ドラゴン・ハンター

づぃぢーぁ

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一部

後日談的なそれ

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 後日談として少しばかり触れようと思う。
 俺はあれから少女を背負いドンキーの住処から抜け出すと馬車を引き連れたJが立っていた。どうやら俺を待っていたらしく顔を見るなり馬車の荷台に乗ってしまった。既に脱力気味の俺はゆっくりとした足取りで馬車に乗り込むと数の少なさに驚いた。

 Jは虚しさでこの荷台を埋めつくかのように見たことの無い悲しげな表情で奴隷として売られる商品だった少年少女を見ていた。

 「――他は死んでた……あの男が言うには今日は既に大勢出荷したってな」

 拳に力が入っていた。それじゃ俺たちは……。

 Jが肩に手を置くと溜息を漏らしながらも少年少女たちを見つめている。

 「嘆いても仕方がない俺たちは奴隷商人の中で三本の指に入る権力者を殺したんだ」

 「そ、そうだな」

 そうか、俺は殺したんだ。
 震えるなよ右腕よそんな事したって俺はもう克服したんだ。

 Jとゴールドプレートであり誰にでも優しかったユーゴさんの死を悲しみながら俺たちはどんな表情でギルドに戻ったか分からなかったが、最初にギルドで会ったのはミナヅキさんだった。そういえば久しぶりだな、俺がギルドに入る際にいろいろ教えてくれた以来だった。

 ミナズキさんは帰らぬユーゴさんと傷だらけの俺たちをみてすぐにギルドマスターを呼びに行った。

 5分後ぐらいにギルマスがやってくるとひどく落ち着いていた。
 その間も俺は少女をおぶっていた。もしもこの子がユーゴさんを殺した張本人だと知られたらどうなるかわかったもんじゃない、それどころか魔法を使えるエルフだ何をされるかも分からない。
 Jが事情を説明している間にミナズキさんと俺は子供達を引き連れて教会にやって来ていた。そういえばこの街の教会では孤児を引き取って育てているらしい。殆どの教会では恵まれない子供達に施しを与え神の使いとして教会で働くか自立できるようになれば離れられるかの二択が与えられるらしいとミナズキさんが教会に移動する際に教えてくれた。

 「わかりましたそれでは私達がしっかり育てさせてもらいます」

 俺は背負っていた少女を渡し数秒の間少女を見つめた後ミナズキさんの顔を見た。

 「君は彼女に何かしら感じているみたいだね」

 もしもJなら……だめだあいつはあぁ見えて復讐心がむき出しになることがある。では目の前にいるミナズキさんは、いやいや知り合いでもないのにこんな話しても仕方がない。

 「なんでもないですよホントに」

 

 こうして俺たち二人は晴れてブロンズプレートを手に入れた。
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