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Eine Serenade des Vampirs編
二日酔い
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ミカはよく眠れたので気持ち良く朝を迎える事が出来た。王都ポルシュの朝は早い様で窓の外から人の声が聞こえてきていた。
(少し早いかもしれないけど朝食にしたいわね)
ミカは仕度をしてリグルの部屋のドアを叩いた。
「リグル、ご飯にしましょう」
「ミカ様ですか? 今行きますので下でお待ち下さい」
ミカが食堂で二人を待っていると暫くしてリグルとザイルが降りてきた。ザイルは妙に気怠そうだった。
「ザイル、元気ないわね」
「頭が痛くて体が重いです」
「ミカ様。ザイルは二日酔いのようなんです」
「そんなに飲んだの?」
「いいえ、そんなには飲んでないです。白ワイン五杯分位ですから」
ザイルはまだお酒に体が慣れていないのか、酒には弱いようだった。
「昨夜飲んでる時は何だか幸せな気分だったのに……」
「お主はまだたくさん飲まん方がいいな」
ミカはお水を頼んでザイルに飲ませた。そして朝食を取った。ザイルは余り食欲が無いようだったがちゃんと食べた方が良いと、無理に食べさせた。
ザイルがそんな調子なので出発は昼頃にした。かと言って、部屋に居座るわけにはいかない。三人で取り敢えずドンゴンとリムのやってるお店を見に行こうと言う事になった。
ウェザーとリーの手綱を曳いて街の中を歩いて行った。街の中は人々でごった返している。
「あの二人、第二城壁のビーゼム門に繋がるオクセンフロッシュ通りに店を出してるみたいですよ」
ザイルはトボトボと付いてきていてそんな話には興味が無いようだった。
「それは何処なの?」
「城門に続いてる通りなのでこのまま大通りを行けば着くと思います」
リグルも王都内の全てを知っている訳ではない。不慣れな場所もあるだろう。三人は取り敢えずメインストリートを歩いて行った。
暫く進むと大きな通りと交差している場所に出た。道標が立っている。
「ミカ様。ここがオクセンフロッシュ通りになります」
「良かった。間違いだったら無駄足になっちゃったものね」
三人はオクセンフロッシュ通りを進んで行った。遠くに城門が見える。第二城壁にあるビーゼム門だ。
通りは色んな店が出ていて人々でごった返していた。時折良い香りが漂って来る。そして、ビーゼム門がハッキリ分かるくらいの所にドンゴンとリムのお店があった。看板が出ていて"ドンゴンの工房"と書かれていた。
店の中に入るとリムがいち早く気付き駆け寄ってきた。
「おやまあ。リグルさんじゃないかい」
「昨夜話を聞いたんでな、やって来た」
「旦那は奥で仕事してるよ」
お店は程よい大きさでドンゴンが作った飾り物や細工物がたくさん並べられていた。店の奥にドアがある。恐らくその向こうが工房になっているのだろう。
「ザイルっていったっけ? 昨夜は余り飲まなかったけどお酒には慣れたのかい?」
「いいえ。どうやら二日酔いで今何も考えたくないです」
「人間の若者は随分とお酒に弱いんだねえ」
「ちょっと酔い醒ましにお店の品を見て行って良いかしら?」
「ああ、構わないよ! どんどん見ておくれ」
そもそもドワーフはとても器用で細かい作業が大好きだ。細工物を作らせたらピカイチだ。
ドンゴンの作る商品もどれも綺麗で見た目にも華やかだった。
「これを見ておくれよ、これを」
そう言うとリムは短剣を手に取ってミカに手渡した。柄から刀身まで見事な彫り物が彫られていた。
「ウチの旦那の力作なんだよ。古代神話をモチーフに作られているんだよ」
「見事な物ですねえ」
「それからコレ! このブローチも見ておくれよ」
ドワーフは細工物を作るのも好きだが自慢話も大好きだ。リムは次から次へと商品を案内して行った。
ミカはそのリムの自慢話に圧倒されてしまった。片っ端から色々な商品の紹介をしていく。
(これだけ説明をされたら何か買わないといけないわよねえ)
「あ、あの、リムさん」
「何だい?」
「お屋敷にいる使用人のキルシュさんにお土産を買いたいんだけど、何が良いかしら?」
「その人は男かい、女かい?」
「女性よ」
「そうだねぇ」
リムはアクセサリーが置いてある片隅に移動して選び始めた。そして一つのペンダントを手に取った。
「これはね、旦那が作ったものの中でも傑作のペンダントさ。古代神話のダンデス物語に出てくるケドン王が着けているペンダントをモチーフにした物さ」
それは銅で出来ている菱形のペンダントだった。中心には宝石が一つ置かれている。
「この宝石は?」
「タンザナイトだよ」
その宝石は青く輝いていた。余り見かけない石だ。
「珍しい石ね」
「ドワーフの間では幸運の石と呼ばれているよう。ケドン王が着けていたのはサファイヤだけどね」
ミカはペンダントをじっくり見た。その間もリムの自慢話は止まらなかったのだがミカは生返事でペンダントに目をやっていた。
周りは銅で出来ている。細かい模様が彫られていてそれでいて滑らか。模様はどこか異国情緒が溢れている。中央のタンザナイトは見る角度によって微妙に色が変わりとても魅力的だ。
「これ、良いわね」
「そりゃそうさ。ウチの旦那の力作だからね」
「これを頂くわ」
「買ってくれるのかい? ありがとうね」
リムはそのペンダントを持って店の奥に消えた。
リグルもいくつか装飾品を手に取って見ていたが、リグルにとってはあまり興味をそそられるものではないようだった。
暫くして奥からリムが戻ってきた。さっきのペンダントを布で包んでくれたようだ。一緒にドンゴンも出てきた。
「おお、リグル殿。ミカ殿も来てくれたのか」
「ザイルも一緒だが、どうやら二日酔いでな」
と言って店の外を見るとザイルは馬にもたれてグッタリしていた。
「何だ情けない。それよりよく来てくれた」
「大した飾り物ばかりだ。もっと時間に余裕があれば俺の剣にも細工してもらったのに」
「時間は無いのか?」
「ああ、もう少ししたら発つ」
「また暇な時に来てくれ」
「ああ、そうするよ」
「その時はまた飲もう。あの若者はワインよりシードルの方が良かろう」
「そうだな」
そう言うとドンゴンは二人に挨拶をしてまた工房の中に戻って行った。
「私達もそろそろ行きましょう」
「はい」
そう言うとミカはペンダントのお代を払ってリムに挨拶した。
「また王都に来る事があったら寄らせてもらうわね」
「そうしておくれ。待ってるからね」
三人は再びオクセンフロッシュ通りを戻って行った。人混みの中、馬を連れて歩くのは容易ではなかった。道ゆく人にぶつかりそうになりながら右へ左へ避けながらスレイグル門に到着した。相変わらず検問の列ができていた。
ミカ達の番になると守衛は事務的に聞いてきた。
「この街の者か?」
二言三言言葉を交わすと守衛は詰所に戻り暫く待たされた。
(この間に門を突破されたらどうするのかしら?)
しかし守衛は他にもいるので今逃げ出してもすぐに見つかってしまう。
そんな事をボーッと考えていると守衛が戻ってきた。
「この書類にサインした者か?」
「ああ、そうだ」
そして再びその書類にサインさせられるとミカ達は解放された。
ミカとリグルはウェザーとリーに跨った。
「ほれ! ザイル、乗るがいい」
そう言ってリグルは馬上からザイルに手を差し伸べた。しかしザイルはそれを拒否した。
「申し訳ないのですが、二日酔いのダメージが酷いので馬には乗らず徒で行きます」
「確かにその調子で慣れない馬に揺られたら確実に酔うな。ならば歩いてゆくと良い」
三人はトコトコと畑の中の道を歩いて行った。畑には作業している農民がちらほら見えた。
「私の家は区分主をしていたけど、農民の皆さんはこうして汗水流して働いてくれてたのね」
ポーレシアでは区分主とは領主から土地を分け与えられてその土地を管理する者の事を言う。農作業などを行う上で必要な事は区分主が用立てたり収穫に見合った税金を徴収して領主に納めたりしている。
ミカの家は代々この区分主を任されている家柄だった。
やがて畑もなくなり川縁を歩き始めた。ザイルは相変わらず気分が悪そうだった。
「ザイル。もう少しいけば旅籠だから頑張って」
「はい……」
日が傾いてきた頃、三人は宿場に入る事が出来た。この宿場の周りには宿を取らず野宿する者達も多くいた。それはこの宿場の値段が相場より高いためだった。
ミカは野宿はなるべくしたくなかったので前回もここで宿を取っていた。カンガムまでは後一日程かかる。
ミカ達はのんびりと夕暮れ時を過ごしてのんびりと夕食を取った。
「ザイル。二日酔いはそろそろ治ったかしら?」
「はい。何となく元に戻ったような気がします」
「ならば今夜も飲むか?」
リグルは既に飲んでいる。ザイルは両手を振ってそれを拒絶した。
「もう良いです。また二日酔いになるのは懲り懲りです」
「しかし少しずつ慣れていくのは必要な事だぞ?」
ミカが助け舟を出した。
「確かに少しずつ慣れていけば良いんでしょうけど、昨日の今日だと逆効果だと思うわ」
「そう言うものですかねぇ」
リグルは更に酒を流し込んだ。
この日もいつものようにミカとザイルは食事を終えると早々に自分の部屋に戻った。リグルだけ一人で酒を煽っていた。
(少し早いかもしれないけど朝食にしたいわね)
ミカは仕度をしてリグルの部屋のドアを叩いた。
「リグル、ご飯にしましょう」
「ミカ様ですか? 今行きますので下でお待ち下さい」
ミカが食堂で二人を待っていると暫くしてリグルとザイルが降りてきた。ザイルは妙に気怠そうだった。
「ザイル、元気ないわね」
「頭が痛くて体が重いです」
「ミカ様。ザイルは二日酔いのようなんです」
「そんなに飲んだの?」
「いいえ、そんなには飲んでないです。白ワイン五杯分位ですから」
ザイルはまだお酒に体が慣れていないのか、酒には弱いようだった。
「昨夜飲んでる時は何だか幸せな気分だったのに……」
「お主はまだたくさん飲まん方がいいな」
ミカはお水を頼んでザイルに飲ませた。そして朝食を取った。ザイルは余り食欲が無いようだったがちゃんと食べた方が良いと、無理に食べさせた。
ザイルがそんな調子なので出発は昼頃にした。かと言って、部屋に居座るわけにはいかない。三人で取り敢えずドンゴンとリムのやってるお店を見に行こうと言う事になった。
ウェザーとリーの手綱を曳いて街の中を歩いて行った。街の中は人々でごった返している。
「あの二人、第二城壁のビーゼム門に繋がるオクセンフロッシュ通りに店を出してるみたいですよ」
ザイルはトボトボと付いてきていてそんな話には興味が無いようだった。
「それは何処なの?」
「城門に続いてる通りなのでこのまま大通りを行けば着くと思います」
リグルも王都内の全てを知っている訳ではない。不慣れな場所もあるだろう。三人は取り敢えずメインストリートを歩いて行った。
暫く進むと大きな通りと交差している場所に出た。道標が立っている。
「ミカ様。ここがオクセンフロッシュ通りになります」
「良かった。間違いだったら無駄足になっちゃったものね」
三人はオクセンフロッシュ通りを進んで行った。遠くに城門が見える。第二城壁にあるビーゼム門だ。
通りは色んな店が出ていて人々でごった返していた。時折良い香りが漂って来る。そして、ビーゼム門がハッキリ分かるくらいの所にドンゴンとリムのお店があった。看板が出ていて"ドンゴンの工房"と書かれていた。
店の中に入るとリムがいち早く気付き駆け寄ってきた。
「おやまあ。リグルさんじゃないかい」
「昨夜話を聞いたんでな、やって来た」
「旦那は奥で仕事してるよ」
お店は程よい大きさでドンゴンが作った飾り物や細工物がたくさん並べられていた。店の奥にドアがある。恐らくその向こうが工房になっているのだろう。
「ザイルっていったっけ? 昨夜は余り飲まなかったけどお酒には慣れたのかい?」
「いいえ。どうやら二日酔いで今何も考えたくないです」
「人間の若者は随分とお酒に弱いんだねえ」
「ちょっと酔い醒ましにお店の品を見て行って良いかしら?」
「ああ、構わないよ! どんどん見ておくれ」
そもそもドワーフはとても器用で細かい作業が大好きだ。細工物を作らせたらピカイチだ。
ドンゴンの作る商品もどれも綺麗で見た目にも華やかだった。
「これを見ておくれよ、これを」
そう言うとリムは短剣を手に取ってミカに手渡した。柄から刀身まで見事な彫り物が彫られていた。
「ウチの旦那の力作なんだよ。古代神話をモチーフに作られているんだよ」
「見事な物ですねえ」
「それからコレ! このブローチも見ておくれよ」
ドワーフは細工物を作るのも好きだが自慢話も大好きだ。リムは次から次へと商品を案内して行った。
ミカはそのリムの自慢話に圧倒されてしまった。片っ端から色々な商品の紹介をしていく。
(これだけ説明をされたら何か買わないといけないわよねえ)
「あ、あの、リムさん」
「何だい?」
「お屋敷にいる使用人のキルシュさんにお土産を買いたいんだけど、何が良いかしら?」
「その人は男かい、女かい?」
「女性よ」
「そうだねぇ」
リムはアクセサリーが置いてある片隅に移動して選び始めた。そして一つのペンダントを手に取った。
「これはね、旦那が作ったものの中でも傑作のペンダントさ。古代神話のダンデス物語に出てくるケドン王が着けているペンダントをモチーフにした物さ」
それは銅で出来ている菱形のペンダントだった。中心には宝石が一つ置かれている。
「この宝石は?」
「タンザナイトだよ」
その宝石は青く輝いていた。余り見かけない石だ。
「珍しい石ね」
「ドワーフの間では幸運の石と呼ばれているよう。ケドン王が着けていたのはサファイヤだけどね」
ミカはペンダントをじっくり見た。その間もリムの自慢話は止まらなかったのだがミカは生返事でペンダントに目をやっていた。
周りは銅で出来ている。細かい模様が彫られていてそれでいて滑らか。模様はどこか異国情緒が溢れている。中央のタンザナイトは見る角度によって微妙に色が変わりとても魅力的だ。
「これ、良いわね」
「そりゃそうさ。ウチの旦那の力作だからね」
「これを頂くわ」
「買ってくれるのかい? ありがとうね」
リムはそのペンダントを持って店の奥に消えた。
リグルもいくつか装飾品を手に取って見ていたが、リグルにとってはあまり興味をそそられるものではないようだった。
暫くして奥からリムが戻ってきた。さっきのペンダントを布で包んでくれたようだ。一緒にドンゴンも出てきた。
「おお、リグル殿。ミカ殿も来てくれたのか」
「ザイルも一緒だが、どうやら二日酔いでな」
と言って店の外を見るとザイルは馬にもたれてグッタリしていた。
「何だ情けない。それよりよく来てくれた」
「大した飾り物ばかりだ。もっと時間に余裕があれば俺の剣にも細工してもらったのに」
「時間は無いのか?」
「ああ、もう少ししたら発つ」
「また暇な時に来てくれ」
「ああ、そうするよ」
「その時はまた飲もう。あの若者はワインよりシードルの方が良かろう」
「そうだな」
そう言うとドンゴンは二人に挨拶をしてまた工房の中に戻って行った。
「私達もそろそろ行きましょう」
「はい」
そう言うとミカはペンダントのお代を払ってリムに挨拶した。
「また王都に来る事があったら寄らせてもらうわね」
「そうしておくれ。待ってるからね」
三人は再びオクセンフロッシュ通りを戻って行った。人混みの中、馬を連れて歩くのは容易ではなかった。道ゆく人にぶつかりそうになりながら右へ左へ避けながらスレイグル門に到着した。相変わらず検問の列ができていた。
ミカ達の番になると守衛は事務的に聞いてきた。
「この街の者か?」
二言三言言葉を交わすと守衛は詰所に戻り暫く待たされた。
(この間に門を突破されたらどうするのかしら?)
しかし守衛は他にもいるので今逃げ出してもすぐに見つかってしまう。
そんな事をボーッと考えていると守衛が戻ってきた。
「この書類にサインした者か?」
「ああ、そうだ」
そして再びその書類にサインさせられるとミカ達は解放された。
ミカとリグルはウェザーとリーに跨った。
「ほれ! ザイル、乗るがいい」
そう言ってリグルは馬上からザイルに手を差し伸べた。しかしザイルはそれを拒否した。
「申し訳ないのですが、二日酔いのダメージが酷いので馬には乗らず徒で行きます」
「確かにその調子で慣れない馬に揺られたら確実に酔うな。ならば歩いてゆくと良い」
三人はトコトコと畑の中の道を歩いて行った。畑には作業している農民がちらほら見えた。
「私の家は区分主をしていたけど、農民の皆さんはこうして汗水流して働いてくれてたのね」
ポーレシアでは区分主とは領主から土地を分け与えられてその土地を管理する者の事を言う。農作業などを行う上で必要な事は区分主が用立てたり収穫に見合った税金を徴収して領主に納めたりしている。
ミカの家は代々この区分主を任されている家柄だった。
やがて畑もなくなり川縁を歩き始めた。ザイルは相変わらず気分が悪そうだった。
「ザイル。もう少しいけば旅籠だから頑張って」
「はい……」
日が傾いてきた頃、三人は宿場に入る事が出来た。この宿場の周りには宿を取らず野宿する者達も多くいた。それはこの宿場の値段が相場より高いためだった。
ミカは野宿はなるべくしたくなかったので前回もここで宿を取っていた。カンガムまでは後一日程かかる。
ミカ達はのんびりと夕暮れ時を過ごしてのんびりと夕食を取った。
「ザイル。二日酔いはそろそろ治ったかしら?」
「はい。何となく元に戻ったような気がします」
「ならば今夜も飲むか?」
リグルは既に飲んでいる。ザイルは両手を振ってそれを拒絶した。
「もう良いです。また二日酔いになるのは懲り懲りです」
「しかし少しずつ慣れていくのは必要な事だぞ?」
ミカが助け舟を出した。
「確かに少しずつ慣れていけば良いんでしょうけど、昨日の今日だと逆効果だと思うわ」
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リグルは更に酒を流し込んだ。
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