7 / 13
第3章 杉村有希編
第2話 心肺機能が心配です
しおりを挟む
目の調子がよくないという杉村先輩。とりあえず、道の脇に座ってもらった。
「今度は、視界にギザギザしたものが見える……」
一体何が起こっているんだろう。ひょっとして、六人分の脳みそをかき集めたと言っていたことに何か関係があるのかな? だとしたら、救急車を呼ぶよりも保健の中野先生を呼ぶ方がいいのでは? 中野先生が行った現代医学の範囲を越えた技術が必要なのかもしれない。
中野先生に電話をするとすぐ来てくれると言う。
杉村先輩の視界は正常に戻ったようだが、首の後ろが凄く痛いと言っている。
中野先生が到着する頃には頭がズキズキすると言い出した。
中野先生の車に杉村先輩を乗せ、学校へ向かって走り出した。
これまでの経緯を話すと険しい顔をしていた中野先生の顔から緊張が解けた。
「どうやら、話から推測すると労作性頭痛のようだな」
「労作性……頭痛ですか?」
「別名、重量挙げ頭痛とか運動頭痛とか呼ばれているものだ。重い物を持つと起こる頭痛だ」
「重い物を持つだけで頭痛になるんですか?」
「重い物を持ったり、激しい運動をしたりすると脳の周りの血管が拡張するんだ。そうすると、その周りの神経を刺激して頭痛が起こるというわけさ。とりあえず手術の後遺症ではなさそうだから一安心だな。学校じゃなく、寮の方へ戻ろうか」
杉村先輩をマリさんの部屋へと運びベッドに寝させる。
さっきよりは頭痛は治まっているようだ。
「たぶん、杉村君の心臓が強すぎたのに対して、後藤君の頭の血管が細すぎたんだろう。強力なポンプに押し出された血液が後藤君の頭部の血管を拡張させたんだ。軽自動車にF1のエンジンを積んでいるようなものだ。色々なところに無理が掛かっているのではないかな。まぁ激しい運動をしなければ日常生活に問題はないだろう」
「あの、視界が崩れるとかギザギザするものが見えたのは何ですか?」
「あれは閃輝暗点だな。片頭痛の前兆として出てくる人も多いらしい。片頭痛も脳の血管が拡張されて起こるものだからな。もう頭痛も治まり始めているようだけど、もし痛みが気になるなら市販の頭痛薬を飲むだけでいいぞ」
「はい、分かりました」
頭痛薬は医療箱の中にあったと思う。わざわざ買いに行かなくてもいいはずだ。
「それよりも、私は君の体の方が気になるぞ。何かおかしいところはないか?」
「いや、特に大丈夫ですけど。あの……何かあるんですか?」
「特にないなら大丈夫だ。じゃあ、私はこれで帰るから。何かあったら救急車を呼ぶ前に私に電話してくれ」
そういうと、中野先生は出口に向かって歩きつつ、背中越しに左手を振った。薬指に指輪が見える。中野先生は結婚しているんだ。
一時間ほどすると杉村先輩が起きてきた。
「もう大丈夫なんですか?」
「かなり楽になったよ。ありがとう」
「一時はどうなることかと思いましたよ」
僕は労作性頭痛の話を伝えた。
「本当にあの頭痛は大変だったよ。最初は首の方だけだったのがだんだんと上に上がってきて、そのうち脳みそ全体がズキズキして。脳みそが膨れて頭蓋骨から出たがっているのかと思ったよ。自分、このまま死んじゃうんじゃないかなって思ったよ。あぁ、思えば陸上しかやってこなかったなぁ。どうせ死ぬんならもっと色んなことをやっておけばよかったなぁって」
今、杉村先輩は不発弾事故で死亡扱いになっている。そういう意味では既に死んでしまっているのだ。そのことに杉村先輩も気がついたのか、バツが悪そうな顔になった。
「実は自分、小学校の頃は足が早くてさ、中等部に入ったら親から陸上部へ入れって言われて。
さして興味はなかったけど、親の喜ぶ顔が見たくて陸上部へ入ったんだ。
そっから三年間は練習漬け。中等部の想い出は部活しかなかったな。高等部に入っても惰性でそのまま陸上部へ。他にやることが思いつかなかったんだよ。陸上を続けたらヒザを故障してさ。それでもみんなの期待に応えるためにも痛みを堪えて走り続けてさ。
実は二年からは辞めようかなって思ってたんだよね、陸上部。
激しい運動すると頭痛が起きるっていうなら、ちょうどいい機会だよね。やめる口実が見つかって」
「…………」
僕は何も言えなかった。
「毎朝のランニングも辞めるよ。マリちゃんの頭部が耐えられないならしょうがないさ。もっと他のやってみたかったことをすることにするよ」
「例えばどんなことです?」
「そうだなぁ。オシャレとかもしてみたかったな。いつもスポーツウェアとかTシャツだかりだったし。着飾って男の子とデートをするんだ」
杉村先輩がチラッと僕の方を見た。
「この体、顔は後藤茉莉だけど、胴体は杉村有希のものなんだよね。もし、自分が男の子と付き合って、そのまま結婚して子供が生まれたら、生まれてくる子は杉村有希に似た子が生まれてくるのかな?」
「そ、そういうことになる……のかな?」
「ねぇ、幾太君。……試してみない?」
「えぇー!! ちょ、ちょっと待ってください。なに言ってるんですか!?」
「ふふふ、冗談だよ、冗談。自分の好みはもっとマッチョな男だからさ」
「あー、ビックリした。驚かさないで下さいよ。心臓止まるかと思いましたよ」
「心臓止まったら、自分の心臓をあげるよ。中野先生に移植してもらえばいいさ。自分の心臓は強いから階段の登りでも息切れしないぞ」
どこまで本気か分からなかったが、できることならそんな日は来ないで欲しい。
翌朝、目が覚めると体がバキバキになっていた。筋肉痛で動くのが大変だ。
食堂へ降りていくとTシャツにショートパンツ姿で首にタオルをかけているマリさん――いや杉村先輩か――と会った。
「今日は早起きだね。あとでエリちゃんが起こしに行くつもりだったのに」
「体中が痛くて……」
「ああ、筋肉痛ね」
「それより杉村先輩、もう毎朝のランニング辞めるって言ってませんでしたっけ?」
「ああ、ランニングは辞めたよ」
「でも、走ってきたみたいですが」
「自分、ランニングは辞めたけど、ジョギングを始めたんだ。ランニングより軽い走りの」
「えぇ!? それ大丈夫なんですか?」
「大丈夫だ、コースも変えて短い距離にしたし。全然ユルイ運動だ。ほれ」
そう言うと、杉村先輩は僕の手を掴み、自分の左胸に押し当てた。
ムニュ。柔らかな感触。
「どうだ。鼓動も全然早くないだろ」
杉村先輩の鼓動を感じる余裕はなく、自分の鼓動が激しくなることの方が気になる。
「わ、分かりましたよ。でも、ほどほどにしてくださいね」
「幾太君は筋トレを続けてくれよ。そして、一日も早く自分好みのマッチョな男になってくれよ。ふふふ」
陸上の重みから解放された杉村先輩の笑顔は憑き物が落ちたように明るかった。新しい別の道を選んだことが杉村先輩を変えたのだろう。
杉村先輩の足取りは軽くなっていた。
「今度は、視界にギザギザしたものが見える……」
一体何が起こっているんだろう。ひょっとして、六人分の脳みそをかき集めたと言っていたことに何か関係があるのかな? だとしたら、救急車を呼ぶよりも保健の中野先生を呼ぶ方がいいのでは? 中野先生が行った現代医学の範囲を越えた技術が必要なのかもしれない。
中野先生に電話をするとすぐ来てくれると言う。
杉村先輩の視界は正常に戻ったようだが、首の後ろが凄く痛いと言っている。
中野先生が到着する頃には頭がズキズキすると言い出した。
中野先生の車に杉村先輩を乗せ、学校へ向かって走り出した。
これまでの経緯を話すと険しい顔をしていた中野先生の顔から緊張が解けた。
「どうやら、話から推測すると労作性頭痛のようだな」
「労作性……頭痛ですか?」
「別名、重量挙げ頭痛とか運動頭痛とか呼ばれているものだ。重い物を持つと起こる頭痛だ」
「重い物を持つだけで頭痛になるんですか?」
「重い物を持ったり、激しい運動をしたりすると脳の周りの血管が拡張するんだ。そうすると、その周りの神経を刺激して頭痛が起こるというわけさ。とりあえず手術の後遺症ではなさそうだから一安心だな。学校じゃなく、寮の方へ戻ろうか」
杉村先輩をマリさんの部屋へと運びベッドに寝させる。
さっきよりは頭痛は治まっているようだ。
「たぶん、杉村君の心臓が強すぎたのに対して、後藤君の頭の血管が細すぎたんだろう。強力なポンプに押し出された血液が後藤君の頭部の血管を拡張させたんだ。軽自動車にF1のエンジンを積んでいるようなものだ。色々なところに無理が掛かっているのではないかな。まぁ激しい運動をしなければ日常生活に問題はないだろう」
「あの、視界が崩れるとかギザギザするものが見えたのは何ですか?」
「あれは閃輝暗点だな。片頭痛の前兆として出てくる人も多いらしい。片頭痛も脳の血管が拡張されて起こるものだからな。もう頭痛も治まり始めているようだけど、もし痛みが気になるなら市販の頭痛薬を飲むだけでいいぞ」
「はい、分かりました」
頭痛薬は医療箱の中にあったと思う。わざわざ買いに行かなくてもいいはずだ。
「それよりも、私は君の体の方が気になるぞ。何かおかしいところはないか?」
「いや、特に大丈夫ですけど。あの……何かあるんですか?」
「特にないなら大丈夫だ。じゃあ、私はこれで帰るから。何かあったら救急車を呼ぶ前に私に電話してくれ」
そういうと、中野先生は出口に向かって歩きつつ、背中越しに左手を振った。薬指に指輪が見える。中野先生は結婚しているんだ。
一時間ほどすると杉村先輩が起きてきた。
「もう大丈夫なんですか?」
「かなり楽になったよ。ありがとう」
「一時はどうなることかと思いましたよ」
僕は労作性頭痛の話を伝えた。
「本当にあの頭痛は大変だったよ。最初は首の方だけだったのがだんだんと上に上がってきて、そのうち脳みそ全体がズキズキして。脳みそが膨れて頭蓋骨から出たがっているのかと思ったよ。自分、このまま死んじゃうんじゃないかなって思ったよ。あぁ、思えば陸上しかやってこなかったなぁ。どうせ死ぬんならもっと色んなことをやっておけばよかったなぁって」
今、杉村先輩は不発弾事故で死亡扱いになっている。そういう意味では既に死んでしまっているのだ。そのことに杉村先輩も気がついたのか、バツが悪そうな顔になった。
「実は自分、小学校の頃は足が早くてさ、中等部に入ったら親から陸上部へ入れって言われて。
さして興味はなかったけど、親の喜ぶ顔が見たくて陸上部へ入ったんだ。
そっから三年間は練習漬け。中等部の想い出は部活しかなかったな。高等部に入っても惰性でそのまま陸上部へ。他にやることが思いつかなかったんだよ。陸上を続けたらヒザを故障してさ。それでもみんなの期待に応えるためにも痛みを堪えて走り続けてさ。
実は二年からは辞めようかなって思ってたんだよね、陸上部。
激しい運動すると頭痛が起きるっていうなら、ちょうどいい機会だよね。やめる口実が見つかって」
「…………」
僕は何も言えなかった。
「毎朝のランニングも辞めるよ。マリちゃんの頭部が耐えられないならしょうがないさ。もっと他のやってみたかったことをすることにするよ」
「例えばどんなことです?」
「そうだなぁ。オシャレとかもしてみたかったな。いつもスポーツウェアとかTシャツだかりだったし。着飾って男の子とデートをするんだ」
杉村先輩がチラッと僕の方を見た。
「この体、顔は後藤茉莉だけど、胴体は杉村有希のものなんだよね。もし、自分が男の子と付き合って、そのまま結婚して子供が生まれたら、生まれてくる子は杉村有希に似た子が生まれてくるのかな?」
「そ、そういうことになる……のかな?」
「ねぇ、幾太君。……試してみない?」
「えぇー!! ちょ、ちょっと待ってください。なに言ってるんですか!?」
「ふふふ、冗談だよ、冗談。自分の好みはもっとマッチョな男だからさ」
「あー、ビックリした。驚かさないで下さいよ。心臓止まるかと思いましたよ」
「心臓止まったら、自分の心臓をあげるよ。中野先生に移植してもらえばいいさ。自分の心臓は強いから階段の登りでも息切れしないぞ」
どこまで本気か分からなかったが、できることならそんな日は来ないで欲しい。
翌朝、目が覚めると体がバキバキになっていた。筋肉痛で動くのが大変だ。
食堂へ降りていくとTシャツにショートパンツ姿で首にタオルをかけているマリさん――いや杉村先輩か――と会った。
「今日は早起きだね。あとでエリちゃんが起こしに行くつもりだったのに」
「体中が痛くて……」
「ああ、筋肉痛ね」
「それより杉村先輩、もう毎朝のランニング辞めるって言ってませんでしたっけ?」
「ああ、ランニングは辞めたよ」
「でも、走ってきたみたいですが」
「自分、ランニングは辞めたけど、ジョギングを始めたんだ。ランニングより軽い走りの」
「えぇ!? それ大丈夫なんですか?」
「大丈夫だ、コースも変えて短い距離にしたし。全然ユルイ運動だ。ほれ」
そう言うと、杉村先輩は僕の手を掴み、自分の左胸に押し当てた。
ムニュ。柔らかな感触。
「どうだ。鼓動も全然早くないだろ」
杉村先輩の鼓動を感じる余裕はなく、自分の鼓動が激しくなることの方が気になる。
「わ、分かりましたよ。でも、ほどほどにしてくださいね」
「幾太君は筋トレを続けてくれよ。そして、一日も早く自分好みのマッチョな男になってくれよ。ふふふ」
陸上の重みから解放された杉村先輩の笑顔は憑き物が落ちたように明るかった。新しい別の道を選んだことが杉村先輩を変えたのだろう。
杉村先輩の足取りは軽くなっていた。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
失恋中なのに隣の幼馴染が僕をかまってきてウザいんですけど?
さいとう みさき
青春
雄太(ゆうた)は勇気を振り絞ってその思いを彼女に告げる。
しかしあっさりと玉砕。
クールビューティーで知られる彼女は皆が憧れる存在だった。
しかしそんな雄太が落ち込んでいる所を、幼馴染たちが寄ってたかってからかってくる。
そんな幼馴染の三大女神と呼ばれる彼女たちに今日も翻弄される雄太だったのだが……
病み上がりなんで、こんなのです。
プロット無し、山なし、谷なし、落ちもなしです。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる