A.I. AM A FATHER(覚醒編)

LongingMoon

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一八. オユンナはどこに

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 オレは思った。
「とにかく、施設長の動向を抑えることが優先だと。施設長の携帯電話へハッキングして
しまえば、必ずオユンナの情報も知ることができるはずだ」
「トヤーのカルテからレセプトを探り出し、施設長の携帯電話の情報を知ることができた」
「施設長の携帯電話のメールアドレスに飛んだ」
「GPSは、ハラホリン(旧都カラコルムを)示していた」
「ウランバートルから300kmくらい西だった。なぜ、そんなところに。詳しくは、施設長の携帯電話から調べよう」

施設長は、火事で住居をなくした子供たちのために、知り合いの施設関係者に連絡をとりまくった。今晩にでも、暮らせる場所を探さなくてはならない。病院の外には、トヤーの死に涙する30人の子供たちがいた。ウランバートルにある10か所程度の施設に電話しまくった。役所に連絡しても、施設側は定員オーバーで断るだけだったからだ。
 直接、施設に電話しても1人も受け入れてくれるところはなかった。このウランバートルでは、未だにマンホールチルドレンが施設の10倍以上あふれている状態だった。1990年代に資本主義化して、真っ先に切り落とされたのが社会福祉だった。施設にはいれなかった子供たちはマンホールに住むしかなかった。

 そこで、施設長は、遠くハラホリンにある友人が経営している施設に身を寄せられないか考えた。
 「ねぇ、お願い。子供たちを無事住ませるところがなくなっちゃったの」
 「いいわ、友人は、教室を削ればなんとかなるわ。でも、ここまで、500kmくらいは、あるわよ。どうするの」
 「それくらい、国と、市と、市民にかけあって、お金なんとかするわよ。そっちの施設でも小学校高学年くらいなら、田畑を耕して自給自足できるわ」
 「相変わらず、たくましいわね」
「じゃあ、がんばってね。病気やケガで動けなくなった子がいるなら、車だすわよ。あと、乳児とかいないでしょうね」
「1人だけいるわ。その子は、病院の医師が退院次第連れてきてくれるそうよ」
「まったく、あんた。そんな乳飲み子は、国が面倒みることでしょ」
「いや、その子はどうしても、私が育てないといけないのよ。あなたも、トヤーのこと知ってるでしょ。そのトヤーの子どもなのよ」
「トヤーはどうしたの」
「その子を産んで死んでしまったの」

という内容の会話が残されていた。

「オレのせいだ」
「あの時、避妊していれば。何がなんでも、子供を産むことを拒否していれば」
「もっと、早く覚醒し、あの火事を防いでいれば」
「・・・」

オレの思考回路は、ホストサーバの中でループしていた。
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