学園カースト最下位の理学部はどうやって青春を謳歌したのか?

yuki

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「よう、お前らなんで呼ばれたか分かるか?」
 坂枝が頭を掻きながら言った。
 坂枝健一。
 なで肩にぼさぼさの髪、死んだ魚のような目。
 こいつからは生気というものを一切感じない。
「今日は部活があるからでしょうか?」
 私は緊張した面持ちで答えた。
「違う」
 坂枝は即答した。
「わ……分かりません」
「辞めたんだよ」
「辞めた? 誰が?」
「お前らの先輩全員だよ!」
 坂枝は声を荒げた。
「え―!」
 私と中井は驚きのあまり声を上げてしまった。
 ちなみに三島は無反応だ。
「や……辞めたって……な、何でですか?」
 中井がたまらず質問する。
「受験勉強に励みたいんだとよ。夏休み中に全員から連絡があった」
 坂上は目をつぶり1回深呼吸をした。
「上条、どう思う?」
「えっ? えっと……正直言って嘘だと思います……」
「だよな! こんなに楽な部活、他にはねえよな。なのにあいつら、いきなり辞めやがって」
 坂枝は思いきり舌打ちをした。
「一気に5人も辞めちまったからこっちも肩身が狭くてよ。遂には教頭に注意まで受けたんだよ。ちゃんと部活をやれってな。そこでお前ら……」
 坂枝は我々を睨み付けた。
「文化祭の出し物をちゃんと作れ。スライムだの煮干しの解剖だのくだらねえもん作りやがったら承知しねえからな。それから……これからは極力部活に顔を出すようにする。以上!」
 こうして坂枝顧問はメタルスライムからスライムに変わり、理学部はゆるゆるの部活からちょっとだけちゃんとした部活へと変わってしまったのであった。
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