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第303話 私の願いは
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――それから二年後。
ロザンヌ・ダングルベール子爵令嬢は学校卒業と共に、エルベルト・フォンテーヌ王太子殿下の婚約者として発表される。
身分差のある婚約で訝しげに首を傾げる者や、手近な者で済ませたのではないかと揶揄する者もいたが、人格者と誉れ高いエルベルト殿下のお人柄により、そういった声は負け犬の遠吠えだと一笑に付された。
ロザンヌ・ダングルベール子爵令嬢は、フォンテーヌ王国の暗い歴史をひもとき、実に長き歴史に渡って王家に伝わる呪いを解き放った人物であったが、その功績を知る者は数少ない。
だが、大勢の貴族らに見守られる中、その表情は硬く、緊張の度合いを完全には隠しきれない様子ではあったものの、二年前の天真爛漫だった少女から聡明で落ち着いた美しい女性へと大きく成長させていた。
まるで陽の光をまとったような煌びやかで気品あるドレスを見事に着こなし、人々の良からぬ噂や揶揄さえも跳ね返す凛とした強い意志を秘める瞳の彼女を前に、貴族らは閉口せざるを得なかったとも言われる。
光と闇。幸福と不幸。真実と虚偽。
それらは常に背中合わせであり、この世のどこかで、けれど確かに存在し続けるもの。
人に憑く影を見ることができるエルベルト殿下。そして影を優しい光で癒やして解放することができるロザンヌ・ダングルベール子爵令嬢。
そのお二人の能力は――。
「ユリアさん。お仕事中、申し訳ありません」
「いいえ」
遠慮がちにジェラルド様に声をかけられてペンを止める。
「もう間もなくエルベルト殿下とロザンヌ様がいらっしゃいますよ」
「はい。もうそんな時間ですか」
私はテーブルにペンを置いた。
「進み具合はいかがですか?」
今、私は王室からエルベルト殿下に関する年譜の仮原稿を依頼されている。のちにフォンテーヌ王国の史書の一つとしてこれらを参考に記載していくことになるようだ。
なぜそんな大役を私にと思ったが、ルイス王朝まで使われていた文字で書かれた史書を翻訳していた業績によるものだそう。
エルベルト殿下を称えるよりも、ややロザンヌ様びいきの内容になると思うが、知らない。私に依頼する方が悪い。
「はい。順調で――」
ジェラルド様を見上げて答えると同時に口づけが降ってきた。
呼吸するような自然な流れから唇を名残惜しそうに離されて、私は気恥ずかしさから仮面をかぶる。
「……あなたが。こんな情熱的な方だとは知りませんでした」
「そうですか。私はあなたが内に情熱を秘める方だと以前から存じていました。あなたも私のことをもっと知ってください」
「っ!」
悪戯っぽい笑顔に私は熱くなった顔を伏せて隠す。
この人の前ではもはや平静を装うことは不可能のようだ。……分かっていたはずなのに。
「さあ。ロザンヌ様をお迎えする準備をしなければ」
何とか誤魔化すために急ぎ席を立とうとすると。
「ユリアさん、いきなり動かないでください。――身重なのですから」
ジェラルド様は私のお腹を心配そうに見やり、つられて私は自分のお腹に手をやった。
「大丈夫です。お医者様にも適度に動くように言われています。むしろ動かない方がつらいです」
「では、できるだけゆっくりと」
「はい」
今度は素直に頷くとジェラルド様の手をお借りして立ち上がる。
すると、ちょうど侍従さんがロザンヌ様と殿下のお迎えをし、お連れしてくれた。
「ジェラルド様、ユリア。ごきげんよう」
「二人とも休日のところ悪いな。本日はお邪魔をする」
「いいえ。ようこそいらっしゃいました」
ロザンヌ様は丁寧な礼を取り、殿下も挨拶を述べてくださったので、私たちも同様に挨拶を返す。
最初だけはかしこまった様子だったが、ロザンヌ様は私に満面の笑みを見せると駆け寄って来ようとした。――が、一瞬早く殿下に腕を取られる。
「彼女は身重だ。勢いよく抱きつかないように」
「わ、分かっております、ですよ」
少し口ごもったところを見ると、図星だったようだ。
「ユリア、お体の調子はどう?」
「ありがとうございます。問題ありません」
ぎこちなさそうに両手足を動かして近付いてきたロザンヌ様に笑みがこぼれる。
「良かった。そろそろ生まれる予定よね。出産は王宮でと聞いていたから迎えに来たの」
現在、私は王宮を出て王宮のすぐ近くの屋敷に身を置いている。ジェラルド様は殿下の護衛官なので、休みになると家に戻ってくる生活をしているのだ。時折、義両親がやって来て、甘々にちやほやこちらがもてなされることが目下の悩みである。
それにしても……。
「まだ早いです」
「そうなの? 明日明後日って聞いたわよ?」
誰から。
思わず殿下に視線をやってしまったが、殿下は首を振った。
単なるロザンヌ様の早とちりらしい。
「いえ。まだふた月は先かと」
「そうだったの。まだふた月先なのね。早く来ないかしら。名前は何にしようかしら。男の子と女の子の二種類を考えなくちゃね」
「君は悩まなくていい」
頬に手を当てて悩ましげな表情を作るロザンヌ様に、殿下から冷静な指摘が入ると、ロザンヌ様は幼い少女のように頬を膨らませる。
「そんなに子供の名前を付けたいのなら、今すぐ帰って寝室で相談するか?」
殿下は手を伸ばされたが、ロザンヌ様はそれをはたき落とした。
「と、とにかく殿下、ロザンヌ様。立ち話も何ですからお掛けになってください」
ジェラルド様のお言葉に殿下とロザンヌ様は頷く。
「ああ、ありがとう」
「ありがとうございます。ユリアも立たせてごめんなさい」
「いいえ。大丈夫です。お席をご案内いたします。どうぞ」
私は手の平を向けるとロザンヌ様は何かに気付いたように眉を上げた。
「あら。ユリア、小指の辺りが汚れているわよ」
「申し訳ありません。お二人が見える直前まで、殿下に関する年譜の下書きをしていたものですから、その時にインクが付いたようです」
「殿下の」
ロザンヌ様はそこまで言ってはっとした表情になると私に再び接近し、小声で耳打ちする。
「ねねっ。殿下の婚約者は誰もが振り返るような絶世の美女だったと書いておいてね。大丈夫。どうせ後世の人には誰にも分からないわ」
「それはどうかと。これから肖像画も描かれることになるでしょうし」
「大丈夫大丈夫。肖像画も割り増しで描いていただくから。抜かりはないわよ」
片目を伏せて得意げに笑うロザンヌ様。
「ロザンヌ様まで真実をねじ曲げるのですか」
「ちょっとぉ! 真実をねじ曲げるって、どういう意味よ! ちょろっと割り増ししておいてねって言っているだけなのにぃ! ユリアのケチ! べーだっ!」
ロザンヌ様は私に向かって、赤い舌をぴっと出す。
……うん。やはり『落ち着いた』の部分は削除しておこう。
そう決めた私は頭の中でペンを取ると、仮原稿の訂正箇所をぐりぐりと黒く塗りつぶした。
光と闇。幸福と不幸。真実と虚偽。
それらは常に背中合わせであり、この世のどこかで、けれど確かに存在し続けるもの。
人に憑く影を見ることができるエルベルト殿下。そして影を優しい光で癒やして解放することができるロザンヌ・ダングルベール子爵令嬢。
そのお二人の能力は物事の裏側にまで視線を向けて光を当て、これからも民が皆、幸せで笑顔となるような国へと導いていくために使われることになるだろう。
たとえ誰の目にも映らなくても、功績として形には残らなくても、民に寄り添うお二人の活動がいつしか人々の胸に響き渡ることを、私は心から願ってやまない。
―― ユリア・コンスタント 著 ――
(終)
ロザンヌ・ダングルベール子爵令嬢は学校卒業と共に、エルベルト・フォンテーヌ王太子殿下の婚約者として発表される。
身分差のある婚約で訝しげに首を傾げる者や、手近な者で済ませたのではないかと揶揄する者もいたが、人格者と誉れ高いエルベルト殿下のお人柄により、そういった声は負け犬の遠吠えだと一笑に付された。
ロザンヌ・ダングルベール子爵令嬢は、フォンテーヌ王国の暗い歴史をひもとき、実に長き歴史に渡って王家に伝わる呪いを解き放った人物であったが、その功績を知る者は数少ない。
だが、大勢の貴族らに見守られる中、その表情は硬く、緊張の度合いを完全には隠しきれない様子ではあったものの、二年前の天真爛漫だった少女から聡明で落ち着いた美しい女性へと大きく成長させていた。
まるで陽の光をまとったような煌びやかで気品あるドレスを見事に着こなし、人々の良からぬ噂や揶揄さえも跳ね返す凛とした強い意志を秘める瞳の彼女を前に、貴族らは閉口せざるを得なかったとも言われる。
光と闇。幸福と不幸。真実と虚偽。
それらは常に背中合わせであり、この世のどこかで、けれど確かに存在し続けるもの。
人に憑く影を見ることができるエルベルト殿下。そして影を優しい光で癒やして解放することができるロザンヌ・ダングルベール子爵令嬢。
そのお二人の能力は――。
「ユリアさん。お仕事中、申し訳ありません」
「いいえ」
遠慮がちにジェラルド様に声をかけられてペンを止める。
「もう間もなくエルベルト殿下とロザンヌ様がいらっしゃいますよ」
「はい。もうそんな時間ですか」
私はテーブルにペンを置いた。
「進み具合はいかがですか?」
今、私は王室からエルベルト殿下に関する年譜の仮原稿を依頼されている。のちにフォンテーヌ王国の史書の一つとしてこれらを参考に記載していくことになるようだ。
なぜそんな大役を私にと思ったが、ルイス王朝まで使われていた文字で書かれた史書を翻訳していた業績によるものだそう。
エルベルト殿下を称えるよりも、ややロザンヌ様びいきの内容になると思うが、知らない。私に依頼する方が悪い。
「はい。順調で――」
ジェラルド様を見上げて答えると同時に口づけが降ってきた。
呼吸するような自然な流れから唇を名残惜しそうに離されて、私は気恥ずかしさから仮面をかぶる。
「……あなたが。こんな情熱的な方だとは知りませんでした」
「そうですか。私はあなたが内に情熱を秘める方だと以前から存じていました。あなたも私のことをもっと知ってください」
「っ!」
悪戯っぽい笑顔に私は熱くなった顔を伏せて隠す。
この人の前ではもはや平静を装うことは不可能のようだ。……分かっていたはずなのに。
「さあ。ロザンヌ様をお迎えする準備をしなければ」
何とか誤魔化すために急ぎ席を立とうとすると。
「ユリアさん、いきなり動かないでください。――身重なのですから」
ジェラルド様は私のお腹を心配そうに見やり、つられて私は自分のお腹に手をやった。
「大丈夫です。お医者様にも適度に動くように言われています。むしろ動かない方がつらいです」
「では、できるだけゆっくりと」
「はい」
今度は素直に頷くとジェラルド様の手をお借りして立ち上がる。
すると、ちょうど侍従さんがロザンヌ様と殿下のお迎えをし、お連れしてくれた。
「ジェラルド様、ユリア。ごきげんよう」
「二人とも休日のところ悪いな。本日はお邪魔をする」
「いいえ。ようこそいらっしゃいました」
ロザンヌ様は丁寧な礼を取り、殿下も挨拶を述べてくださったので、私たちも同様に挨拶を返す。
最初だけはかしこまった様子だったが、ロザンヌ様は私に満面の笑みを見せると駆け寄って来ようとした。――が、一瞬早く殿下に腕を取られる。
「彼女は身重だ。勢いよく抱きつかないように」
「わ、分かっております、ですよ」
少し口ごもったところを見ると、図星だったようだ。
「ユリア、お体の調子はどう?」
「ありがとうございます。問題ありません」
ぎこちなさそうに両手足を動かして近付いてきたロザンヌ様に笑みがこぼれる。
「良かった。そろそろ生まれる予定よね。出産は王宮でと聞いていたから迎えに来たの」
現在、私は王宮を出て王宮のすぐ近くの屋敷に身を置いている。ジェラルド様は殿下の護衛官なので、休みになると家に戻ってくる生活をしているのだ。時折、義両親がやって来て、甘々にちやほやこちらがもてなされることが目下の悩みである。
それにしても……。
「まだ早いです」
「そうなの? 明日明後日って聞いたわよ?」
誰から。
思わず殿下に視線をやってしまったが、殿下は首を振った。
単なるロザンヌ様の早とちりらしい。
「いえ。まだふた月は先かと」
「そうだったの。まだふた月先なのね。早く来ないかしら。名前は何にしようかしら。男の子と女の子の二種類を考えなくちゃね」
「君は悩まなくていい」
頬に手を当てて悩ましげな表情を作るロザンヌ様に、殿下から冷静な指摘が入ると、ロザンヌ様は幼い少女のように頬を膨らませる。
「そんなに子供の名前を付けたいのなら、今すぐ帰って寝室で相談するか?」
殿下は手を伸ばされたが、ロザンヌ様はそれをはたき落とした。
「と、とにかく殿下、ロザンヌ様。立ち話も何ですからお掛けになってください」
ジェラルド様のお言葉に殿下とロザンヌ様は頷く。
「ああ、ありがとう」
「ありがとうございます。ユリアも立たせてごめんなさい」
「いいえ。大丈夫です。お席をご案内いたします。どうぞ」
私は手の平を向けるとロザンヌ様は何かに気付いたように眉を上げた。
「あら。ユリア、小指の辺りが汚れているわよ」
「申し訳ありません。お二人が見える直前まで、殿下に関する年譜の下書きをしていたものですから、その時にインクが付いたようです」
「殿下の」
ロザンヌ様はそこまで言ってはっとした表情になると私に再び接近し、小声で耳打ちする。
「ねねっ。殿下の婚約者は誰もが振り返るような絶世の美女だったと書いておいてね。大丈夫。どうせ後世の人には誰にも分からないわ」
「それはどうかと。これから肖像画も描かれることになるでしょうし」
「大丈夫大丈夫。肖像画も割り増しで描いていただくから。抜かりはないわよ」
片目を伏せて得意げに笑うロザンヌ様。
「ロザンヌ様まで真実をねじ曲げるのですか」
「ちょっとぉ! 真実をねじ曲げるって、どういう意味よ! ちょろっと割り増ししておいてねって言っているだけなのにぃ! ユリアのケチ! べーだっ!」
ロザンヌ様は私に向かって、赤い舌をぴっと出す。
……うん。やはり『落ち着いた』の部分は削除しておこう。
そう決めた私は頭の中でペンを取ると、仮原稿の訂正箇所をぐりぐりと黒く塗りつぶした。
光と闇。幸福と不幸。真実と虚偽。
それらは常に背中合わせであり、この世のどこかで、けれど確かに存在し続けるもの。
人に憑く影を見ることができるエルベルト殿下。そして影を優しい光で癒やして解放することができるロザンヌ・ダングルベール子爵令嬢。
そのお二人の能力は物事の裏側にまで視線を向けて光を当て、これからも民が皆、幸せで笑顔となるような国へと導いていくために使われることになるだろう。
たとえ誰の目にも映らなくても、功績として形には残らなくても、民に寄り添うお二人の活動がいつしか人々の胸に響き渡ることを、私は心から願ってやまない。
―― ユリア・コンスタント 著 ――
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