紗香は吸い込まれていった。
同じ頃、恵一もゲーム機から発せられた光に吸い込まれていった。
その後、恵一は草原の中でうつ伏せで倒れたまま姿を現した。
暫くして目を覚まし身体を起こすと恵一は驚いた顔で立ち上がった。
「ここどこだよ」
口にしながらまわりを見渡すと恵一の前に緑の長い髪に緑の瞳そして足首まで長い緑の服の男性が現れた。
「ようこそ選ばれし者」
「ここはどこですか?」
「ここはグリーンアベンチュリン、俺はグリーンアベンチュリンの主、アベンチュリン」
「スーパーのゲームセンターのところに戻りたいんですが、どうやったら帰れますか?」
「あなたは帰れません」
「帰れないってどういうことですか」
怒った口調で恵一が口にするとアベンチュリンが口を開いた。
「黒翡翠になった翡翠(ひすい)を助けて欲しい」
「助けて欲しいって俺はただの人間だ」
「あなたはただの人間じゃない」
「え…」
恵一は近づいてくるアベンチュリンの唇にそのまま唇を奪われた。
その後、アベンチュリンの唇が離れると恵一のラフな服装がマント付きの足首まで長い緑の服に変わり黒い髪も緑に変わった。
「あなたは天に選ばれし者」
そう言ってアベンチュリンはグリーンアベンチュリンでできた指輪を恵一に渡した。
「これは?」
「あなたに力を与える指輪です、左手の薬指にはめてください」
「……」
言われた通りグリーンアベンチュリンでできた指輪を左手の薬指にはめると左右の瞳の色が緑に変わった。
「恵一、伝説の虹色クリスタルを探してください」
「虹色クリスタル?何ですかそれ」
「実物を見たことないですが願いを叶えてくれる虹色クリスタルがあるそうです」
「どこにあるかわからないですか?」
「わかりません」
「実物がわからないのに探しても」
「翡翠を助けたいんです、恵一、お願いします、虹色クリスタルを探してください」
アベンチュリンがお辞儀をしながら口にすると恵一が口を開いた。
「わかりました、虹色クリスタルを探してアベンチュリンの元に持ってきます」
「ありがとう」
そう言ってアベンチュリンの姿が消えると恵一は草原の中を歩き始めた。
「探すって言ってもどこに行けば良いんだろ」
恵一が口にしたその時、グリーンアベンチュリンが映像を見せた。
恵一は立ち止まり紗香の姿に驚いた。
「紗香!…紗香…紗香!」
映像の紗香に手を伸ばし触れようとしたその時、映像は消え恵一は倒れた。
その後、恵一は立ち上がり指輪に向かって口を開いた。
「おい、紗香の居場所を教えてくれ」
恵一が口にした後、指輪は森林の中にある洞窟の映像を見せた。
「この洞窟の中に紗香がいるんだな」
そう言って恵一は走りだし森林の中の洞窟に向かった。
ー洞窟の中ー
檻の中で体育座りで紗香が座っていると淡い緑の髪に淡い緑の瞳そして足首まで長い淡い緑の服姿の男性が檻の前に現れ紗香は立ち上がり見つめた。
大型スーパーのゲームセンターで遊んでいると恵一の弟の高梨紗香(たかなしさやか)が現れた。
「お兄ちゃん」
「何だ紗香、ついてきたのか」
「暇だからついてきた」
「友達と遊べば良いだろ」
「まぁ、良いじゃないか」
「俊彦さん、優しいから大好き」
そう言って紗香が俊彦にじゃれると恵一が口を開いた。
「違うゲームで遊んでくるから俊彦は紗香の相手を頼むな」
「恵一」
「俊彦さん、クレーンゲームしようよ」
そう言って紗香は俊彦の腕を掴めクレーンゲームの場所に向かった。
「紗香の奴、バレバレなんだよ」
ぶつぶつ言いながら恵一がゲームをしていると突然、ゲーム機が止まった。
「どうしたんだ?」
恵一が驚く頃、俊彦と紗香が遊んでいるクレーンゲームも止まった。
「急にどうしたんだろ」
「他のゲームは動いてるみたいだ」
「俊彦さん、クレーンゲームが」
光っている目の前のクレーンゲームを見つめながら紗香が声をかけると俊彦が口を開いた。
「紗香、離れよう」
そう言って俊彦が紗香の手を握りクレーンゲームから離れようとしたその時、クレーンゲームから光が発せられ俊彦と紗香は吸い込まれていった。
同じ頃、恵一もゲーム機から発せられた光に吸い込まれていった。
その後、恵一は草原の中でうつ伏せで倒れたまま姿を現した。
暫くして目を覚まし身体を起こすと恵一は驚いた顔で立ち上がった。
「ここどこだよ」
口にしながらまわりを見渡すと恵一の前に緑の長い髪に緑の瞳そして足首まで長い緑の服の男性が現れた。
「ようこそ選ばれし者」
「ここはどこですか?」
「ここはグリーンアベンチュリン、俺はグリーンアベンチュリンの主、アベンチュリン」
「スーパーのゲームセンターのところに戻りたいんですが、どうやったら帰れますか?」
「あなたは帰れません」
「帰れないってどういうことですか」
怒った口調で恵一が口にするとアベンチュリンが口を開いた。
「黒翡翠になった翡翠(ひすい)を助けて欲しい」
「助けて欲しいって俺はただの人間だ」
「あなたはただの人間じゃない」
「え…」
恵一は近づいてくるアベンチュリンの唇にそのまま唇を奪われた。
その後、アベンチュリンの唇が離れると恵一のラフな服装がマント付きの足首まで長い緑の服に変わり黒い髪も緑に変わった。
「あなたは天に選ばれし者」
そう言ってアベンチュリンはグリーンアベンチュリンでできた指輪を恵一に渡した。
「これは?」
「あなたに力を与える指輪です、左手の薬指にはめてください」
「……」
言われた通りグリーンアベンチュリンでできた指輪を左手の薬指にはめると左右の瞳の色が緑に変わった。
「恵一、伝説の虹色クリスタルを探してください」
「虹色クリスタル?何ですかそれ」
「実物を見たことないですが願いを叶えてくれる虹色クリスタルがあるそうです」
「どこにあるかわからないですか?」
「わかりません」
「実物がわからないのに探しても」
「翡翠を助けたいんです、恵一、お願いします、虹色クリスタルを探してください」
アベンチュリンがお辞儀をしながら口にすると恵一が口を開いた。
「わかりました、虹色クリスタルを探してアベンチュリンの元に持ってきます」
「ありがとう」
そう言ってアベンチュリンの姿が消えると恵一は草原の中を歩き始めた。
「探すって言ってもどこに行けば良いんだろ」
恵一が口にしたその時、グリーンアベンチュリンが映像を見せた。
恵一は立ち止まり紗香の姿に驚いた。
「紗香!…紗香…紗香!」
映像の紗香に手を伸ばし触れようとしたその時、映像は消え恵一は倒れた。
その後、恵一は立ち上がり指輪に向かって口を開いた。
「おい、紗香の居場所を教えてくれ」
恵一が口にした後、指輪は森林の中にある洞窟の映像を見せた。
「この洞窟の中に紗香がいるんだな」
そう言って恵一は走りだし森林の中の洞窟に向かった。
ー洞窟の中ー
檻の中で体育座りで紗香が座っていると淡い緑の髪に淡い緑の瞳そして足首まで長い淡い緑の服姿の男性が檻の前に現れ紗香は立ち上がり見つめた。
0
あなたにおすすめの小説
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
異世界に勇者として召喚された俺、ラスボスの魔王に敗北したら城に囚われ執着と独占欲まみれの甘い生活が始まりました
水凪しおん
BL
ごく普通の日本人だった俺、ハルキは、事故であっけなく死んだ――と思ったら、剣と魔法の異世界で『勇者』として目覚めた。
世界の命運を背負い、魔王討伐へと向かった俺を待っていたのは、圧倒的な力を持つ美しき魔王ゼノン。
「見つけた、俺の運命」
敗北した俺に彼が告げたのは、死の宣告ではなく、甘い所有宣言だった。
冷徹なはずの魔王は、俺を城に囚え、身も心も蕩けるほどに溺愛し始める。
食事も、着替えも、眠る時でさえ彼の腕の中。
その執着と独占欲に戸惑いながらも、時折見せる彼の孤独な瞳に、俺の心は抗いがたく惹かれていく。
敵同士から始まる、歪で甘い主従関係。
世界を敵に回しても手に入れたい、唯一の愛の物語。
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
【完結済】あの日、王子の隣を去った俺は、いまもあなたを想っている
キノア9g
BL
かつて、誰よりも大切だった人と別れた――それが、すべての始まりだった。
今はただ、冒険者として任務をこなす日々。けれどある日、思いがけず「彼」と再び顔を合わせることになる。
魔法と剣が支配するリオセルト大陸。
平和を取り戻しつつあるこの世界で、心に火種を抱えたふたりが、交差する。
過去を捨てたはずの男と、捨てきれなかった男。
すれ違った時間の中に、まだ消えていない想いがある。
――これは、「終わったはずの恋」に、もう一度立ち向かう物語。
切なくも温かい、“再会”から始まるファンタジーBL。
全8話
お題『復縁/元恋人と3年後に再会/主人公は冒険者/身を引いた形』設定担当AI /c
絶対に追放されたいオレと絶対に追放したくない男の攻防
藤掛ヒメノ@Pro-ZELO
BL
世は、追放ブームである。
追放の波がついに我がパーティーにもやって来た。
きっと追放されるのはオレだろう。
ついにパーティーのリーダーであるゼルドに呼び出された。
仲が良かったわけじゃないが、悪くないパーティーだった。残念だ……。
って、アレ?
なんか雲行きが怪しいんですけど……?
短編BLラブコメ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる